よく病院の待合室で、ソファーの破れをガムテープで補修している光景を見ませんか?自宅の革製ソファーの場合、もう少し丁寧に補修したいですよね…。
今回は、プロの方にお願いする前提で、自分でできる一時的な補修方法をご紹介します。
本来は「本革」と「合皮」とで補修方法が異なる革のソファーですが、どちらの革でも対応できる方法になっています。ソファーの革が破れたときは、ぜひ参考にしてくださいね。
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ソファーの革が破れたら、早めの補修が必要
革が破れた!…といっても、すぐにプロへお任せするのは手間もお金もかかります。ソファーの一部だけが破れたとき、周りの革がきれいな状態だと「なんとか自分で対処できればなぁ」と思いますよね。
それに、革のソファーの破れにはどんな補修方法があるのか?なかなか思いつかないのが困ったところです。革は破れたときに早めに補修しないと、どんどん破れが広がってしまいます。
これからご紹介する方法はどれも自分でできる補修方法です。早めの対処がソファーの寿命にも関わってきますので、まずは必要なものを購入するために、近くのホームセンターへ行ってみましょう!
革が破れたら、「合皮補修シート」をソファーに使おう
ソファーの革が破れたとき、破れの広がりを防ぐには、「合皮補修シート」を貼るのが一番です。
必要なものは、はさみがあれば十分です。補修シートはシール状になっているので、必要な大きさにカットして貼るだけで補修はおわり。これなら、細かい作業が苦手な方でも安心して補修できますね。
色・サイズが様々で、色は手持ちのソファーに合わせて選ぶのが重要なポイントです。サイズは破れた大きさに合わせて選びましょう。色が合うようなら、あらかじめ大きいサイズを買っておくのもいいですね。
はがれにくいようにするには、補修シートの角を丸くカットしましょう。
補修シートを使うメリット・デメリット
革製ソファーの破れに便利な「合皮補修シート」ですが、簡単に扱える反面、難しい部分もあります。
実際に使うときのメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。
合皮補修シートを使う「メリット」
やはり一番は、補修がとっても簡単!ということ。革表面の凹凸模様(「シボ」といって、人間でいう指紋のようなもの)もあるので、同じ色のビニールテープを貼るよりも補修した部分がソファーになじみます。
また、合皮補修シートの生地は伸縮性があるため、日頃から力が加わるソファーの座面のような部分にも使えます。価格も手ごろで、安いものでは500円程度で購入できます。気軽に挑戦できるのが嬉しい点です。
合皮補修シートを使う「デメリット」
黒色なら簡単ですが、補修シートの色のバリエーションが少なく、ソファーと同じ色を探すのは大変です。補修シートとソファーが同じ色かどうか、店頭で実際に色を確認してから購入する必要があります。
周りの革と100%馴染ませるのは、なかなか難しいでしょう。どうしても、シートを貼っていることが分かりやすいのが弱点です。まれに、シートの表面と革表面の凹凸模様(シボ)が合わないこともあります。
使い込んだソファーは経年変化で革の表面にツヤができますが、補修シートと周りの革のツヤが合わず、目立ってしまうことも。
ソファーの革色と合わせながら、破れを補修する方法は2つ
ソファーの革色と合うシートがなくても、まだあきらめないでください。色を合わせながら補修する方法もあります!簡単な補修方法から、2つに分けてご紹介します。
①透明の補修シートを使う
補修シートが透明なら、ソファーの色を気にすることはありません。特に、薄い色のソファー・茶色系のソファーをお持ちの方は、補修シートの色選びに困ることが多いと思います。
透明の補修シートも、ソファーへ貼るだけで補修はおわり。仕上がりに失敗なく補修できる方法です。
②布の補修シートを使う
補修シートの上から色を塗ればいいのでは?と思った方もいるのでは。「合皮補修シート」の上からペイントしても、絵の具をはじいてしまったり、ソファーの座面だと使っているうちに絵の具が剥げやすくなるんです。
そんなときは、布製の補修シートを破れた革の内側から貼りましょう。上から絵の具を塗っても、はがれにくくなります。布製の場合、シールではなくアイロンで接着するタイプがほとんどです。
上から色を塗るときは革用の絵の具を使います。色味は自分で調節することができるので、シートを買うよりも色が馴染みやすくなりますよ。
革は熱に弱く、変形したり固くなる性質があります。アイロンをかけるときはタオルを使って、周りの革に熱が伝わらないようにしてあげましょう。
色を合わせず、あえてワンポイントにする方法も
「色を合わせるのはちょっと手間だけど、補修シートが違和感ないようにしたいなぁ」という方には、あえて違う色のシートを選び、好きなモチーフに切って使うのもおすすめです。
たとえば、補修シートはソファーと色を合わせずに、猫の足跡型にカットして使う。というアイデアはいかがでしょうか。丸形にカットして、ソファーを水玉模様にするのも面白いかもしれません。
同じモチーフでも補修シートの色によって雰囲気も変わりますし、どんな工夫をするか、考えるのも楽しいですね。工夫次第で、今までと違った新しいソファーへ生まれ変わることもできますよ!
破れたソファーの補修は、革のプロへ依頼するのが一番!
