生活に彩りを添えてくれる猫と観葉植物。しかし、植物の中には猫にとって危険なものもあり、安全性を確保できなければ共存することはできません。
そこで今回は、猫に安全な観葉植物を5種厳選してみました。紹介する植物は「猫が食べても害はない」「見た目がおしゃれ」という特徴があるので、きっとあなたも満足していただけるでしょう。
また、知っておくべき猫の習性や観葉植物を守るための対処法についても解説するので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/photos/cat-red-domestic-animal-curiosity-2842141/#content)
まずは猫の習性を知ることから始めよう
これから観葉植物を育てるにあたって、まずは猫の習性を知ることから始めましょう。習性を理解することで、猫の行動パターンや植物に手を出す理由がわかるので、より安全な環境を整えやすくなります。
以下では、知っておくべき猫の習性を4つ紹介しているので、1つずつチェックしていきましょう。
- 動くものに興味を示す
- 丸いものに入りたがる
- 爪とぎをする
- 草を食べる
動くものに興味を示す
猫じゃらしに反応する姿からもイメージできるように、猫は動くものに興味を示す習性があります。
そのため、観葉植物の葉が揺れることで、猫によってはいたずらをするかもしれません。特に若い猫は好奇心旺盛なので、きっと新しく置かれた植物に興味を示すでしょう。
いたずらが酷い場合には、観葉植物を守るために適切な方法で対処する必要があります(具体的な対処法については後程詳しく解説します)。
丸いものに入りたがる
未だに理由は明らかになっていませんが、猫は丸いものに入りたがる習性を持っています。つまり、観葉植物ではなく、植物を入れている植木鉢に興味を示すことがあるのです。
鉢が大きいと中に入ることもあり、小さな鉢の場合は倒してしまい、猫が怪我をする可能性が考えられます。
もし猫が鉢に興味を示しているようなら、中に入れないようにカバーを付けたり、他に丸い容器を用意してあげたりするのも有効です。
爪とぎをする
猫は古い爪の外層を取ったり、戦いに備えたりするために爪とぎをする習性があります。その習性から、観葉植物で爪をといでしまう猫もいるので注意が必要です。
植物にとって幹や葉に傷がつくということは、病気や枯死を引き起こす原因になりかねません。
必ずしも観葉植物で爪をとぐとは限りませんが、場合によっては置き場所を変えたり、保護網を張ったりする必要が出てくるでしょう。
草を食べる
肉食動物である猫ですが、草を食べる習性を持っています。これには様々な説があり、毛玉症(飲み込んだ毛が溜まることで症状を起こす病気)の予防や便秘改善、ストレスの軽減が主な理由とされています。
そのため、もしかしたら観葉植物を口にしてしまうかもしれません。万が一の状況に備えて、猫が食べても問題ない植物を取り入れた方が安心です。
なお、この記事で紹介する観葉植物は“猫が食べても害はない”ので、ぜひ積極的に検討してみることをおすすめします。
猫に安全なおすすめの観葉植物を5種紹介
猫の習性を紹介したところで、ここからは猫に安全な観葉植物を5種紹介していきます。この記事でおすすめする植物は以下の通りです。
- パキラ
- エバーフレッシュ
- アレカヤシ
- サンスベリア
- ガジュマル
上記の観葉植物は、猫が誤食しても害はなく、さらにインテリア性に優れている特徴があります。また、育てやすさにも定評があるものばかりなので、「ちゃんと育てられるか心配…」という人も安心です。
なお、初心者でも育てやすい観葉植物は以下の記事で詳しく紹介していますので、気になる方はぜひ読んでみてください。
次の章からは、5種の植物について詳しく解説していくので、ぜひお気に入りにものを取り入れてみましょう。
猫に安全なおすすめの観葉植物①パキラ
※画像をクリックすると購入画面に飛びます。
