ソファーを買ったなら、長く綺麗に使い続けたいですよね。しかし、長期間ソファーを使い続けることで色移りしてしまう可能性があるのを知っていますか?
色移りしてしまうと生地の一部だけ色が変わってしまうため、見栄えが悪くなってしまいます。ソファーは部屋の雰囲気を左右する家具でもあるので、汚れが目立つ状態だとせっかくのレイアウトも台無しです。
そこで今回は、色移りしたソファーを綺麗にする方法と色移りを起こさないための方法について紹介していきます。
(トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/search?q=%E3%82%BD%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%80%80%E7%99%BD&qt=&qid=&creator=&ngcreator=&nq=&srt=dlrank&orientation=all&sizesec=all&mdlrlrsec=all&sl=ja)
色移りの原因
色移りとは、布や革に使われている染料などが他の繊維素材や革に付着して変色してしまうことを言います。洗濯するときの注意事項として聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
- 湿った状態のものを長時間接触させる
- 色移りしやすい素材を長時間接触させる
染料は水、特にぬるま湯に溶け出しやすく、染料が溶け出した水は他の繊維素材や革に付着しやすい状態になります。
ソファーの場合、汗や水で服が湿った状態で座り続けることで色移りが起こってしまうことがあります。
それでは、色移りしやすい素材とは具体的にどのような素材なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
色移りしやすい素材
基本的に色移りはどんな素材でも起こる可能性はありますが、素材によって色移りのしやすさは大きく変わってきます。
お気に入りのソファーや洋服を汚さないためにも、色移りがしやすい素材の服やバッグなどは特に扱いに気を付けたいですね。
色が濃い繊維素材
赤や青など濃い鮮やかな色で着色されたものは染料が多く使われており、色移りが起こりやすい傾向にあります。特に新品の商品は染料が定着しきっていないことが多く、色移りがしやすいので注意が必要です。
洗濯をすると付着しきっていない染料を落とすことができるので、気になる方はまず洗濯してみるといいでしょう。
綿
柔らかい手触りから衣類に使われることが多い綿素材ですが、染色しやすい反面、染料の定着率が悪いという特徴も持っています。
もちろん、すべての綿素材が色移りを起こすわけではありませんが、色の濃い綿素材のものは注意したほうがいいでしょう。
革
ソファーの素材にも使われるものですが、合皮、本革に関わらず色移りを起こす可能性があります。というのも、革の染色に使う染料が落ちないように加工してしまうと革本来の手触りが失われてしまうためです。
革の特徴を残すためにも、染料が落ちない加工ができないため、革の素材は結果的に色移りしやすくなっています。
しかし、革の色移りは一瞬で起こるものではありません。他の繊維素材を長時間接触させないなどの方法で簡単に防ぐことが出来ます。
デニム
デニム素材には実は多くの染料が使われており、特に新品のデニム素材は摩擦でも簡単に色が移ってしまうこともあります。
新品のデニムはすぐに使わず、一度浮いている染料を落とすために洗濯するといいでしょう。
色移りしてしまった場合
いくら色移りに気を付けていても、知らないうちに色移りしていたということもあるでしょう。
色移りしてしまった時に一番大切なことは、すぐに対処することです。これは汚れ全般に言えることですが、放置することで染料が繊維の深くまで入り込んでしまい、色移りした色が落ちにくくなってしまいます。
色移りを放置するとなかなか落ちなくなってしまうだけでなく、完全に色が落ちなくなってしまうこともあります。色移りは分かった時点で素早く対処するようにしましょう。
