インテリアの一部として重宝されている観葉植物。癒やしを与えてくれる頼もしい存在ですが、少なからず「体に悪い」という声も耳にするかと思います。
そこで今回は、観葉植物が体に悪いと言われる理由を4つ紹介します。この記事を読んでもらえれば、植物の危険性について正しく理解でき、より安心して育てることができるでしょう。
また、安全に観葉植物を楽しむ方法についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
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観葉植物が「体に悪い」と言われる4つの理由
インテリアとしてはもちろん、虫除けや風水アイテムとしても人気を集める観葉植物。しかし、植物が持つ性質から「体に悪い」と言われることも少なくありません。
一般的に観葉植物が体に悪いものとされる理由として、以下の4つのことが挙げられます。
- 二酸化炭素を排出するから
- 植物に害虫がつくから
- カビが繁殖するから
- 毒を持つ植物があるから
前提として、観葉植物は決して危険なものではありません。但し、管理の仕方や植物の性質によっては、人間にとって有害になることがあるので注意が必要です。
次の章からは、上記の4つの理由について詳しく解説していくので、まずは観葉植物への理解を深めていきましょう。
体に悪いとされる理由①二酸化炭素を排出するから
植物は空気中の二酸化炭素を吸い上げ、新鮮な酸素を吐き出す「光合成」を行い、空気をきれいな状態に保ってくれます。
しかし、夜間は光合成を行わず、呼吸により酸素を吸って二酸化炭素を排出します。屋内で観葉植物を管理する場合、閉ざされた環境で人間と植物が酸素を取り合うことになるため、抵抗感を示す人もいるようです。
実際のところ植物による呼吸は、酸素を吸い上げる量も二酸化炭素を吐き出す量も微量であるため、人体への影響はないと言われています。
体に悪いとされる理由②植物に害虫がつくから
観葉植物を育てていると、ハダニやアブラムシなどの害虫がつくことがあります。虫がいることに気づかず、その環境で長く過ごしてしまうケースが多いのも、観葉植物が体に悪いと言われる理由の1つです。
なお、植物についた害虫が人体に直接影響を与えることはほぼありません。ただ衛生的に良いとは言えず、虫がいることに不快感を覚える人も多いでしょう。
植物の種類によって害虫のつきやすさは異なりますが、何よりも虫が好む環境(多湿や受け皿の水溜まりなど)をつくらないことが大切です。
また、殺虫剤の中には人体に良くないものがあるので、使用するときは十分に注意するようにしてください。
体に悪いとされる理由③カビが繁殖するから
観葉植物は、育てる環境や管理の仕方によってカビが発生する場合があります。主にカビが発生する理由として、水のやりすぎや有機肥料の影響などが挙げられます。
人間にとってカビは、感染症やアレルギー症状を引き起こす原因になるものです。直接的な被害を受ける可能性があることから、観葉植物は体に悪いと懸念している人も少なくありません。
しかし、基本的にカビは「温度」「湿度」「栄養(有機物)」の条件が揃えば、どのような場所でも繁殖します。つまり、観葉植物が危ないのではなく、カビが発生しやすい環境をつくってしまうことが危険なのです。
ですので、「できるだけ風通しの良い場所に置く」「水をやりすぎないように気をつける」というように、カビ対策を徹底するようにしましょう。
体に悪いとされる理由④毒を持つ植物があるから
観葉植物として人気のある植物の中には、毒を持っているものもあります。例えば、クリスマスシーズンによく見る「ポインセチア」は、全草にフォルボール(ホルボールエステル)という毒を含んでいます。
それほど毒性は強くないですが、切り口から出る白い樹液に触れると、皮膚炎や水疱(すいほう)などを引き起こす場合があるので注意が必要です。
また、万が一体内に取り込んでしまった場合、下痢や嘔吐などの体調不良に見舞われる可能性があります。
このように、身近な植物の中にも毒を持つものが存在するので、よく品種の特徴を確かめてから購入するようにしましょう。
観葉植物は子供やペットと過ごす環境では要注意
前章では、観葉植物の中には「毒を持つものがある」と紹介しました。大人も十分に注意する必要はありますが、特に子供やペットがいる場合は要注意です。
好奇心旺盛な子供やペットは、観葉植物に触れたり、口の中に含んだりする可能性があります。その結果、人体に悪影響が出てしまい、最悪の場合には命を落としてしまうこともあるのです。
ですので、子供やペットと過ごす環境では「手が届かない場所で管理する」「毒がある植物を置かない」など、安全性を考慮しながら観葉植物を楽しむようにしてください。
安心して観葉植物を楽しむにはどうすれば良い?
