カーペット掃除の定番と言えば「重曹」ですが、初めて使うとなると「どうやって使えばいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか?
重曹を上手く活用できれば、カーペットから出る臭いやちょっとした汚れも取り除くことができます。カーペットの臭いや汚れが無くなれば、今よりも部屋の居心地もとても良くなるでしょう。
今回は重曹を使ったカーペットの手入れ方法を3つ紹介します。また、重曹がどのような臭いや汚れに効果があるのか、使用するときの注意点なども紹介するのでぜひ参考にしてみてくださいね。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/ソーダ-石灰-キッチン-食べる-4017615/#content)
カーペットの手入れに使う「重曹」とは?
掃除の便利アイテムとして定着した「重曹」は、化学名では「炭酸水素ナトリウム」と呼ばれており、性質は「アルカリ性」に分類されます。
一概に「重曹」と言っても様々な種類がありますが、市販されている重曹には3つの種類があります。
- 医療用(点滴や胃薬などに使用)
- 食用(お菓子の膨らし粉などに使用)
- 工業用(家庭の掃除などに使用)
今回紹介する重曹は「工業用(掃除用)」のタイプであり、ドラッグストアや100円ショップなどで購入することが可能です。
もし、口の中に重曹が入っても体には害がないので、初めて利用する方も安心して利用できます。
そのような背景もあり、ナチュラルクリーニング(自然由来の素材を使った掃除方法)のアイテムとしてもよく使われています。
重曹でカーペットの汚れはどれくらい取れる?
重曹を利用するにあたり、多くの方が気になっているのが汚れへの効果ではないでしょうか。
前章でも紹介したように重曹は「アルカリ性」の性質を持っているため、対極にある「酸性」の汚れを中和する効果を持っています。
酸性を代表する汚れと言えば「油汚れ」ですが、カーペットで言えば「皮脂」「汗」などの汚れが該当します。酸性の汚れがメインであれば重曹の利用はより効果を発揮するでしょう。
また、重曹の粉はとても柔らかいので擦っても傷付けにくいというメリットもあります。
重曹でカーペットの臭いはどれくらい消せる?
汚れへの効果と共に消臭効果について気になる方も多いかと思います。繰り返しとなりますが、重曹は「アルカリ性」の性質があるため、汚れと同様に「酸性」の臭いに対して効果を発揮しやすいです。
カーペットで言えば「皮脂」や「汗」による臭いが酸性に該当し、ペット特有の臭いにも効果があります。
尚、ペットの粗相などによる刺激臭には、アルカリ性の臭いを中和してアンモニア臭を和らげる「クエン酸」が効果的です。
重曹のみで臭いが消せない場合は、クエン酸の利用も検討してみると良いでしょう。
重曹を使ったカーペットの手入れ方法
ここからは重曹を使った手入れ方法を紹介します。重曹でカーペットを掃除・手入れをするときは、以下の3つの方法で使うことが多いです。
- スプレーボトルで吹き掛ける
- タオルに染み込ませて拭き取る
- 粉末をそのまま撒く
上記以外にも「水と重曹を混ぜてペースト状にする」という方法もありますが、この方法は頑固な油・水垢・皮脂汚れに使うテクニックなのでこの記事では省略させて頂きます。
尚、次の章から3つの使い方について解説していきますが、より効果を高めるため・スムーズに作業を進めるためにも予め掃除機などでゴミや埃を取り除いておきましょう。
重曹の使い方①スプレーボトルで吹き掛ける
1つ目に紹介するのは、スプレーボトルを使って重曹水を吹き掛ける方法です。市販のスプレーのように使えるので、隙間時間を利用して気軽に手入れをすることができます。
重曹水の作り方は、100mlのぬるま湯に小さじ1の重曹を溶かしてスプレーボトルへ注ぎ入れれば完成です。スプレーをした後は、水で絞ったタオルで拭き取るようにしましょう。
重曹水をスプレーボトルに入れておくと、「ちょっとカーペットの臭いが気になる」というときに消臭剤として使えるのでおすすめです。