また、ソファーの色移りを落とす方法はソファーに使われている素材によっても違います。間違った方法を使うと生地を痛めてしまう原因にもなります。そこで、次からはソファーの素材別の手入れ方法を紹介しましょう。
ソファーの色移りを綺麗にする方法①布製ソファーの場合
まず初めに布製ソファーに移った色を、落とす方法を2つ紹介していきます。
この方法は色移りだけでなく、他の汚れにも効果があるのでソファーに気になる汚れがある方は試してみてはいかがでしょうか。
ただし、どちらの方法を使った場合でもソファー本来の色が落ちしてしまう可能性があります。まずは目立たない部分で色落ちしないかどうか確認してから行うようにしましょう。
中性洗剤を使う
布製ソファーの色移りを落とす方法の1つ目は、食器用の中性洗剤を使った方法です。
- 食器用の中性洗剤をぬるま湯に3~5%の濃度で溶かす
- 1の洗剤水を含ませた布で汚れを軽く上から叩く
- ぬるま湯を固く絞った布で洗剤を拭き取る
ポイントとして、ソファーを強く擦らないように気を付けましょう。汚れが落ちないだけでなく、表面が毛羽立ってしまい肌触りが悪くなってしまう可能性があります。
ベンジン、もしくはアルコールを使う
2つ目の方法はベンジン、もしくはアルコールを使用する方法です。こちらは中性洗剤で落ちなかった場合に使う、あくまで最終手段として覚えておきましょう。
- 歯ブラシやタオルにベンジン、もしくはアルコールを含ませる
- 汚れを軽く叩く
- 固く絞った濡れタオルで拭く
ベンジンやアルコールはインターネット、もしくは薬局で販売しています。ポイントは中性洗剤を使う場合と同じで、強く擦らないようにすることです。
ソファーの色移りを綺麗にする方法②合皮製ソファーの場合
続いて、合皮製ソファーについた色移りを落とす方法を3つ紹介していきます。
合皮製ソファーは本革ソファーと風合いが似ているので、この方法を行う前に自分のソファーが合皮製なのかしっかりと確認しましょう。
- 【本革の見分け方】・・・繊維質な断面。毛羽立っている。
- 【合皮の見分け方】・・・スポンジのような断面。毛羽立ちがない。
(出典:https://shumiii.com/archives/3064)
アルコールを使う
アルコールを柔らかい布に含ませ、汚れをさっと拭き取りましょう。強く擦ってしまうと逆に革を痛めてしまうので注意が必要です。
アルコールは無水、消毒用のどちらでも大丈夫です。ネットや薬局でも簡単に手に入り、無水アルコールであれば普段のお掃除にも使えるので持っていない方は購入してみてはいかがでしょうか。
洗剤でパックする
アルコールを使っても色が落ちなかった場合、洗剤を使って汚れ全体をパックしましょう。
- 汚れの周りを乾拭きして、ほこりを取っておく
- 洗剤とぬるま湯を1:1で混ぜて洗剤水を作る
- 洗剤水をキッチンペーパーに染み込ませたものを汚れに張り付ける
- 上からラップを掛け、密着させる
- 半日ほど放置する
- キッチンペーパーを取り、湿った布で水拭きをする
- 仕上げに、乾いた布で乾拭きをする
このとき使う洗剤はなるべく界面活性剤成分の多いものを使いましょう。洗剤ラベルの裏面に表示があるので、ラベルを参考にするといいです。
除光液を使う
色移りした部分が小さく、また、どうしても落ちない場合は除光液を使うのも1つの方法です。
コットンやタオルに除光液を含ませ、軽く拭き取ります。広い部分に使いすぎると革の肌触りが変化してしまう可能性があるので注意しましょう。
また、除光液を使うとソファー本来の色が落ちてしまう可能性もあるので目立たない部分で試してから使うようにしましょう。
ソファーの色移りを綺麗にする方法③本革製ソファーの場合
本革製ソファーの色移りを落とす場合、洗剤やアルコールを使うのはかえって逆効果です。革を痛めたり、革の色が抜けてしまう原因にもなります。
本革ソファーを綺麗にするには、本革用のクリーナーを使いましょう。本革用クリーナーは、ネットや家具量販店などで購入することができます。
ただし、本革用のクリーナーでも、変色や革の劣化が起こってしまう可能性もあると覚えておいてください。初めてクリーナーを使う場合は、目立たない部分で異常がないか確認してからにしましょう。
本革用クリーナー