観葉植物の中でもトップクラスの人気を誇る『パキラ』。手を広げたような大きな葉が特徴で、幹が編み込まれたものはよりおしゃれな印象を与えてくれます。
パキラは日陰や乾燥に強く、簡単に枯れることがありません。丈夫で育てやすいので、初めての観葉植物にぴったりです。
また、パキラは「マネーツリー」とも呼ばれており、金運アップの効果を期待できます。風水アイテムとして活躍してくれるのも、パキラが人気を集める理由の1つです。
猫が食べてしまっても害はないですが、幹が長い場合には鉢の転倒や爪とぎに注意しておきましょう。もし猫が近づくようであれば、置き場所の変更や猫避け対策が必要になるかもしれません。
猫に安全なおすすめの観葉植物②エバーフレッシュ
中南米を主な原産国とする常緑高木の『エバーフレッシュ』。スタイリッシュな葉姿と樹形が特徴で、その見た目の美しさからインテリアグリーンとして高い人気を得ています。
また、“昼間は葉を広げて夜は葉を閉じる”という就眠運動を行うのもエバーフレッシュの特徴です。時間によって異なる表情を楽しめるのは、他の観葉植物にはない魅力と言えます。
エバーフレッシュはある程度の耐陰性を持っているため、屋内でも安心して育てられます。空気清浄効果を期待でき、風水では癒やし効果があるとされているので、より居心地の良い空間を演出できるでしょう。
猫が口にしても害がない安全な植物ですが、細長い葉が揺れることで猫がじゃれたくなるかもしれません。エバーフレッシュを置いた際は、猫が興味を示しているかどうかを確認してみると良いでしょう。
猫に安全なおすすめの観葉植物③アレカヤシ
ホテルやレストランなどにもよく飾られている『アレカヤシ』。マダガスカル原産のヤシ科の植物で、トロピカルな雰囲気があるおしゃれな観葉植物です。
アレカヤシには耐陰性があるため、日光が少ない場所でも元気に生長してくれます。但し、日光に当てた方が健康な株になるので、直射日光が当たらない明るい場所で育ててあげましょう。
おしゃれで育てやすいアレカヤシは、空気清浄効果がある植物としても知られており、キシレンや一酸化炭素などの有害物質を吸着してくれます。また、加湿効果が高いので、乾燥が気になる人にもおすすめです。
アレカヤシは葉が小さく食べやすい形をしているので、猫にかじられる可能性が考えられます。毒性はないので猫にとっては安全ですが、アレカヤシの安全を確保するためにも適切な場所で管理してあげましょう。
猫に安全なおすすめの観葉植物④サンスベリア
肉厚でシャープなフォルムが印象的な『サンスベリア』。虎の尻尾を連想させることから、別名「トラノオ」とも呼ばれている有名な観葉植物です。
サンスベリアは日陰や乾燥に強く、園芸初心者でも簡単に育てられます。縦に生長するものが多く、サイズの種類が豊富なので、置き場所に困らないのも魅力的なポイントです。
シンボルツリーとして人気を集めるサンスベリアは、空気清浄効果に優れており、風水では邪気を払うとされています。部屋の印象も居心地も良くしてくれるおすすめの観葉植物です。
サンスベリアは猫にとって無害ですが、葉の形状からいたずらでかじられてしまうかもしれません。もし猫がかじってしまうようであれば、猫草を用意して気を逸らしたり、置き場所を変えたりしましょう。
猫に安全なおすすめの観葉植物⑤ガジュマル
ぷっくりとした愛らしい姿が魅力の『ガジュマル』。ひとつひとつ気根(きこん:空気中に露出している根)の形が異なり、唯一無二の姿を楽しめるのが大きな特徴です。
ガジュマルは強い生命力を持っており、丈夫で育てやすい魅力があります。明るい場所で管理し、時期に合わせて水やりの調整を行えば、1年中ユニークな姿を楽しめるでしょう。
ちなみにガジュマルは「キジムナー」という精霊が宿るとされており、縁起が良い植物として知られています。キジムナーに好かれた家は豊かになると言われているので、ぜひこの機会に飾ってみてはいかがでしょうか。
他の観葉植物と同様に、ガジュマルも猫にとって毒性はないので安全です。但し、小ぶりなものはいたずらされてしまうかもしれないので、念のために猫の様子はチェックするようにしましょう。
