同じコーヒー豆を使っても、コーヒーフィルターの素材や形によって味わいが変わることをご存知でしょうか。
毎日欠かさず飲むことが多いコーヒー。いつもよりワンランク美味しく淹れることができたら、より幸福度が上がりますよね。
しかし、コーヒーフィルターには素材や形、値段など、多くの種類が販売されており、どれを買ったらいいのか迷ってしまい、結局いつもと同じもの買ってしまう。なんてことになりがちです。
今回は、コーヒーフィルターの素材ごとの特徴や、初心者におすすめのコーヒーフィルターを4つ紹介します。あなたにぴったりのコーヒーフィルターを見つけ、今までとは違う表情のコーヒーを楽しんでくださいね!
4種類のコーヒーフィルターの特徴や味の違いを紹介!
さっそく4種類のコーヒーフィルターの特徴や味の違いについて紹介していきます。
コーヒーフィルターには、以下の4つの素材で作られているものがあり、それぞれ違った表情のコーヒーを抽出することができます。
- ペーパー
- ステンレス
- 布(ネル、リネン)
- セラミック
あなたにぴったりのコーヒーフィルターが見つかるよう、それぞれのメリット・デメリットを踏まえた特徴を紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください。
コーヒーフィルターの種類①ペーパーフィルター
まずは、手軽で使いやすい「ペーパーフィルター」の紹介をします。
100円ショップやスーパーなどで売っている手頃な値段のものからブランドのものまで、種類が豊富であるうえに、使い捨てで手入れが楽というメリットがあります。
フィルターのサイズや形など、幅広く商品が展開されており、手軽さと便利さを兼ね揃えた万人受けするコーヒーフィルターと言えるでしょう。
ペーパーのコーヒーフィルターの特徴
ペーパーフィルターで淹れるコーヒーは、紙の細かい繊維がコーヒーの油分や雑味をほどよく漉してくれるので、すっきりとした味わいを楽しむことができます。
そして、ペーパーフィルターには白と茶色の2種類あることをご存じでしょうか?
- 白色のペーパーフィルター:体に害のない酸素系漂白フィルター
- 茶色のペーパーフィルター:大量の水で洗い流す無漂白フィルター
味や香りを比較すると、「言われれば紙の匂いが微かにする」程度の差ですが、味にこだわりたい場合は、白いコーヒーフィルターがおすすめです。
大量の水で洗い流す方がコストがかかるため、値段は意外にも同じくらいか、白色の酸素漂白フィルターのほうが安いことが多いです。
- 使い捨てなので手入れの必要がなくて楽
- 値段が安く種類も豊富で、万人受けするフィルター
- 酸素系漂白フィルター(白色)と無漂白フィルター(茶色)がある
- すっきりとした味わいになり、初心者向け
ペーパーのコーヒーフィルターはこんな人に使って欲しい!
以下の条件に当てはまる場合は、ペーパーのコーヒーフィルターをおすすめします。
- 初心者なので、失敗しにくく使いやすいものが良い
- コーヒーフィルターの手入れに時間をかけたくない
ペーパーフィルターの最大の魅力は、手軽さと気楽さです。コーヒーにあまり慣れていない場合は、台形で白いペーパーフィルターを選ぶことで、毎回コーヒーの味をムラなく引き出すことができます。
また、手入れの必要がなく使い捨てなので、アウトドアやキャンプでも使いやすく、オールラウンダーなコーヒフィルターと言えるでしょう。
コーヒーフィルターの種類②ステンレスフィルター
使ったあとの手入れが簡単で、半永久的に使えるステンレスのコーヒーフィルターについて紹介します。
ステンレスのコーヒーフィルターは、コーヒーフィルターとフィルターを支えるドリッパーの役を兼ね揃えた円錐形のものが人気です。
そんなステンレスのコーヒーフィルターの特徴を解説していきます。
ステンレスのコーヒフィルターの特徴
ステンレスのコーヒーフィルターは、ペーパーと比べて目が荒いため、コーヒーの粉やオイルを通しやすく、コーヒーの香りや味わいをダイレクトに感じるのが大きな特徴です。
やや粉っぽく、ザラっとした舌ざわりにはなりますが、コーヒー本来の風味と少しとろっとしたオイルを感じる口当たりのコーヒーを楽しむことができるでしょう。
ステンレスフィルターが目詰まりしたときは、煮沸するだけなのでとても手入れが簡単です。
デザインもスタイリッシュでなおかつ丈夫なので、キャンプでも大活躍のアイテムですよ。
- フィルターとドリッパーを兼ね揃えたものが主流
- コーヒー本来の味をダイレクトに感じられる
- 微粉が混じるので、ザラっとした舌ざわりになる
- 手入れが簡単で、半永久的に使える
ステンレスのコーヒフィルターはこんな人に使って欲しい!