本革用のクリーナーには様々なタイプのものがあり、落ちやすい汚れや使いやすさもそれぞれ違ってきます。
どれを使ったらいいか悩む方のために、本革用クリーナーを3つ紹介します。
広範囲に色移りしてしまっても安心なお徳用サイズです。汚れ度合いに応じて濃さを変えて使うことが出来るので、酷い色移りにも安心です。
オイルタイプのクリーナーです。コンパクトなので収納に場所を取らないのと、簡単に使える手軽さが魅力の商品です。
クリーナーとクリームが一緒になっているのが特徴の商品です。本革のソファを買ったけれどまだ保護クリームを買っていないという方におススメします。
ソファーの色移りを防ぐためのポイント
いくら色移りを落とす方法があるとしても、やっぱり色移りしていないか気になってしまいますよね。そして、色移りを常に気にしていてはせっかくソファーを使っていてもくつろげません。
そこで、ソファーの色移りを防ぐためのポイントを3つ紹介していきます。色移りが起こる前に対策してみてはいかがでしょう。
濡れた状態では座らない
染料は水分に溶け出し、他の繊維素材などに伝わっていきます。服が濡れたり湿っている状態ではソファーに座らないようにして、少しでも色移りが起こるリスクを下げましょう。
また、頻繁に汗をかく夏場は汗で湿った洋服から色移りが起こってしまう可能性もあります。夏場に限ってソファーに布を掛けると色移りが防げるだけでなく、衛生面も保つことが出来るのでおススメです。
色移りしやすい素材を着たままソファーに座らない
上記でも紹介したデニムや色の濃い素材などの色移りしやすい素材を着たままソファーに座らないようにすることで、色移りするリスクがぐっと下がります。
あらかじめ部屋着を決めておいて、ソファーに座る前に着替えるようにしておくなどの対策をしておくと安心でしょう。
また、鞄などの小物にも革が使われていることがあり、服だけではなく小物から色移りが起こる場合もあるので注意が必要です。
防水スプレーを使う
インターネットや量販店で売っている防水スプレーをソファーに使用することで水分からの色移りを防ぐことができます。
防水スプレーは色移りを防ぐだけでなく、ソファーが水分から受けるダメージを軽減してくれる効果もあります。長く使い続けたいと考えている方は特に購入してみてはいかがでしょう。
色移りしにくいソファーの素材
ソファーの生地は大きく分けて『布・合皮・本革』の3種類ありますが、せっかくなら色移りしにくいソファーを使いたいですよね。
もちろん素材によっても色移りのしやすさは変わってくるので一概には言えませんが、あえて選ぶなら布製のソファーが1番色移りしにくいと言えるでしょう。
革製のソファーは本革、合皮どちらもその特性から色移りしやすく、他の繊維素材などに色を移してしまいやすいです。
革製のソファーを使う場合は、上記で紹介した対策を特に意識するといいでしょう。
色移り以外でソファーが変色する原因
ソファーが変色してしまう原因は、色移りだけではありません。ソファーが変色する原因は主に3つあります。
- 汗、体液によるシミ
- 食べ物、飲み物のシミ
- カビ
汗によるシミやカビは、普段から表面の拭き取りなどのお手入れをすることで防ぐことが出来ます。食べ物や飲み物をこぼした場合は、すぐに拭き取るなどの対処をすることでシミになることを防げます。
しかし、どうしてもシミが出来たりカビが生えてしまった場合は、今回紹介した色移りを落とす方法が応用できます。
綺麗なソファーを使い続けるためにも、色移りだけでなく上記のことにも気をつけてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はソファーが色移りしてしまう原因と対策について紹介してきましたが、いかがでしょうか。
長く使っていくソファーだからこそ、綺麗に使っていきたいですよね。せっかく色が気に入って買ったのに色移りで変色してしまっては悲しいですし、見栄えも悪くなってしまいます。
綺麗に使っていくためにも、大切なのは色移りしたときの素早い対処と対策です。早い段階で色移りを対処出来れば色が残ってしまう可能性がぐんと低くなります。
これからソファーを買う、という方は特に今回紹介した対策を試してみてはいかがでしょうか