近年、人気が高まっている観葉植物ですが、犬にとって危険な植物があることをご存知でしょうか。誤って犬が食べてしまうと、口の中の痛みや炎症などを引き起こし、最悪の場合は死亡してしまうケースもあります。
そこで今回は、犬にとって危険な観葉植物を紹介し、その植物がもたらす症状についても解説します。
また、犬が観葉植物を食べないようにする対策や食べてしまったときの対処法についても紹介するので、愛犬と安全に過ごすためにも最後までご覧ください。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/244335)
犬にとって危険な人気の観葉植物
観葉植物の中には、犬にとって有害となるものがいくつか存在します。危険性のある代表的な植物として、以下の7種が挙げられます。
- ポトス
- モンステラ
- アイビー
- ディフェンバキア
- ドラセナ
- ポインセチア
- アロエ
どれも人気が高い観葉植物ばかりですが、犬にとって危険な植物の代表格でもあります。
次の章からは、それぞれの植物の特徴や危険性について解説していくので、1つずつ内容を確認していきましょう。
紹介する観葉植物以外にも、犬にとって危険な植物は多く存在します。(ナンテン・チューリップ・紫陽花など)
ですので、これから観葉植物を購入する予定がある人は、必ず犬にとって有害であるかどうかを確認するようにしましょう。
犬にとって危険な観葉植物①ポトス
観葉植物として不動の人気を誇る『ポトス』。サトイモ科に分類される多年草で、美しい葉姿とつるを伸ばして生長するのが特徴です。
インテリアグリーンとして愛用する人が多いポトスですが、残念ながら犬にとっては有害な植物となります。
噛んだだけでも口の中の痛みや激しい炎症、他にも嘔吐・皮膚炎・発熱などを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
おしゃれで育てやすい観葉植物ですが、犬が過ごすエリアではインテリアとして飾らない方が良いでしょう。
犬にとって危険な観葉植物②モンステラ
深い切れ込みがある大きな葉が印象的な『モンステラ』。南国ムード溢れる姿から、ハワイアンジュエリーやアロハシャツなどのデザインにも使われているおしゃれな植物です。
観葉植物としてトップクラスの人気を誇るモンステラですが、犬と過ごす環境ではおすすめできる植物ではありません。
もし犬が口にした場合、口腔内の腫れや唇・舌の刺激、よだれ・嘔吐・嚥下困難(えんげこんなん:上手く食事ができなくなる状態)などを引き起こします。
インテリアとしてよく映える素敵な植物ですが、犬にとって安全な環境を確保するためにも飾らないのが賢明です。
犬にとって危険な観葉植物③アイビー
可愛らしい葉をつけることから、特に女性からの人気が高い『アイビー』。常緑のつる性植物で、インテリア性の高さと育てやすさから、観葉植物の定番的存在となっています。
アイビーは、寄せ植えやフラワーアレンジメントなどにも使われる人気の植物ですが、実は犬にとって危険な植物なのです。
犬が食べてしまった場合、口の中の痛みや大量のよだれ、嘔吐・皮膚炎・下痢などを引き起こします。また、大量に誤食することで運動失調・呼吸困難・昏睡といった状態に陥るケースもあるので注意が必要です。
全ての部位が犬にとって有害となるので、基本的には飾らないことをおすすめします。
犬にとって危険な観葉植物④ディフェンバキア
サトイモ科の常緑植物である『ディフェンバキア』。葉の模様がとても美しく、耐陰性があることから、室内に置く観葉植物として大人気です。
高い空気清浄効果を持ち、人間にとっては魅力が多いディフェンバキアですが、残念ながら犬にとっては危険な植物になります。
犬が誤食した場合、口の中の痛みや激しい炎症、のどの痛み・皮膚炎・嘔吐などを引き起こします。また、大量に摂取すると低カルシウム血症・不整脈・呼吸困難など危険な状態に陥ることもあるので要注意です。
上記の危険性を考慮した場合、犬と過ごす環境ではインテリアとして飾らない方が良いと言えます。