ここまでの内容で、観葉植物の危険性について理解していただけたかと思います。では、安心して観葉植物を楽しむためには、具体的に何をすれば良いのでしょうか。
最も重要なのが、品種の特徴を理解してから植物を購入することです。観葉植物は、主に観賞用として楽しむものであるため、どうしても見た目ばかりに注目してしまいます。
そうすると、適切な管理ができずに害虫やカビを増やしたり、毒があることに気づかずに被害を受けたりしてしまう可能性が高まります。
もちろん好きな植物を選んでいただいて問題ないですが、より安心して楽しむためには管理方法や植物の性質をチェックしておくことが重要です。
観葉植物を育てるときに注意すべき2つのこと
観葉植物が体に悪いと言われるのは、植物の性質よりも管理方法に問題があることが多いです。そのため、特に以下の2つのことには注意しておく必要があります。
- 置き場所
- 水やり
置き場所
観葉植物を育てるにあたって、重要なポイントになるのが置き場所です。適切な場所に置かないと植物が軟弱に育ってしまい、害虫が発生しやすくなります。
また、風通しが悪い場所では、カビや病気が発生する場合もあるでしょう。植物が健康に育てば人体に影響が出ることもないため、それぞれの品種に適した環境で育てることが重要です。
更に子供やペットがいる場合には、できるだけ手の届かない所に置くことも意識しましょう。そうすることで、毒による被害や植物に触れて怪我をするリスクを軽減できます。
水やり
置き場所と同じくらいに重要なのが水やりです。水をたくさん与えると植物が元気になるイメージがありますが、過度な水やりは害虫やカビの発生率を高めてしまいます。
また、鉢の受け皿に水を溜め込むのも、害虫や病気の原因になるので注意が必要です。植物によって水やりの頻度やタイミングが異なるので、それぞれに合った方法で管理するようにしてください。
観葉植物は体に悪いどころか嬉しい効果がいっぱい
ここまでの内容から分かるように、観葉植物は管理の仕方や植物の性質を理解しておけば、特に問題なく楽しむことができます。
むしろ人間にとって嬉しい効果がたくさんあるので、積極的に取り入れることをおすすめします。観葉植物から得られる主な効果は以下の通りです。
- リラックス効果
- 眼精疲労の軽減効果
- 虫除け効果
- 空気清浄効果
- 加湿効果
- 風水効果
見る楽しさだけでなく、心身を癒やしてくれたり、運気を上げたりしてくれるのも観葉植物の魅力です。
なお、植物によって得られる効果は変わるので、自分にとって魅力あるものを取り入れてみましょう。
まとめ:適切な管理をして観葉植物を楽しもう!
今回は、観葉植物が体に悪いと言われる理由について紹介しました。観葉植物は決して危険なものではなく、適切に管理することで多くのメリットを得られます。
但し、手入れを怠ると害虫やカビが発生し、人体に影響を及ぼしかねません。また、毒性が強い植物の場合、触れたり食べたりすることで体に異常が出るので注意が必要です。
この記事を読んだあなたなら、安心・安全に観葉植物を楽しめるでしょう。今まで以上に快適な時間を過ごすためにも、ぜひ暮らしの一部に植物を取り入れてみてはいかがでしょうか。