但し、あまり日持ちはしないので大量に作り置きするのは避けた方が良いでしょう。(長くても1週間が目安とされています。)
重曹水はフローリングの皮脂汚れやキッチンの油汚れにも効果的なので、他の掃除をするときにも便利なアイテムです。
重曹の使い方②タオルに染み込ませて拭き取る
2つ目に紹介するのは、重曹水をタオルに染み込ませて拭き取る方法です。タオルで直接拭き取ることによって表面の皮脂汚れも落ち、汗などによる臭いも軽減することができます。
スプレーのときと同様に、重曹水で手入れをした後は水で絞ったタオルで拭き取るようにしましょう。重曹は水に溶けにくく白く残ってしまうことがあるので、しっかりと拭き取ることが大切です。
尚、重曹は油汚れと同じように皮膚の皮脂も除去するので、場合によっては肌が乾燥してしまうこともあります。手が汚れることも考えられるので、作業するときは「ゴム手袋」の着用がおすすめです。
画像は重曹水がスプレーボトルに入っていますが、バケツに重曹水を入れてもやりやすいです。
重曹の使い方③粉末をそのまま撒く
3つ目に紹介するのは、粉末状の重曹をカーペットに直接撒く方法です。この方法は汗などの蓄積した臭いを抑えられ、重曹に付着した汚れも取り除くことができます。
やり方はとても簡単で、薄く満遍なくを意識してカーペット全体に重曹を撒き、数時間後に掃除機で吸い取るだけです。
1〜3時間程放置するだけでも良いですが、長時間放置すると消臭効果が高まるとされており、寝る前に重曹を撒いて翌朝吸い取る方もいます。
尚、毛足が長いカーペットだと重曹が吸い取りにくいので、短毛のカーペットに使いやすいテクニックと言えるでしょう。
カーペットに重曹を使うときの注意点
非常に使い勝手の良い重曹ですが、カーペットに使用するときは少し注意が必要です。注意ポイントとしては以下の3点が挙げられます。
- 拭き残し・取り残しがあると白く残ってしまう
- 素材によっては色落ちする可能性がある
- 重曹を多くすれば効果が高まる訳ではない
大きなカーペットとなると買い替えるのも大変なので、特に色落ちには注意したいところです。
「広範囲で色落ちしてしまった」とならないためにも、「目立たない部分で試す」「購入店へ問い合わせる」など1度確認しておく方が安心です。
重曹でもカーペットの臭い・汚れが取れない場合
ここまで重曹を使った手入れ方法を紹介しましたが、いくら便利な重曹と言えど臭い・汚れへの効果には限度があります。
どうしても効果が見られない場合は、「洗濯」をして臭い・汚れを除去することが必要です。しかし、自宅での洗濯となると素材を痛めてしまったり、広いスペースが必要だったりと一苦労です。
少々お金が掛かりますが、安全かつ徹底的に臭い・汚れを落とすなら「クリーニング」に出すのが得策でしょう。長年使っていると重曹では太刀打ちできないこともあるので、クリーニングもぜひ検討してみてください。
尚、お店によっては防虫加工も行っているので、ダニやノミなどの繁殖も防ぐことができます。
料金はお店によって異なりますが、「カーペットの種類(素材)の単価」×「面積」で計算しているお店が多いです。(この料金に加え、プランによっては「送料」「オプション代」も追加されます。)
重曹を使ったカーペットの手入れ方法まとめ
今回は重曹を使ったカーペットの手入れ方法を紹介しました。改めて紹介した内容のポイントを簡単にまとめてみます。
- 「皮脂」「汗」など酸性の臭い・汚れには特に効果的
- 重曹を使った後はしっかりと拭き取る・吸い取る
- 素材によっては重曹が合わない場合があるので確認してから手入れをする
- 重曹を多くしすぎても効果は高まらないので情報に沿った比率で使用する
紹介した方法は初心者の方でも取り組みやすいので、カーペットの汚れ・臭いが気になる方はぜひ試してみてください。
尚、カーペットを清潔な状態を保つためには2〜3日(できれば毎日)に1回掃除機を掛けたり、1ヶ月1回拭き取りをしたりと定期的にケアすることも大切です。
面倒に感じることもあると思いますが、より快適な空間で過ごすためにもしっかりと手入れしていきましょう。