ソファーのほとんどを補修シートでふさがないといけないような、あまりにもひどい破れの場合、プロへお任せするのが一番です。
すぐに修理に出すのはなかなか決断しづらいですが、プロの方によると、修理箇所へ変に手を加えてしまうと、補修に影響してくる場合もあるそうです。状態によっては、仕上がりがきれいにならないことも考えられます。
革製ソファの修理費用は、ソファのサイズや修理が必要な面積、革の種類によって変動します。あくまでも目安ですが、8,000円〜75,000円の中で収まると考えておくと良いでしょう。
特に愛着のあるソファーなら、革が破れたときは、補修シートで破れが広がらないようにすぐに対処をしましょう。その後は早めにプロへ補修を依頼すれば、いつしか革のソファーが一生モノになるかもしれませんね。
革の破れ以外もOK!ソファーの補修をプロにお願いしたい理由
補修のプロなら破れたソファーの補修はもちろんですが、色あせた部分を購入した状態の色に塗装し直したり、全く違う色に塗装してイメージを変えることも可能です。
新しいソファーを購入すると、座り心地やデザインが変わりますが、色を変えるだけであれば、チャレンジしやすいですよね。長い間、思い出を残すことができるのもポイントです。
もしも、革の破れ以外に気になる点があれば、プロの手で違和感なく補修することができますので、一緒に相談してみましょう!
修理店によっては、修理を受け付けていないジャンルもあります。高級ブランドや、他社のソファーは注意です。自宅のソファーを一度確認してみましょう。
破れの補修を依頼するまで、革のソファーで気をつけたいこと
どんな破れた革のソファーも、全て同じように対応してくれるわけではありません。革の状態が悪ければ、それだけ修理箇所も多くなり、費用も増えてしまいます。
プロの方によると、革のソファーは「定期的にメンテナンスされたもの」と、「メンテナンスされなかったもの」とでは補修方法や仕上がりが異なってくるそうなんです。
よくメンテナンスされたソファーだと、座面だけが劣化して、背もたれはきれいな状態というものもなかにはあります。その場合、座面だけの補修で済みますね。
あとから「ここも補修が必要になった…」と、悲しいことにならないようにするためにも、日頃からソファーのメンテナンスを行いましょう!いざという時、最低限の補修で済むようになりますよ。
革製ソファーのメンテナンスは簡単!
メンテナンスは定期的に行います。一見難しそうな革の手入れですが、やってみると意外と簡単にできるものです。最後に、「本革ソファー」のメンテナンス方法をご紹介します。
乾拭きをする
1週間に1~2回程度、綿100%の柔らかい布でやさしく表面を拭きましょう。化学繊維の布は、革を傷つけてしまいます。馬の毛でできた「馬毛ブラシ」なら、細かい部分のホコリや汚れが落ちやすくおすすめです。
「合皮ソファー」の場合は、表面に汚れが付着した状態にならないよう、日頃から乾拭きを行うだけで十分です。
クリーナーで汚れを落とす
保護クリームを塗り重ねるだけではよくありません。人の肌のように、まずは「洗顔」が必要です。
専用のクリーナーを使って革の表面にある古いクリームを落としてから、保湿剤を塗っていきます。このひと手間で革が栄養を吸収しやすくなり、ソファーが長持ちしますよ。
保湿をする
最後に、ソファーの革に適切な保湿剤(オイルやクリーム)を塗ります。保湿することで革に弾力が生まれ、傷がつきにくなりますよ。革の種類によって適切な保湿剤がありますので、一度確認してみてくださいね。
保湿剤は塗りすぎると、逆に革の状態を悪くしてしまうこともあります。適切な量を使いましょう。
革製ソファは修理より、購入より、サブスクがおすすめ!
革製のソファを修理したいとお考えの方が多いと思いますが、実際革製の家具は、修理に比較的費用が高いですし、メンテナンスに手間がかかる家具の一つです。
また、修理には修理費用以外にも配達料金もかかりますし、輸送などで手間も多くかかります。
そのことを考えると、修理をして長く使い続けるよりも、家具のサブスクリプションサービス(月額定額制)を使ってとても安く長く使い続ける方が良いかもしれません。
以下の記事では、家具のサブスクリプションサービスをまとめて紹介しています。革製のソファであれば、月額1,000円前後で利用できるサービスもあるので、ぜひ検討してみてください。
まとめ
お気に入りの革製ソファーが破れたとき、あわてて自己流で補修してしまいがちです。そうすると、状態が悪化することもありますので、なるべく早めにプロへ修理を依頼しましょう。
すぐ修理に出すのが難しい場合は、応急処置ができます。「合皮補修シート」を使って、破れた箇所をふさぎましょう。早めに対処しないと破れがどんどん広がり、大切なソファーへのダメージが大きくなってしまいます。
補修シートはあくまで応急処置のため、最終的にはプロへ補修をお任せするのがソファーにとって一番の選択です。費用の面で心配になる前に、日頃からメンテナンスは積極的に行いたいですね。
メンテナンスは気付いたときに乾拭きを行うだけでも十分!日頃のお手入れも楽しみつつ、革のソファーを長く使っていきたいですね。