「カーペットにコーヒーをこぼしてしまった…」「インクの汚れが中々落ちない」「子供の食べこぼしが多いから染み抜きの方法を知っておきたい」
カーペットを使っていると、何かと染みを付けてしまうことがありますよね。カーペットは丸洗いが難しいアイテムなので、染み抜き方法を知っておくと非常に便利です。
今回は、汚れに合ったカーペットの染み抜き方法と3つの注意点について紹介します。カーペットを綺麗な状態に戻すためにも、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
カーペットの染み抜きは「迅速な対応」が大切
カーペットを汚したとき、一刻も早く処理をすることが大切です。
何故かと言うと、時間が経ったシミよりも付いたばかりの汚れの方が圧倒的に落としやすいからです。
また、時間が経ってしまうと汚れの種類が分からなくなるので、シミを落とすことが難しくなります。
「どうやって処理すれば良いか分からない」というときは、ひとまず以下の処理をしておけば汚れを最小限に抑えられます。
- ティッシュやタオルなどで大まかな汚れを取り除く(擦るのは厳禁)
- ぬるま湯を汚れに当てて、叩くようにして汚れを吸い取る
- ぬるま湯で取れない場合は、中性洗剤を薄く混ぜて「2」の作業を繰り返す
- 中性洗剤を使った場合は、洗剤が残らないようにしっかりと吸い取る
ぬるま湯を汚れに当てるときは、タオルにぬるま湯を湿らせて絞ってから当てると良いでしょう。(スプレーボトルで吹き掛ける方法もあります。)
次の章からは、カーペットの染み抜きの注意点について紹介します。
カーペットの染み抜きの注意点
具体的な染み抜き方法を紹介する前に、“カーペットの染み抜きの基本”とも言える3つの注意点について紹介します。
- 染み抜きにはぬるま湯を使う
- 汚れを取るときは擦らない
- 液剤は色落ち・変色に注意
これからカーペットの染み抜きをするにあたり、上記の3つの注意点は必ず抑えておきたいところです。
カーペットの染み抜きにおいて大切なポイントになるので、次の章から具体的に紹介していきます。
①カーペットの染み抜きは「ぬるま湯」が基本
1つ目の注意点は、カーペットの染み抜きには「ぬるま湯」を使うことです。
カーペットに付着する汚れには様々な種類があり、冷たい水や熱いお湯を使うと汚れの成分が凝固してしまう場合があります。
分かりやすいもので言えば、「牛乳」「血液」のような「タンパク質」を含む汚れも凝固しやすい性質があります。
基本的には30℃程のぬるま湯を使うことが多いですが、汚れが落ちにくい場合は少し温度を上げてみると良いでしょう。
②カーペットのシミを取るときは擦らない
2つ目の注意点は、汚れを拭き取るときに擦らないことです。一見「強く擦った方が取れそう」とも思いますが、付着物を擦ってしまうと汚れが広がってしまいます。
また、強く擦ってしまうとカーペットを傷める場合もあるので注意が必要です。少し手間は掛かりますが、丁寧に作業することも心掛けておきましょう。
付着したばかりの汚れは「吸い取るようなイメージ」で、染み付いた汚れは「優しく叩くようなイメージ」で拭き取ると良いでしょう。
③液剤を使うときはカーペットの色落ち・変色に注意
3つ目の注意点は、液剤による色落ちや変色です。カーペットの染み抜きには「中性洗剤」などを使うこともありますが、全てのカーペットに液剤を使える訳ではありません。
液剤とカーペットの素材によっては相性が悪いこともあるので、必ず相性を確認をしてから使うようにしましょう。
尚、相性を確認したい場合は、カーペットの目立たない部分に少量の液剤を付けてみると良いでしょう。
もし、色落ちや変色の兆候が見られたときは、液剤を使用するのは控えてください。
カーペットに液剤が残ると「臭い」の原因にもなるので、最後にしっかりと拭き取るようにしましょう。
カーペットの染み抜きは「汚れの種類」でやり方が変わる
カーペットの染み抜きで大切なことは、汚れの種類を見極めることです。
カーペットのシミは、大きく分けると「水溶性」と「油性」の2つに分類でき、それぞれの汚れによって染み抜きの方法も変わってきます。