以下の条件に当てはまる場合は、ステンレスのコーヒーフィルターをおすすめします。
- コーヒーの味をダイレクトに、最大限感じたい
- 舌触りがやや粉っぽいのが気にならない
- 手入れが楽で、長く使えて、おしゃれなフィルターが欲しい
- 初心者だけど、こだわりのコーヒーフィルターを持ちたい
ステンレスフィルターは、コーヒーの風味をダイレクトに味わえるのが最大の魅力です。
ペーパーフィルターでは味わうことができないコーヒーのオイルやうま味を味わうことができるのですが、舌触りがやや粉っぽくなってしまうというデメリットがあります。
それさえ気にならないというのであれば、手入れも楽で長く使えるので、初めてのこだわりのコーヒーフィルターにぴったりの一品ですよ。
コーヒーフィルターの種類③布(フランネル、リネン)
3種類目は、起毛した布(フランネル、リネン)でできたコーヒーフィルターを紹介します。
フランネルは裏起毛の布で、リネンは麻でできたコーヒーフィルターです。
布のコーヒーフィルターは、コーヒーの粒子が起毛面にとどまってくれるので、とても舌触りの良い滑らかなコーヒーを抽出することができます。
そんな布のコーヒーフィルターのメリットやデメリット、特徴をチェックしていきましょう。
布(ネル、リネン)のコーヒーフィルターの特徴
布のコーヒーフィルターは手間はかかりますが、どのコーヒーフィルターよりも格段に美味しくコーヒーを淹れることができるのが特徴です。
コーヒーを淹れるまでの過程も趣味として楽しみたい人におすすめのコーヒーフィルターと言えるでしょう。
- 口当たりが滑らかで格段に美味しいコーヒーを淹れられる
- 手入れがどのコーヒーフィルターよりも大変
布のコーヒーフィルターは、手入れ自体を趣味として楽しめないと苦痛に感じてしまうほど、手間がかかります。
例えば、購入したらフィルター表面の糊や汚れ、布独特の匂いを取るために20分ほどコーヒー液で煮沸し、毎日水を取り替えながら水を張ったタッパーに入れて冷蔵庫で保存しなければなりません。
これだけでなく、毎回使う前後にもひと手間かかるので、コーヒーの味を最大限引き出すためにとても時間と気を使うコーヒーフィルターです。
しかし、準備や手入れまでも楽しみながら最高の一杯を淹れたい場合は、ぜひ購入してみてくださいね。
布のコーヒーフィルターはこんな人に使って欲しい!
以下の条件に当てはまる場合は、布のコーヒーフィルターをおすすめします。
- どのコーヒーフィルターよりも格段に美味しいコーヒーを淹れたい
- 準備や手入れも趣味として楽しみたい
こだわりの美味しいコーヒーが飲みたくて、そのための準備や手入れ、コーヒーを挽く過程までも趣味として楽しめるのであれば、この上ない最高のコーヒーフィルターと言えます。
コーヒーの味だけでなく、多くの過程であなたのこだわりを見つけたいのであれば、ぜひチャレンジしてみてください。
コーヒーフィルターの種類④セラミック
4種類目は陶器の素朴な質感がおしゃれな、セラミックのコーヒーフィルターについて紹介します。
セラミックは、フィルターの目がペーパーよりも荒くステンレスよりも細かいため、コーヒーのオイルや成分は通しつつもの粉っぽさはないという、良いとこどりしたようなコーヒーフィルターです。
そんなセラミックのコーヒーフィルターの特徴を解説していきます。
セラミックのコーヒーフィルターの特徴
セラミックのコーヒーフィルターは、髪の毛と同じくらいの小さな穴が空いており、遠赤外線効果とセラミックの力で水のカルキ臭や不純物を取り除くことができます。
しかし、目詰まりしやすく、使用後念入りにお湯で洗わなくてはならないうえに、目詰まりがひどくなってきたら直火にかけて詰まりを除去する「焼成」を行わなければなりません。
洗剤は内部に染み込んでしまうので使えないので、長期間使っていると衛生面が気になってくることもあるので、抵抗がある場合は購入は控えた方が良いでしょう。
- セラミックの力で水のカルキ臭や不純物を取り除くことができる
- コーヒーオイルは抽出しつつ、微粉は取り除くことができる
- まろやかでありながらクリアな味わいで、布のフィルターに似ている
- 抽出にペーパーフィルターの1.5倍〜2倍の時間がかかる
- 手入れが意外と大変で、洗浄に洗剤は使えない
セラミックのコーヒーフィルターはこんな人に使って欲しい!
