「観葉植物の葉っぱの色がおかしい」「観葉植物の葉っぱが落ちてしまう」などのお悩みは、観葉植物を持っている人であれば誰もが一度は持つものです。
観葉植物の葉っぱが変色したり落ちたりすると、「枯れてしまったのではないか」と不安に思ってしまいますよね。
実は、観葉植物の葉っぱに異常が出ても、植物自体は枯れていないことがほとんどです。
しかし、放っておくと、植物全体に影響が出てしまい枯れることがあるので対処が必要です。
この記事では、葉っぱに異常が出たときの対処法を、異常の種類別に紹介しています。
ぜひ、この記事を参考にして、観葉植物の葉っぱのトラブルを解決してくださいね。
観葉植物の葉っぱが黄色になった原因・対処法
観葉植物の葉っぱが黄色くなる原因は、本来植物を緑色にする「葉緑素」と呼ばれる物質が減少・阻害されることによるものです。
つまり、葉っぱが黄色になることは、植物がSOSのサインを発信しているということなのです。
しかし、観葉植物の葉っぱが黄色くなってしまい「枯れてしまった・・・」と落ち込む必要はありません。
黄色になった葉っぱは元には戻りませんが、植物自体が枯れてしまったわけではないのです。
ですが放っておくと、そのうち株自体にも影響して枯れてしまうかもしれません。葉っぱが黄色くなったら、すぐに対処することが必要です。
以下が、葉っぱが黄色くなる5つの原因と対処法です。
- 水を与えすぎている:適正な頻度で水を与える
- 根詰まりを起こしている:鉢を一回り大きいものに変える
- 肥料を与えすぎている:適正な量の肥料を与える
- 日当たりが強すぎる:置く場所を変える
- 急に環境を変える:環境は少しずつ変える
水を与えすぎている:適正な頻度で水を与える
葉っぱの色が黄色になってしまう原因の1つ目が、水を与えすぎていることです。
水は植物の成長にとって重要ですが、水不足はもちろん、与えすぎも毒になります。水を与えすぎてしまうと、人間で言うところの「呼吸困難」になってしまうのです。
常に土が潤っている場合は、水を与えすぎているかもしれません。土が乾いてから水をあげるようにしてみましょう。
根詰まりを起こしている:鉢を一回り大きいものに替える
葉っぱの色が黄色になってしまう原因の2つ目が、根詰まりを起こしていることです。
根詰まりとは、植物の根が鉢の中でぎっしり詰まっている状態のことを指します。
根詰まりを起こすと、土の中が酸欠状態になり、植物の成長を阻害してしまいます。
また、根詰まりの状態で水を与えても水分を吸収しづらいため、水が鉢の中に残り続けることで根腐れを起こすこともあります。
対策として、鉢を一回り大きなものに替えてみましょう。
根詰まりの原因は、鉢の中で根が密集することなので、大きな鉢に替えることで解消することができます。
肥料を与えすぎている:適正な量の肥料を与える
葉っぱの色が黄色になってしまう原因の3つ目が、肥料の与えすぎです。
肥料は植物の生長を促進するために必要なものですが、栄養を与えすぎることは、植物にとって毒なのです。
そのため、肥料のラベルに記載されている適正な量を与えているか確認してください。
日当たりが強すぎる:置く場所を変える
葉っぱの色が黄色になってしまう原因の4つ目が、日当たりが強すぎることです。
植物は日光によって光合成を行うため、日当たりのいい場所を好みますが、実は日当たりが強すぎると葉っぱが黄色になることがあります。
対策として、直射日光が当たらない場所に観葉植物を置いてください。
直射日光が当たる場所から室内へ移動させるときは、時間をかけて少しずつ日光を弱くすると良いでしょう。
植物は環境変化に敏感なので、急な温度や日照強度の変化によって、葉っぱの色が変わることがあるのです。
急に環境を変えてしまう:環境は少しずつ変える
葉っぱの色が黄色になってしまう原因の5つ目が、急な環境変化です。
例えば、屋外から室内への移動や季節の変わり目などは環境変化の影響を受けやすく、葉っぱが黄色になってしまうことがあります。
