革張りの椅子の表面がボロボロ剥がれてくると、「はやく対処しなくては!」と焦ってしまう気持ち、よく分かります。
そんな時は愛着のある椅子だからこそ、一度落ち着いて、原因から知った上で対処することがおすすめです。
結果的に革を長く使えることにもなりますので、あなたの椅子を長持ちさせるためにも、これからご紹介する内容をぜひ参考にしてみてくださいね。
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いつの間にかボロボロの椅子に。原因は革の素材によって違う
革は大きくわけて、「本革」と「合皮」があります。本革は動物の革から作られており、合皮はビニールから作られた人工物と、それぞれ素材が全く異なります。
革の表面がボロボロになったからといって、どちらも全く同じ原因があるというわけではありません。また、原因を確認しないと、さらに状態を悪化させてしまったり、同じ事を繰り返してしまうかもしれませんよ。
補修や修理を行う前には、まずは原因が何なのか、しっかりと理解しておきましょう!
本革の椅子がボロボロ剥がれる原因は?
本革の椅子がボロボロする場合は、革の乾燥が原因です。お手入れをせずに何年も本革の椅子を使い続けると、革自体が硬くなり、表面がひび割れてボロボロになってしまいます。
さらに、お部屋に椅子を置くときにも気をつけたい点があります。それは、エアコンの風と直射日光です。
エアコンの風が直接当たる場所だと、本革は乾燥しやすくなります。直射日光の場合も同じく乾燥の原因となりますが、紫外線で革の色あせが起きることもあり、設置場所には気をつけなければいけません。
合皮の椅子がボロボロ剥がれる原因とは?
合皮の椅子がボロボロする場合は、経年劣化が原因です。合皮には革の寿命があり、革が作られた時点から劣化していく素材です。
合皮が劣化することを「加水分解」といいます。加水分解のしくみは、合皮が水分と化学反応することで、表面が硬くなったり、ボロボロと落ちてきたりします。
合皮の寿命は短く、長くても5年程度です。劣化を完全に防ぐことはできないため、購入から5年ほど経った合皮の椅子の場合、ボロボロするのは仕方ありません。ダメージが広がる前に、早めに対処方法を考えましょう。
【合皮】表面がボロボロな椅子の補修方法とは?
これからご紹介する方法は、合皮の椅子だけに使える方法です。本革の椅子をお持ちの場合は、自分で対処するのは控えましょう。
補修クリームを使う方法
革がボロボロとする前の、軽いひび割れが出てきた程度であれば、「カラー補修クリーム」を使うことで、傷を目立たなくすることができます。傷を埋める補修用のパテを使えば、傷による凹凸もなくなりますよ。
絵の具のように色を混ぜ合わせて調整する作業は、少し大変に感じるかもしれません。この方法は軽い傷にしか対応できないので、合皮の状態がひどい場合は、次の補修方法を試してみましょう。
補修シートを使う方法
ホームセンターへ行くと、「合皮補修シート」という商品が販売されています。合皮の裏面にシールが付いており、ボロボロと剥がれてきた部分へ貼るだけで、簡単に補修ができる商品です。
シート自体が伸びやすい素材のため、椅子の座面のような力が加わりやすい場所にも対応できます。作業時間は10分程度です。よく使うダイニングチェアのような椅子も、補修シートなら気軽に挑戦できますね。
【合皮】椅子カバーは状態が悪化することがあるため、おすすめできない
ボロボロになった合皮の椅子には上からカバーをかける、という方法もありますが、あまりおすすめできません。
なぜかというと、カバーをかけても革の表面はつるつるしているため、座るたびにカバーがずれてしまい、落ち着かないことがあるからです。
そのうち、ボロボロになった革がカバーに引っ掛かってしまい、さらに状態が悪化することもあります。
合皮の椅子で劣化した部分を隠すなら、先ほどご紹介した、合皮補修シートを使う方法が一番手軽で安心です。ただし、状態が酷いと補修シートだらけの椅子になるので、次にご紹介する方法も考えてみてくださいね。
【本革・合皮】ボロボロの椅子には、革の張替えも考えよう
あまりにも状態がひどかったり、面積が広かったりした場合、ボロボロになった部分を隠すだけでも大変な場合があります。そんなときには、補修シートを使うよりも、革自体を新しく張替えるのがおすすめです。
合皮も本革も、どちらも張替えは可能です。プロへ依頼すれば新品同様に生まれ変わるので、今まで気になっていた悩みは一気に解消できますよ。
ですが、プロへ依頼すると作業費として「費用がかかってしまう」点が、張替えを気軽に依頼しづらいところですよね。張替え費用が1脚5000円だとしても、椅子が複数あると、簡単に決められる金額ではありません。
そこで、費用面で心配な方は、次の方法も検討してみてくださいね。
【合皮】費用が心配?ボロボロの椅子は革を自分で張替えることもできる
プロへ依頼せず、革を自分で張替えるという方法もあります。この方法なら、革の材料費だけで張替えることができますよ。
ただし、自分で張替えられるのは、合皮の椅子だけです。本革は高級な素材のため、失敗した時の材料費は合皮の3倍以上。自分では手をつけないほうがいいでしょう。
はじめに必要な道具を買いそろえる必要があるので、自分で張替える場合、長期的に見て費用が抑えられるということは忘れないようにしたいですね。
ただし、椅子の本体がプラスチック製や、マッサージチェアの張替えなど、椅子によってはプロでも張替えが難しい椅子があります。その場合は無理せずに、修理店へ相談してみてくださいね。
「ミスやケガが不安だし面倒…」という方は思い切って…!
