布地ならなんとか対処できそうな椅子も、革張りとなるとどう補修していいものか、分からないですよね。
普段、革の補修について調べることも少ないので、初めての方にはハードルが高く感じるのが事実です。
あとから、「これもやっておけばよかった!」とならないためにも、今回は、補修を行うにあたって一緒に確認することで、革張りの椅子を賢く補修できるポイントについてご紹介します。
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身近にある革張りの椅子は、補修ができる!
毎日使っていると、椅子が革張りかどうかという点は、あまり気にならなかったりしますよね。
そこで、まずは身近にある革張りの椅子をご紹介します。皆さんの近くに、長年使っていて革が破れていたり、傷があったりして困っている革張りの椅子はありませんか?
- マッサージチェア
- ダイニングチェア
- オフィスチェア
このように、革張りの椅子は身近に意外とたくさんあるんです。普段からよく使っている椅子がほとんどですが、ご紹介した3つの椅子は全て補修できるんですよ。
今回、補修が初めての方も、安心してくださいね。それでは、詳しい補修方法を確認していきましょう!
椅子の補修方法は2通り。革の素材で判断しよう。
補修方法は革の素材によって2通りに分かれます。椅子のラベルを見て、合皮か本革か、使われている素材を確認してみましょう。
合皮の場合
合皮の場合、自分で補修するなら、補修シートを使います。補修シートはシール状になっているので、誰でも簡単に補修できるのが、初めての方にも嬉しいポイントです。
もちろん、補修をプロに依頼することも可能ですが、合皮の寿命が5年ということを考えると、張替えを依頼するほうが経済的でしょう。
合皮の特徴は、においをかぐと無臭だったり、まれに石油のようなにおいがします。
本革の場合
本革の場合は、自分では補修せず、補修のプロへ依頼しましょう。革だけでかなり高価なものになるので、自分で対処するのはおすすめできません。
特に高級な革張りの椅子や、ブランド物の椅子の場合は、確実に補修ができるプロへの補修依頼が一番良い選択といえます。
本革の特徴として革独特のにおいがするので、判断しやすいです。
合皮の椅子の補修方法を解説!補修シートの使い方。
補修シートを使った、合皮の椅子の補修方法をご紹介します。こちらの動画ではソファーの補修をしていますが、革張りの椅子にも同じように使えますよ。
- 水に濡らして固くしぼった布で、シートの貼り付け面をきれいにする
- 補修シートの大きさを決める
- はさみで適切なサイズにカットする
- 補修したい部分に補修シートを貼り付ける
補修に必要なものは、はさみと柔らかい布があれば十分です。自宅にあるものをうまく利用しましょう。
補修シートの選び方には気をつけて!
補修シートは気軽に使えますが、調べてみるとたくさんの種類があって、どれが適しているのか、迷ってしまうこともあります。そこで、選び方のポイントをまとめてみました。
サイズで選ぶ
補修する部分の大きさによっては、購入した補修シートでは足りなくなることがあります。その分送料がかかったり、買いに行く手間もかかりますので、購入は一度で済ませたいですよね。
補修シートの大きさは小さいものから大きいものまで様々。持っている椅子の補修部分を事前に確認して、一回り大きめのサイズを選んで購入しましょう。
素材を確認
補修シートにはシートの素材でさらに種類が分かれています。合皮の椅子用で購入するときは、必ず「合皮補修シート」を選んでくださいね。
例えば、補修シートの種類として、破れた洋服に使うための「布製の補修シート」や、破れたテントの補修に使う「ナイロン製の補修シート」があります。
店頭に置いてある状態でもパッケージが似ているため、よく見ないと分かりづらいことも。購入時には、シートの素材が「合皮」になっているか?という点まで確認すると安心です。
本革は椅子の補修をプロに任せよう。
本革の補修の場合、費用を抑えたいからといって、自分で対処してしまうのはよくありません。
自分で補修すると結果的に費用がかさんでしまったり、下手に補修してしまうと、プロが補修する際に、仕上がりに違いがでる時もあります。
特に、気に入った椅子や思い出のある椅子は、以前と変わらない状態になるように補修したいですよね。プロが行う補修なら、傷や破れがあったことなど、一切感じないような仕上がりになりますよ。
本革は使っていくうちに経年変化が楽しめる素材です。プロへの補修依頼となると、まず出費について考えがちですが、補修の費用よりも、革張りの椅子をどれだけ大切にしたいのか、一度考えてみてはいかがでしょうか。
座面が取り外せる椅子は、低予算で革の補修依頼もできる
プロへ補修をお願いするときは、「椅子を丸ごと修理店へ送るのが大変そう」と思っていませんか?座面が外せるタイプの椅子の場合、座面だけ修理店へ送ることで、簡単に補修が依頼できますよ。
座面だけならコンパクトになるので、この方法で修理店へ配送すれば、椅子の本体分の送料がかからない分、かなり費用の節約もできますね。
特に、本革の椅子は補修費用がかかる分、座面の郵送サービスをうまく利用して、補修の費用を抑えていきましょう!
革の補修だけじゃない。椅子本体の補修も必要では?
革の補修で一番多い椅子は、ダイニングチェアです。多くの椅子は、本体が木製ではないでしょうか。もし、ヒビが入っていたり、角が欠けていたりすれば、一緒に補修をしてみませんか?
本体の補修は強度が必要になるので、プロへ依頼したほうが安心です。自己流で補修して、座っている椅子が急に壊れるなんて、考えたくもないですよね。
椅子本体の補修は、店舗によって、対応している店舗とそうでない店舗があります。もし、木製部分の傷がひどい椅子があれば、本体の補修についてもあわせて考えてみましょう。
椅子の補修のついでに、革の中にあるクッションもチェック!
日頃使っている椅子を補修するなら、もう一点確認しておきたい場所があります。それが、座面のクッション部分です。
革張りの椅子は、クッション材としてスポンジのような素材の「ウレタン」が入っていることがほとんど。このウレタンは時間が経つと、空気中の水分によって劣化していく素材なんです。
ウレタンが劣化すると、クッションがへたっている状態になります。革とクッションとの間に隙間ができてしまい、この状態が原因で革が破れやすくなることも。
へたってきたウレタンは早めに交換することで、結果的に革張りの椅子を長く使うことができますよ。
革張りの椅子を新しく購入するなら、肘置きで選ぶのがポイント
ここまで、革張りの椅子の補修についてご紹介しました。「なんだか補修が大変そう…」と思った方は、椅子を購入する時に「肘置きに注目して選ぶ」という手もあります。
革張りの椅子のなかでも、一番ダメージを受けやすいのが、肘置き部分なんです。なぜなら、普段から体重をかけたり、手のひらからの汗で汚れやすい場所になるからです。
肘置きの素材が革以外の木製や金属製であれば、補修の頻度も少なくなるでしょう。また、肘置きが無い椅子を選ぶという方法もありますね。
もし、新しい椅子の購入機会があれば、肘置きも含めて革張りの椅子を選ぶことで、かしこい買い物にもなりますね。
まとめ
革張りの椅子に傷ができたとき、一言で補修といっても、革ごとに補修方法が異なったり、補修方法のなかでもさらに種類が分かれていたりします。
一見難しそうに感じますが、やってみると意外と簡単だった!ということがほとんどですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
プロへの補修費用が気になる場合は、座面の配送サービスを利用して、補修費用を抑えることもできます。
また、補修を考える機会に、あわせて椅子の本体やクッションについても自分で点検しておくと、革張りの椅子を結果的に長く使えることにもなるので、おすすめですよ。