「椅子の座面を修理したいけど、どうすればいいのかわからない」と困っていませんか?
壊れた座面は、見た目はもちろん、座り心地も悪くなり、腰やお尻を痛める原因にもなります。
そこで今回は、椅子の座面の修理方法を紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB-%E6%A9%9F%E5%99%A8-%E4%BB%95%E4%BA%8B-%E6%89%8B%E4%BD%9C%E3%82%8A-1957451/)
椅子を修理する前に、座面の素材を確認しよう
椅子の修理方法は、座面の素材によって異なります。まずは、お手持ちの椅子の座面の素材を確認しましょう。
本革
座面の素材の1つに革があります。革はその中でも本革と合皮に分かれます。
本革は本物の動物の革から作られている革で、比較的高価な素材です。
合皮
本革が動物の革から作られている一方、合皮はビニールから作られた人工物です。
もし、手持ちの椅子が、本革と合皮どちらの張地を使っているのか判断できない場合は、破れた箇所や生地の端を見て、革の「断面」をチェックしてみましょう。
本革であれば、繊維質で断面が毛羽立っており、合皮であれば、断面に毛羽立ちはなく、スポンジのような断面をしています。
布
椅子は、革以外に布張りのものもあります。布張りは温かい雰囲気と、色や柄、素材が豊富なのが特徴です。
布張りの椅子は、破れてしまった際には張り替えることをおすすめします。
本革の座面がぼろぼろ、原因と対処法
ここからは、座面が破れたりぼろぼろになったりする原因と対処法を、素材ごとに解説していきます。まずは本革の椅子についてです。
本革が傷む原因
本革の座面が傷んだり、破けたりするのは、主に乾燥が原因です。手入れをせずに何年も使い続けると、表面がひび割れてボロボロになってしまいます。
また、お手入れ不足以外に、エアコンの風や直射日光が当たることも、乾燥の原因になります。
本革が傷んだときの対処法
本革は、生地を張り替えることで新品同様に生まれ変わらせることができます。
本革は高価な上、張り替えには技術が必要になるため、修理業者に依頼して張り替えをしてもらいましょう。
合皮の座面が傷んでいる原因と対処法
続いて、合皮の座面について紹介します。合皮の椅子は、本革とは違った傷みの原因と対処法があります。
合皮が傷む原因
合皮の椅子にひびが入ったり、破れたりするのは、経年劣化が原因です。合皮には寿命があるため、時が経つにつれて劣化していく素材です。
合皮の寿命は長くて5年と言われており、長く使っていると劣化してしまうのは避けられません。
合皮の劣化は、水分と反応することで起こります。合皮をより長く使うのであれば、水分がついたらすぐふき取るようにすると良いでしょう。
合皮が傷んだときの対処法
合皮の生地は本革と違い、業者に頼まずに補修することができます。
また、合皮は生地の張り替えを自分で行うことも可能です。もちろん、修理業者に依頼して直してもらうこともできます。
合皮の椅子の補修方法
ここからは、合皮の補修方法を紹介していきます。本革では使用できないのでご注意ください。
補修クリームを使う補修方法
軽いひび割れ程度であれば、「補修クリーム」を使うことで、傷を目立たなくすることができます。また、傷を埋める補修用のパテを使えば、傷による凹凸もなくなりますよ。
補修クリームを使う補修方法は軽い傷にしか対応できないので、合皮の状態がひどい場合は、次の補修方法がおすすめです。
補修シートを使う方法
合皮を補修するには、補修シートを使う方法もあります。補修シートとは、合皮の裏面にシールが付いており、ひび割れた箇所に貼るだけで簡単に補修することができる商品です。
作業時間も10分程度と簡単に補修ができます。シートは伸縮性にも優れており、力が加わりやすい場所にも対応できますよ。
布製の座面が傷む原因と対処法
続いて、布製椅子の座面が傷む原因と対処法を紹介していきます。
布が傷む原因
布には革と比べて染みや汚れが付きやすい特徴があります。一方で革とは異なり、表面のひび割れなどのはっきりとした寿命はありません。
そのため、布が傷む原因は経年劣化というよりも、ペットや子供の引っ掻きや、長年の摩擦によるすり減りによるものだと考えられます。
布が傷んだときの対処法
布の生地は本革と違い、生地の張り替えを自分で行うことが可能です。張り替えの手順については、次章から紹介していきます。