犬にとって危険な観葉植物⑤ドラセナ
「幸福の木」という呼び名で親しまれている『ドラセナ』。風水では、幸福や金運を呼び寄せるとされており、縁起が良い観葉植物として人気を集めています。
インテリア性や育てやすさにも定評があるドラセナですが、犬にとっては幸福の木ではなく“危険な木”と言える植物です。
犬が食べてしまった場合、大量のよだれや手足の腫れ、麻痺・嘔吐・下痢などを引き起こします。なお、ドラセナの花は蜜(甘いシロップ)が出ることから、犬が舐めてしまう危険性があるので注意が必要です。
また、ドラセナの中毒症状による死亡例もあるため、安易に飾るのは絶対に避けましょう。
犬にとって危険な観葉植物⑥ポインセチア
赤と緑のクリスマスカラーが美しい『ポインセチア』。熱帯原産の植物ですが、その見た目からクリスマスの装飾に欠かせない冬の植物として重宝されています。
華やかな雰囲気のあるポインセチアは、観賞用にぴったりな植物と言えますが、犬と過ごす環境にはおすすめできない観葉植物です。
犬が口にした場合、口の中の痛みや激しい炎症、嘔吐・皮膚炎・下痢などを引き起こします。なお、体が小さな犬(超小型犬や小型犬)が誤食すると、死に至ることもあるので要注意です。
ポインセチアは、店先や観光地でも見かけることが多いので、犬を連れている場合には目を離さないようにしましょう。
犬にとって危険な観葉植物⑦アロエ
日本でもお馴染みの『アロエ』。低木または高木となる多肉植物で、インパクトのある見た目から観葉植物として飾る人も多いです。
食用や薬用としても重宝され、人間にとってはメリットが多いアロエですが、実は犬にとってはデメリットになる植物なのです。
もし犬が食べてしまうと、嘔吐・下痢・血尿などを引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。犬にとっては有害でしかないので、もし多肉植物を飾りたいのなら、他の植物を検討するようにしましょう。
犬が観葉植物を食べないようにするための対策
犬は好奇心やストレスなどの理由から、観葉植物を口にしてしまう場合があります。そのため、危険性のある植物を置かないことが最も有効な対策と言えるでしょう。
もし「どうしても飾りたい観葉植物がある」という場合は、犬が触れない・寄り付かない場所で管理することが絶対条件になります。そうすれば、犬が植物を食べて被害に遭うこともありません。
とは言え、できる限り安全な環境を確保するのなら、無害な観葉植物を取り入れるのが1番です。例えば、観葉植物として人気の『パキラ』『ガジュマル』『ペペロミア』などは犬にとって安全な植物と言われています。
あなたも愛犬も安心して過ごすためにも、できるだけ安全性の高いものを選ぶことをおすすめします。
犬が有害な観葉植物を食べてしまったときの対処法
もしあなたの愛犬が有害な観葉植物を食べてしまった場合、早急に動物病院へ連れていきましょう。
中毒症状が見られないからといって様子見をするのは危険で、最悪の場合は取り返しのつかない事態を招いてしまいます。
なお、愛犬を動物病院に連れていく際は、落ち着いて以下のことを医師に伝えるようにしてください。
- 口にした植物の種類
- 植物を食べた時間
- 食べた植物の量
- 確認できた症状・状態
これらの情報を医師に伝えることで、診断や治療をスムーズに進めやすくなります。
前述したように、植物の種類や摂取量によっては死に至ることもあるので、わかる範囲で正確な情報を伝えるようにしてください。
まとめ:適切な植物を選んで愛犬と楽しく過ごそう
今回は、犬にとって危険な人気の観葉植物を紹介しました。改めて危険性のある観葉植物をまとめて紹介します。
- ポトス
- モンステラ
- アイビー
- ディフェンバキア
- ドラセナ
- ポインセチア
- アロエ
上記の観葉植物以外にも、犬にとって有害な植物は存在します。これから観葉植物を飾る予定がある人は、必ず“犬にとって有害であるかどうか”を確認するようにしましょう。
あなたも愛犬も安心できる環境を整えて、より楽しい毎日をお過ごしください。