猫にとって危険!おすすめできない観葉植物
ここまで猫にとって安全な観葉植物を紹介してきましたが、反対に猫にとって危険な植物についても気になるかと思います。
以下では、危険性のある代表的な植物と誤食した場合の症状を紹介しているので、安全な環境を整えるためにもしっかりチェックしておきましょう。
ユリ科の植物 (ユリ、チューリップなど) |
下痢、嘔吐、麻痺など |
---|---|
ポトス | 皮膚の炎症、胃腸障害など |
ドラセナ | 下痢、嘔吐、麻痺など |
アロエ | 下痢、血尿、腎炎など |
上記の植物は、人間にとっては無害なのですが、猫にとっては体調不良や死に至る原因になるものなので要注意です。
なお、他にも猫にとって危険な植物はたくさん存在します。ですので、知らない観葉植物を購入する際は、必ずその植物の特徴について確認するようにしてください。
猫が観葉植物で遊んでしまうときの対処法
最後に、猫が観葉植物で遊んでしまうときの対処法について紹介します。前述したように、猫は特有の習性を持っているため、必ずしも植物に手を出さないとは言い切れません。
そのため、猫と観葉植物の安全を確保するには、効果的な対処法についても知っておく必要があります。もし猫が植物で遊んでしまうときは、以下の方法で対処してみてください。
- 保護網を張る
- 木酢液を希釈して吹きかける
- 猫が入らない部屋に置く
- 人工観葉植物を飾る
保護網を張る
猫が鉢の中に入ったり、植物をかじったりする場合は、保護網を張るのが効果的です。具体的には、鉢の上部や植物を囲むように網を張ることで、猫と観葉植物の安全を確保できます。
但し、好奇心が強い猫は保護網に興味を持ってしまい、いたずらをする可能性も考えられます。その場合は、網の張り方を工夫したり、植物の置き場所を変えたりしましょう。
木酢液を希釈して吹きかける
木酢液(もくさくえき)とは、炭を作る際に発生する煙の成分を冷却して液体にしたものです。猫が嫌がる匂いをしているため、野良猫対策としてよく使われています。
もし猫が植物で遊ぶようなら、木酢液を希釈して植物に吹きかけてみると良いでしょう。猫と観葉植物の安全確保に加えて、防虫効果を期待できるのも木酢液の魅力です。
なお、木酢液の中には粗悪な商品もあるので、必ず純正(有害物質が除去されている)のものを選ぶようにしてください。
猫が入らない部屋に置く
天真爛漫な猫がいる場合は、観葉植物を猫が入らない部屋に移動させるのも方法の1つです。共存するという目的からは外れてしまいますが、隔離することでより安全な環境をつくり出すことができます。
但し、急に部屋の状態が変わると機嫌を悪くする猫もいるので、様子を見ながら環境を整えるようにしてください。
人工観葉植物を飾る
どうしても猫と植物の安全を確保できない場合は、人工観葉植物に変更することも検討してみましょう。生きた植物ではなくなってしまいますが、人工的なものであれば猫がかじったり、傷つけたりしても安心です。
また、人工観葉植物は手入れをする必要がなく、何もしなくても枯れることはありません。最近では、本物と見分けがつかないくらいの精巧な商品もあるので、最後の手段として検討してみる価値はあると思います。
以下の記事で、人工観葉植物の購入におすすめな通販サイトを紹介していますので、ぜひ併せて読んでみてください。
まとめ:猫も植物も安全に過ごせる環境を整えよう
今回は、猫にとって安全な観葉植物を紹介しました。改めておすすめした観葉植物をまとめて紹介します。
- パキラ
- エバーフレッシュ
- アレカヤシ
- サンスベリア
- ガジュマル
上記の観葉植物は、もし猫が食べてしまっても害はないため、より安心して過ごすことができます。また、おしゃれで育てやすいという特徴があるのも魅力的なポイントです。
前述したように、猫は草を食べる習性を持っているので、基本的には紹介したような無害の植物を取り入れることをおすすめします。
猫と観葉植物が安全に過ごすため、そしてあなたが楽しく過ごすために、この記事が参考になれば幸いです。