以下の条件に当てはまる場合は、セラミックのコーヒーフィルターをおすすめします。
- 布のコーヒーフィルターほど手間はかけられないが、本格的なコーヒーを淹れたい
- おしゃれな見た目を楽しみながら、ゆっくりとコーヒーを淹れたい
セラミックのコーヒーフィルターは、布のコーヒーフィルターほどではありませんが、手入れが大変です。
コーヒーのオイルやうま味を感じられる本格的なコーヒーを味わいたくて、多少の手入れを楽しめるのであれば、ぴったりなコーヒーフィルターと言えるでしょう。
他のコーヒーフィルターの魅力を良いとこどりした素材なので、ゆっくりとコーヒーを淹れる時間があり、本格的なコーヒーを淹れたい人におすすめしたい一品です。
コーヒーフィルターの円錐形と台形の違いは?
コーヒフィルターを購入する際、「円錐形」と「台形」のどっちが良いんだろう?と悩んだことがあるのではないでしょうか。
この2つは注ぐお湯の動きに違いがあり、コーヒーの味わいにも影響してきます。
- 円錐形:コーヒー豆の特徴が出やすく、注ぐお湯の早さを調整することによって、味に変化を付けることができる。ほどよい酸味を感じるスッキリとした味わい。
- 台形:コーヒー豆の特徴は出にくいが、毎回まとまりのあるバランスの取れた味を引き出すことができ、初心者におすすめ。お湯をゆっくり注ぐと、苦味が強調されやすくなる。
円錐形はコーヒーの層が縦に厚くなり、お湯が順番に落ちていくため、お湯をゆっくり注ぐと濃いめのしっかりとした味にになり、早く注ぐと薄めのさっぱりとした味になります。
一方で、台形のコーヒーフィルターは、一度フィルター内にお湯が溜まってから落ちていくので、コーヒーの特徴は出にくいのですが、バランスの取れた味を引き出すことができます。
毎回、安定した味を引き出すことができるので、コーヒーの抽出に慣れていない場合は台形を選ぶと良いでしょう。
しかし、コーヒーを淹れることを楽しみたいのであれば、円錐形のコーヒーフィルターを選び、自分好みのお湯の注ぎ方を見つけるのもおすすめですよ!
【厳選】おすすめコーヒーフィルターを各素材1つずつ紹介!
これからコーヒーを楽しみたいあなたに、各素材1つずつ、最初の1個目に相応しいおすすめのコーヒーフィルターを紹介します。
どれも人気が高く、有名メーカーのコーヒーフィルターなので、迷ったら以下の4つからチャレンジするのがおすすめです。
- ペーパー:下村企販 コットンフィルター2-4杯用
- ステンレス:HARIO ダブルメッシュメタルドリッパー
- 布(ネル):HARIO ドリップポット・ウッドネック
- セラミック:東洋セラミックス セラミックフィルターNS-02
それぞれの良さを紹介しますので、ぜひチャレンジしたいコーヒーフィルターを見つけてみてくださいね!