椅子の修理のプロではないあなたが修理するとなると、ミスをしたり、怪我をしてしまったり、するかもしれません。
でも、プロに依頼するとお金がかかる…そんな時は思い切って買い替えたり、家具のサブスクリプションサービスを利用してみてはいかがでしょう。
サブスクリプションであれば定期的に交換できるので、綺麗な状態の椅子を常に使うことができます。ボロボロの椅子を見ては、げんなりする日常からはおさらばです。
以下の記事で「修理」「買い替え」「サブスクリプション」の比較を行っていますので、併せてご覧ください。
新しく購入するなら、レザーテックスという素材を検討してみては
初めて聞く方が多いと思いますが、あなたは、「レザーテックス」という素材を知っていますか?見た目は本革とそっくりですが、傷や汚れにとても強い、新しい素材なんですよ。
「レザーテックス」は、まるで革のような表情と柔らかい感触を実現したオイルレザー調のファブリックです。摩擦や紫外線変色、引き裂きや引っ張り、汗による変色に強いといった特色を持っています。水をこぼした時には拭き取りが出来るように撥水加工が施されていますが、熱がこもりにくい通気性も持ち合わせています。
出典:https://flymee.jp/product/36312/?gclid=EAIaIQobChMIjujpyPSC4QIVHAoqCh0cnA3xEAkYAiABEgKzYvD_BwE
レザーテックスなら、同様に扱いやすい合皮の特徴である、「経年劣化で表面がボロボロになる」ということもありません!
革のデメリットを全て解決できるレザーテックス。もし、新しい椅子を購入する場合には、一度検討してみてはいかがでしょうか?
ボロボロを防いで、革張りの椅子を長持ちさせるには?
革張りの椅子を長持ちさせるには、普段からのお手入れが大切です。本革・合皮の椅子でそれぞれお手入れ方法は異なりますが、どちらにも共通して言えることは、革の表面にある汚れはしっかり落とすということです。
合皮の場合、表面に汗や水分が付いていると、加水分解が進んでしまいます。なるべく乾燥してきれいな状態になるよう、こまめに表面を拭き上げましょう。
一方、本革の場合は、お手入れで行う革の保湿がとても大切ですが、事前にクリーナーを使って汚れを落とすことで、保湿剤が浸透しやすくなります。
本革は乾燥して表面が次第にボロボロになることを防ぐためにも、最低でも年2回、半年ごとに革のお手入れを行いましょう。
【本革・合皮】ボロボロの椅子を修正する方法まとめ
ボロボロになった革張りの椅子は、素材によって原因が異なります。まずは原因を知ってから対処することで、革張りの椅子を長く使っていきましょう。
対処方法は合皮補修シートを使う方法が一番おすすめですが、ボロボロの状態がひどい場合、革の張替えも検討する必要があります。費用面で心配なときには、自分で張替えてみるのも一つの手です。
新しく革を張替えたあとは、革の汚れをしっかり落とすことが重要なポイントになります。
合皮の場合は汗や水分をこまめにふき取るようにして、本革の場合は汚れを落とした後に保湿を行うことで、革に最大限の栄養を与えてあげると、革張りの椅子が長持ちしますよ。