対策として、日差しの強さや温度が急に変わる場所に移動させるときは、時間をかけて徐々に移動させましょう。
観葉植物の葉っぱが茶色になった原因・対処法
観葉植物の葉っぱが茶色になる原因は、環境によるストレスであることが多いです。
しかし、観葉植物の葉っぱが茶色になってしまっても、枯れてしまったわけではありません。
茶色になった葉っぱは元には戻りませんが、植物自体が枯れてしまったわけではないのです。
とはいえ、植物に何らかの異常があることに変わりはありません。そのうち株全体にも影響して、枯れてしまうこともあります。
葉っぱが茶色になったら、植物が枯れてしまう前に対処することが必要です。
以下が、葉っぱが茶色になる3つの原因と対処法です。
- 日当たりが強すぎる:置く場所を変える
- 葉っぱが乾燥している:置く場所を変える、茶色の部分をカットする
日当たりが強すぎる:置く場所を変える
観葉植物の葉っぱが茶色になる原因の1つ目は、日当たりが強すぎることです。
日当たりが強すぎると「葉焼け」を起こしてしまうことで、葉っぱが茶色になってしまうのです。
特に、弱い光で育てていた植物を直射日光が当たる場所に移動させてしまうと、葉焼けを起こしやすくなります。
対策として、直射日光をカーテンやレースなどで遮光してみましょう。遮光されて弱くなった日光であれば、葉焼けを起こしにくくなります。
しかし、日光の強さは徐々に小さくするようにしてください。急な環境変化によって、観葉植物に悪影響を与えてしまう可能性があるからです。
葉っぱが乾燥している:置く場所を変える、茶色の部分をカットする
観葉植物の葉っぱが茶色になる原因の2つ目は、葉っぱが乾燥していることです。植物の葉っぱは、乾燥すると茶色になる性質があります。
植物の葉っぱに人や物が当たることで、葉っぱに傷ができて、そこから水分が蒸発します。
水分が蒸発することで、葉っぱが乾燥して、茶色になることがあります。
また、エアコンの風によって乾燥することもあります。室内でエアコンの風が直接当たる場所に観葉植物を置くと、乾燥して葉っぱが茶色になってしまうのです。
対策として、観葉植物の位置を人や物、エアコンの風が当たりにくい場所に移動させましょう。
置く場所は日当たりが良く、換気のできる場所を選んでくださいね。
観葉植物の葉っぱが黒くなった原因・対処法
観葉植物の葉っぱが黒くなった場合、病気にかかっているかもしれません。
代表的な病気として、以下のものが挙げられます。
- すす病
- 黒星病
- 炭そ病
すす病
すす病菌と呼ばれるカビが葉っぱに付着することで、黒ずんでしまう病気です。
原因は、アブラムシやカイガラムシなどの害虫から出る排泄物を栄養源として、菌が繁殖することです。
対処法として、害虫の駆除をしましょう。
害虫が発生した時は、殺虫剤を散布したり、虫を葉っぱから取り除きましょう。
また、病気が他の葉っぱに広がらないために、黒くなった葉っぱを除去することも必要です。
黒星病(くろぼし病)
黒星病は、糸状菌と呼ばれるカビによって伝染して、葉っぱに小さな斑点が現れる病気です。
このカビは、気温が20℃〜25℃で湿気の多い場所を好み、放っておくと植物全体に広がり枯れさせてしまいます。特に梅雨時期に発生しやすい病気です。
対処法として、黒星病にかかってしまった葉っぱは速やかに除去しましょう。
植物全体に広がってしまうことがあるので、見つけたらすぐに取り除く必要があります。
また、風通しのいい場所に移動させることで、再発を予防することができます。
炭そ病
炭そ病菌と呼ばれるカビが原因で、黒褐色の小斑点が現れる病気です。高温多湿の場所を好み、特に梅雨時期に発生しやすい病気です。
対処法として、炭そ病にかかってしまった葉っぱは速やかに除去しましょう。
植物全体に広がってしまうことがあるので、見つけたらすぐに取り除く必要があります。
また、風通しのいい場所に移動させることで、再発を予防することができます。
観葉植物の葉っぱが落ちてしまう原因は?