厳選コーヒーフィルター①コットンフィルター2-4杯用
まず紹介するのは、下村企販株式会社の紙製フィルター「コットンフィルター2-4杯用」です。
ただの紙ではなく「コットン」を使用しているので、紙特有の臭いを抑えつつ、コットンの繊維でコーヒーの微粉を吸着することができ、布フィルターで淹れたようなまろやかな味を再現することができます。
布フィルターは手入れに時間がかかり気軽に使うことはできませんが、このペーパーフィルターであれば、楽をしながら美味しいコーヒーを淹れることができるのです。
厳選コーヒーフィルター②ダブルメッシュメタルドリッパー
続いて、HARIO株式会社の「ダブルメッシュメタルドリッパー」というステンレスのコーヒーフィルターを紹介します。
二重のステンレスメッシュフィルターになっており、通常のステンレスフィルターよりコーヒーの微粉を通しにくく、ザラっとした舌触りを抑えられるのが特徴です。
スタイリッシュかつシンプルなデザインが魅力的で、シルバー・ピンクゴールド・メタルブラックの3色から選ぶことができます。
ペーパーフィルターで淹れたようなすっきり感と、ステンレスフィルターならではのコーヒーオイルのうま味を楽しめるコーヒーフィルターです。
厳選コーヒーフィルター③ドリップポット・ウッドネック
続いて、HARIO株式会社の「ドリップポット・ウッドネック」という布のコーヒーフィルターを紹介します。
布(ネル)フィルターとガラス製のドリッパー、そしてコーヒーサーバーの3つがセットになっており、初めての布フィルターにぴったりなアイテムです。
木を使った温かみを感じるデザインも魅力的で、見た目も楽しみながら、本格的なコーヒーを楽しむことができます。
きめ細やかなネルフィルターで淹れたコーヒーは、豆本来の酸味や苦味、うま味を損なうことなく、コーヒーオイルもしっかりと抽出されるので、コーヒーの味を最大限楽しむには、この上ないコーヒーフィルターです。
厳選コーヒーフィルター④セラミックフィルターNS-02
4つ目は、東洋セラミックスの「セラミックフィルターNS-02」というセラミックのコーヒーフィルターを紹介します。
セラミックフィルターは数ミクロンの小さな穴で抽出するので、コーヒーの粉だけでなく、不純物や水道水臭さの原因であるカルキなども取り除くことができます。
水道水をろ過することで浄水器の代わりにもなるので、その水でご飯を炊いたり、お酒を割ったりと、さまざまな状況で活用することができるでしょう。
目詰まりしても焼成すれば何度でも使えるので、ネルフィルターの手入れはできないけど、本格的にコーヒーを淹れたい方は、このセラミックフィルターがおすすめです。
まとめ:あなたにぴったりのコーヒーフィルターはこれ!
ここまで、コーヒーフィルターの素材や形ごとの特徴や、それぞれの素材ごとにおすすめのコーヒーフィルターを紹介してきました。
最後に記事の内容を踏まえて、それぞれのコーヒーフィルターがどんな人におすすめなのかをまとめましたので、あなたにぴったりのものを見つけてみてくださいね!
- ペーパーフィルターがおすすめな人
・コーヒーフィルターの手入れに時間をかけず、気軽に使いたい
・コーヒーの油分や雑味がほどよく漉された、すっきりとした味わいが好き - ステンレスフィルターがおすすめな人
・やや粉っぽい舌触りになるが、コーヒー豆の味をダイレクトに感じたい
・手入れが楽で、長期間使えるスタイリッシュなコーヒーフィルターが欲しい
・初心者だけど、こだわりのコーヒーフィルターが欲しい - 布(ネル、リネン)フィルターがおすすめな人
・準備や手入れ、コーヒーを淹れる過程までも楽しみたい
・まろやかで格段に美味しい本格的なコーヒーを淹れたい - セラミックフィルターがおすすめな人
・布フィルターほど手入れはできないが、布フィルターに近い味を楽しみたい
・コーヒーの抽出に時間を取れる
・洗剤が使えないことに抵抗がなく、目詰まりしたときに焼成ができる
使ってみたいコーヒーフィルターは見つかりましたか?コーヒーフィルターを変えると、今までと同じコーヒー豆を使っていても味わいが変わるので、とても面白いですよ。
素材や形によってコーヒーの表情が変わるので、あなたの好きなコーヒーを探すために、いろんなフィルターを使ってみるのもおすすめです。
もし気になった素材のコーヒーフィルターがあったら、ぜひ厳選した4つのおすすめコーヒーフィルターを購入してみてくださいね!