あなたは、革張りの椅子に座ると「蒸れる」イメージがありますか?
デスクワークで長時間椅子に座りがちだと、普段おしりが蒸れてしまうことが多いと思います。特に夏場だと、たくさん汗をかいてベタベタしてしまい、とっても不快ですよね。
この記事では、革張りの椅子を快適に座るにはどうすればいいのか、素材ごとの特徴や、お悩み解消方法について、ご紹介しています。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/photos/business-businessman-chair-computer-1839191/)
長時間座ると、おしりが蒸れるのはどうして?
普段、同じ姿勢が続く仕事をしていると、エアコンが効いている室内であっても、おしりや太もも周辺が蒸れてしまいがちです。
椅子の蒸れには様々な原因が考えられますが、ここでは基本的な原因をいくつかあげてみました。
- 常に椅子と接していて、熱がこもりがち。
- 下着や洋服を重ねて着ているため、通気性が悪い。
- 緊張して汗をかいてしまう。
- 椅子の素材によっては蒸れやすいことがある。
まずは、椅子の素材に注目してみましょう。長時間座る椅子は、素材によって蒸れやすさが異なります。もしかすると、あなたが普段座っている椅子の素材に原因があるのかもしれません。
革張りの椅子には大きくわけて、「本革」と「合皮」2種類あります。それでは素材ごとの特徴について、一緒に確認していきましょう!
本革の椅子は蒸れるの?
本革は通気性・吸湿性のある素材です。なんとなく、聞いたことがある方もいるかもしれませんね。しかし、そうは言っても、それらはごくわずかな性質なんです。
本革は、元々動物の皮から作られています。表面には毛穴が開いているため空気が通りやすく、湿気も適度に吸収すると言えるのですが、毛穴は目で確認するのもやっとなくらい、とっても小さいですよね。
本革の種類によって蒸れやすさが変わり、鹿革や豚革だと、通気性がとても良い革になります。本革は適度に呼吸する素材なので、完全に蒸れを防ぐことはできないのです。
合皮の椅子は蒸れるの?
合皮の場合、革の加工方法によって「PVCレザー」と「PUレザー」とで、2種類に分けられます。それぞれ特徴が異なりますので、1つひとつご紹介しますね。
PVCレザー
通気性が低く、蒸れやすいのがPVCレザーです。革自体は硬く、ツヤのある素材のため、耐久性が高く、普段のメンテナンスは簡単です。
表面が割れやすかったり、湿度の高い梅雨の時期にはベタベタしてしまいます。
PUレザー
PVCレザーと比べると通気性があるため、蒸れにくく、肌にも張り付きにくい素材です。ただし、PUレザーは本革よりも通気性が良くありません。
耐久性はPVCレザーよりも高いですが、やはり本革には劣ってしまいます。
通気性が一番よくて、耐久性がある革は、本革なんですね!
蒸れる以外にも、合皮の椅子だと革の寿命が短い
「PVCレザー」と「PUレザー」どちらにも言えますが、合皮は使っていくうちに、表面がボロボロと剥がれてしまう、「加水分解」が必ず起こります。
加水分解とは、水分と合皮が化学反応することが原因で、合皮が劣化していく現象です。だからといって、水をこぼさないようにすればいい、というわけではありません。
空気中の水分にも反応するので、特に湿気の多い季節には劣化が早く進んでしまいます。目安として、合皮の寿命は5年程度です。
革張りの椅子で蒸れるとき!すぐに試せる解消方法は3点
もし、蒸れやすい素材の椅子を持っていても安心してくださいね。これからご紹介する方法で、蒸れない状態にすることができるんですよ。
空調座布団を使う
一番おすすめの方法がこちらです。空調座布団とは、座布団に扇風機が付いた商品です。座面に敷くと扇風機から空気を取り込んで、シート内に風が通り抜ける仕組みになっています。
安いものなら2000円程度で購入できます。カバーを洗濯できるものもあるので、汗かきさんでも安心ですね。
サーキュレーターを使う
サーキュレーターを足元に置いて、椅子の座面に向けて風を送ってみてください。これだけでも空気が循環するため、おしりが蒸れにくい状態をつくることができますよ。
静かな音のサーキュレーターを使えば、作業の邪魔にもなりません!
下着の素材を変えてみる
蒸れを防ぐには、着用している下着の素材を変えてみるのもポイントです。化学繊維の下着は通気性が悪く、蒸れの原因となります。綿100%の天然繊維の下着を着用してみましょう。
また、ゆったりめのデザインを選ぶことで、下着の締め付けがなく、蒸れにくくなりますよ。
蒸れることを防ぐのと同時に、革の椅子はお手入れも行おう!
革の椅子に長時間座っていると、どうしても汚れが付着しやすくなります。
本革も合皮も、表面に汚れが付いていると、革が劣化する原因となります。こまめに表面をきれいにしておくことで、普段使っている革の椅子を長持ちさせましょう。
特に汗をかきやすい座面は、やわらかい布で表面を乾拭きするだけでも、革にとっては良いことです。特に、汗をかいたあとはそのまま放置せず、定期的に椅子のお手入れをしてあげるといいですよ。
よく蒸れる人なら知っておこう!革の椅子に汗ジミができたら?
汗っかきさんだと、「洋服がじっとり湿ってしまうほど蒸れやすいのが悩み」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
革の表面に長時間水分が付いていると、色が薄い革は変色して、汗ジミとなる場合があります。
ですが、万が一汗ジミができてしまっても安心してください。「革をクリーニングする」という方法があります。
依頼先によっては、本革にも対応している店舗がありますので、高級なオフィスチェアにシミができても、焦って自分で対処しないようにしましょう。
事前に防水スプレーを使えば、水分を弾きやすくすることができますよ。
革ではなく、メッシュ素材の椅子を選ぶと蒸れることが少ない
これまでご紹介した方法でも、「革の椅子は蒸れが気になる!」という方は、椅子の素材を革以外にするという方法があります。
メッシュ素材なら、椅子のなかでも最も風通しがよい素材のため、長時間座っていてもおしりが蒸れにくくなります。
なかにはクッションをメッシュで包んだ素材もありますが、この構造だと、座面が外れない限り、メッシュの中に汚れがどんどんたまってしまいます。
そのため、クッション入りのメッシュチェアは避けましょう。メッシュ生地だけの椅子なら、清潔に使うことができますよ。
机の高さを変えることでも、蒸れは解消する!
あなたが普段使っている机は、どんな机ですか?高さが調整できるタイプの机を持っているなら、立って作業するという手もありますよ。
立ったままの作業は大変そうだな…と思いがちですが、蒸れないだけでなく、こんなにいい点があるんです!
- 姿勢がよくなる
- 眠気防止になる
- 運動不足を解消できる
もちろん、ずっと立ちっぱなしは大変ですので、定期的に座って作業することも必要です。気になる方は、一度試してみてくださいね。
まとめ
普段、カフェの椅子に長時間座っていると、「おしりが蒸れて気持ち悪いなぁ」と思うことがありませんか?
革の椅子は素材によって蒸れやすかったり、蒸れにくかったりします。自宅の椅子は空調座布団や、サーキュレーターを使って、なるべく快適に使いたいですね。
着用している下着を天然素材に変えてみることもおすすめです。肌にもやさしいので、肌が荒れやすくて困っている…という方は、ぜひ試してみてくださいね。
また、机の高さを立って作業できるように調整して、椅子に座る時間を少なくするという手もあります。気分転換にもなるので、高さ調節機能が付いた机をお持ちの方は、早速試してみてはいかがでしょうか。