- 飲料(コーヒー・ジュース・ワインなど)
- 調味料(醤油・ソースなど)
- 油分を含む食材(カレー・ミートソースなど)
- 油分を含む調味料(バター・マヨネーズなど)
- 油性の画材(クレヨン・インクなど)
- 油性の化粧品(口紅など)
次の章からは、「水溶性」と「油性」のシミに適した染み抜き方法を紹介していきます。
「水溶性」のシミの染み抜き方法
まずは「水溶性」のシミの染み抜き方法について紹介します。基本的な流れとしては、以下のような手順となります。
- ティッシュやタオルなどで軽く抑えて汚れを吸い取る
- ぬるま湯をシミの部分に数滴たらして汚れを緩ませる
- ぬるま湯にタオルを浸して絞り、タオルに汚れを移すようなイメージで優しく叩く
- シミが落ちない場合は、中性洗剤を薄く混ぜて「3 」の作業を繰り返す
- 洗剤を使った場合は、洗剤が残らないようにしっかりと吸い取る
水溶性の汚れは、水に溶けやすい性質があるのでぬるま湯だけでも落としやすい傾向にあります。
ぬるま湯だけで染みが落ちない場合は、「中性洗剤」などの液剤を使うとより効果的です。
「油性」のシミの染み抜き方法
続いては、「油性」のシミの染み抜き方法について紹介します。基本的な流れとしては、以下のような手順となります。
- ティッシュなどで汚れを吸い取り、固形の汚れも取り除く
- シミの部分をぬるま湯で絞ったタオルで叩くように拭き取る
- シミの部分に薄めた中性洗剤を馴染ませる
- ぬるま湯で絞ったタオルで叩くように拭き取る(汚れが落ちるまで作業を繰り返す)
- 汚れが落ちた後は、洗剤が残らないようにしっかりと吸い取る
油性の汚れは、水溶性のように簡単には落ちないので少し根気がいるかもしれません。
尚、中性洗剤以外にも「酸素系漂白剤」や「ベンジン(石油からできた有機溶剤)」を使う方法もありますが、カーペットの素材によっては色落ちするので注意が必要です。
「クレヨン」「インク」「口紅」などの油性製品には、マニキュアなどに使われる「除光液」を使うのも効果的です。
除光液を使う場合も必ずカーペットのと相性を確認してから使うようにましょう。
「掃除機」を使った染み抜きのテクニック
中々カーペットのシミが取れない場合は、「掃除機」を使って取り除く方法もあります。
- シミの部分に水をかけて汚れを緩ませる
- 乾いたタオルをシミの上に載せる
- タオルの上から掃除機を当てて吸い取る
- 汚れが落ちるまで作業を繰り返す
- カーペットの水分を吸い取って完了
この掃除機を使ったテクニックは、特に「水溶性」のシミに対して効果があります。
尚、掃除機は水を吸い込むと壊れることがあるので、タオルを折り畳んで分厚くしておくのがポイントです。
どうしてもカーペットのシミが取れない場合
ここまで基本的な染み抜き方法を紹介してきましたが、セオリー通りに染み抜きをしてもシミが取れない場合もあります。
もし、シミが落とせない場合は、「クリーニング店」や「購入店のアフターサービス」を利用するのがおすすめです。
有料にはなりますが、カーペットを傷める心配もなく、元のような綺麗な状態に仕上げることができます。
また、月日が経っていると汚れの種類も特定できないので、確実にシミを落とすならお店に依頼するのも1つの方法です。
カーペットの染み抜きの方法まとめ
今回は、カーペットの染み抜きの方法について紹介しました。おさらいも兼ねて紹介した内容を簡単にまとめてみます。
- 冷水やお湯ではなく「ぬるま湯」を使うのが基本(目安は30℃)
- シミを拭き取るときは擦らない(叩いて吸い取るイメージ)
- 液剤を使うときはカーペットの色落ち・変色に注意
- 汚れの種類を見極める(大きく分けると「水溶性」「油性」の2種類)
- 中々シミが取れない場合は「掃除機」も使ってみる(「水溶性」のシミに効果的)
- どうしてもシミが取れない場合は「クリーニング」「アフターサービス」を利用する
カーペットの染み抜きは、「カーペットの素材」「汚れの種類」「汚れの月日」なども関係してくるので、「中々シミが取れない…」ということもよくあります。
まずは自分で挑戦してみて、どうしても取れない場合はプロの方に依頼するようにしましょう。