合皮や布の椅子は、自分で張り替え修理することが可能
生地の状態がひどかったり、傷んでいる面積が広かったりする場合は、生地をまるまる張り替えることをおすすめします。
合皮や布の椅子であれば、自分で修理することが可能ですし、本革でも、業者にお願いすればまるで新品のように生まれ変わります。
また、生地の張り替えの際にクッションの交換も行えば、座り心地まで蘇らせることが可能です。
次の項目からは、張り替え修理に必要な道具や、張り替えの方法、業者にお願いするメリット・デメリットなどを紹介していきます。
椅子の張り替え修理に必要なもの
合皮や布の椅子であれば、座面の張り替えを自分で行うことができます。ここでは、張り替えに必要な道具を紹介していきます。
必要な道具
- 油性ペン
- プラスドライバー
- マイナスドライバー、もしくはペンチ
- ハサミ
- タッカー
この中で、唯一聞きなれない道具がタッカーなのではないでしょうか。タッカーとは、座面に布地を留めるための大きなホッチキスです。安いものであれば1,000円程度で購入することができます。
「修理のためにわざわざタッカーを買うのは抵抗感がある」という方は、文房具のホッチキスでも代用できるので、自宅にないか探してみてください。
必要な材料
- 張替え用の生地
- ウレタン
- ウレタンチップ
これらはネットで購入することが可能です。ウレタンやウレタンチップは内部の材料ですので「クッション性は特に気にならないよ」という方は必要ありません。
また楽天などでは、便利な「張り替えセット」を買うこともできます。材料集めが不安な方は、セットで買うのがおすすめです。
合皮や布の椅子の張り替え修理の手順
必要な道具や材料が揃ったところで、ここからは、張り替えの手順について紹介します。
- 椅子から座面を取り外す
- 座面から古い生地を外す
- 新しい生地を座面の大きさに合わせてカットする
- 切った生地をタッカーで座面に取り付ける
- 余った生地を切り取る
- 座面を元通りに取り付ける
椅子の張替え手順では、あまり難しい作業はありませんが、生地をカットする工程のみ失敗したら取返しが付かなくなるので、大きさには余裕をもって、慎重に切りましょう。
自分で張り替えを行うことに自信がない場合や、本革で張り替えをしたい場合は修理業者にお願いする必要があります。次章からは、張り替えを修理業者に依頼することについて紹介していきます。
椅子の座面修理を業者に任せるメリット・デメリット
ここからは、修理業者に依頼した際のメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
- キレイに仕上がる、失敗がない
- 本革など、個人ではできない修理が可能
- 素材を本革に変えることも可能
- 手間がかからない
業者に依頼する魅力はやはり、個人ではできない修理ができることでしょう。
特に、本革で張り替えを行いたい場合は、迷わず業者に依頼すると良いでしょう。
デメリット
- コストがかかる(相場は「5,000円/1脚」程度)
- 業者によっては日数がかかることもある
業者に依頼するデメリットは、やはりコストと時間がかかることです。
なので、業者選びの際は、「修理費+送料がどのくらいか」「何日で帰ってくるのか」「椅子の貸し出しは行っているのか」などをポイントにすると良いでしょう。
座面の修理を機に、椅子の素材や色を変えてもいい
「本革の椅子は修理後も本革にしないといけない」という決まりはありません。
「本革の手入れが面倒だから合皮にする」「合皮は思ったよりも早く劣化してしまったから本革にする」など、革の素材を自由に変えることもできます。
また、「ライフスタイルの変化に合わせて、椅子の色を変える」といったことも可能です。座面に汚れや破れがなくても、気分や雰囲気を変えるために、張り替えるのもオシャレですよ。
座面の修理方法 まとめ
今回は、椅子の座面の修理方法を素材ごとに紹介してきました。最後まで読んでいただきましてありがとうございます。
椅子は家具の中でも使用頻度が比較的高く、座面が傷むのが早くなってしまいます。使用頻度が高い分、愛着の湧く家具でもあります。
ぜひ今回の記事の内容を参考にして、正しい方法で椅子の座面を修理し、より愛着の湧いた椅子で、生活をより豊かにしてみてはいかがでしょうか。