観葉植物の葉っぱが落ちてしまう原因は、以下の通りです。
- 植物が寒さに耐えられない
- 日光が不足している
- 水が不足している
植物が寒さに耐えられない
観葉植物の葉っぱが落ちる原因の1つ目は、植物が寒さに耐えられないことです。
観葉植物は暖かい地域原産のものが多いため、寒さに弱い種類が多いのです。
例えば、観葉植物として人気であるパキラやゴムの木だと、最低気温は5℃程度を確保しなければ葉が落ちてしまうことがあります。
冬場に窓際や玄関など、寒いところに観葉植物を置いていないでしょうか。
寒さに弱い種類の観葉植物を置く場所は、特に注意しましょう。
日光が不足している
観葉植物の葉っぱが落ちる原因の2つ目は、日光が不足することです。
植物は日光を浴びることで、光合成を行って栄養を作り、生長します。
そのため、生長の源である日光が不足すると、葉に栄養が行き渡らなくなり、やがて落ちてしまうのです。
葉っぱが落ちた時は、日光を十分に浴びることができているか確認してみましょう。
水が不足している
観葉植物の葉っぱが落ちる原因の3つ目は、水不足です。日光と同様に、水分は植物にとって必須の要素です。
水が不足すれば植物は生長できずに乾燥してしまい、やがて葉っぱを落としてしまいます。
特に多くの観葉植物は、夏場に水分を多く必要するので、水の与え忘れには注意しましょう。
葉っぱに白い粉が?!原因と対処法
観葉植物の葉っぱに白い粉が付いていたら、「うどんこ病」の可能性があります。
うどんこ病とは、葉っぱの表面に白いカビが生える病気です。
白くなった部分では光合成が行えず、葉っぱが枯れてしまうことに加え、他の植物へ拡大してしまう恐れのある病気です。
もし、うどんこ病にかかってしまったら以下の対策を行ってください。
- 自作の重曹スプレーを散布する
- 農薬や殺菌剤を散布する
- 病気の部分を除去する
自作の重曹スプレーを散布する
うどんこ病にかかってしまった初期段階の場合は、自作の重曹スプレーを散布で治癒します。
重曹スプレーの作り方は簡単で、重曹1gと水1Lを混ぜるだけです。アルカリ性の重曹により、菌の増殖を抑えることができます。
また、うどんこ病は自然治癒する病気ですので、過度にかける必要はありません。
1週間に1回程度の頻度でスプレーを散布しましょう。
農薬や殺菌剤を散布する
農薬や殺菌剤を散布しましょう。白い部分が広範囲に広がっている時は、うどんこ病がかなり進行している状態です。
この場合は自然治癒は難しく、農薬か殺菌剤の使用が必要です。
植物によって使用するべき農薬や殺菌剤は異なるので、調べた上で使用するようにしましょう。
病気の部分を除去する
病気になった部分を除去しましょう。うどんこ病は、時間が経つと拡大して、植物全体にまで影響を及ぼします。
そのため、白くなった部分を除去することで、病気の拡大を防ぐ必要があるのです。
白くなった葉っぱをハサミで剪定してください。
葉っぱのトラブルとおさらば!環境を整えて予防しよう
観葉植物を置いていると、葉っぱのトラブルはつきものです。
そんな葉っぱのトラブルを予防するための方法として、「葉水(はみず)」を紹介します。
葉水とは、観葉植物の葉っぱに霧吹きで水を与える方法です。葉水の効果は以下の通りです。
- 虫・病気を予防する
- 乾燥を予防する
- ホコリを除去して生長を促進させる
虫・病気を予防する
1つ目の効果は、虫や病気を予防できることです。
葉っぱに被害をもたらす虫は、乾燥した環境で発生します。
葉水をすることで乾燥を予防できるので、虫が発生しにくくなるのです。
また、虫が原因で罹患する病気も同時に予防することができます。
乾燥を予防する
2つ目の効果は、乾燥の予防です。葉っぱのトラブル(変色や落葉)は、葉っぱの乾燥が原因のものが多くあります。
つまり、葉っぱに水を散布する葉水は、多くの葉っぱのトラブルの予防になるのです。
ホコリを除去して生長を促進させる
3つ目の効果は、ホコリを除去して生長を促進させることです。
室内に置いている観葉植物の葉っぱには、ホコリがたまりがちです。
葉っぱに当たる日光によって光合成を行う植物にとって、葉っぱの上のホコリは光合成の効率を落としてしまいます。
しかし、葉水を行うことでホコリを除去し、生長を促進することができるのです。
葉水の方法
葉水の方法は非常にシンプルで、霧吹きに水を入れて、葉っぱに散布するだけです。葉水を行う際は、以下の点を意識してください。
- 頻度は毎日
- 葉っぱの裏側まで葉水をする
- 水は多く与えすぎない
- 夏は朝・夕方以降に葉水をする
- 冬は朝・夕方以降を避けて葉水をする
葉水をする時の霧吹きは、ガーデニング用のものがおすすめです。
ガーデニング用の霧吹きは、デザイン性・実用性の面で優れたものが多くあります。
自分の好みの霧吹きを購入すれば、観葉植物のお世話がより楽しくなるかもしれませんね。
葉っぱに異常が出たときの対処法まとめ
この記事では、観葉植物の葉っぱにトラブルが起きたときの原因と対処法を紹介しました。
以下が、今回紹介した中でも、特に大切な5つの対処法です。
- 葉っぱの色が黄色や茶色になった、または葉っぱが落ちてしまった時
- 直射日光に当たらない場所に移動する
- 乾燥しない場所に移動する
- 水やりの頻度を見直す
- 葉っぱの色が黒くなった時
- 病気を疑い、症状にあった対処をする
- 葉っぱに白い粉がついた時
- 重曹スプレーや農薬、殺菌剤を使用する
また、葉っぱのトラブルを防ぐ方法として、「葉水」を紹介しました。
トラブルが起こったときの対処法も大事ですが、日々のお世話も欠かさず行いましょう。
この記事を参考にして、観葉植物を健康に保ち、癒しの空間を楽しみましょう。
- 名前:大城一輝