あなたが使っているソファは、座ったときに底抜けを感じたり、座面が深く沈んでしまって、お困りではありませんか?
もしかすると原因は、ソファの裏側にある、ゴムの”ウェービングテープ”が切れたことかもしれません。
この記事では、ウェービングテープの仕組みの解説や、DIYでの修理方法についてご紹介します。
また、記事の後半では、プロへ修理を依頼した場合の修理費用についても解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
(アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/photos/_-JR5TxKNSo)
ソファのゴムが切れる原因とは?
ソファの裏側にあるゴムのパーツ「ウェービングテープ」が切れてしまうのは、日頃の使い方だけが原因ではありません。
おそらく、長期間ソファを使って、ゴムが伸びきってしまったことが、ウェービングテープが切れてしまう原因としての可能性が高いでしょう。
この後、仕組みを詳しくご紹介しますが、ウェービングテープは、内部にゴムが編みこまれているソファのパーツです。
ソファの使用年数が長いと、編み込まれたゴムが伸び切ってしまい、クッション材としての意味を成さなくなります。さらに状態が悪化すると、ゴムが千切れてテープの破れに繋がるんですね。
ソファのウェービングテープは、定期的に交換が必要なパーツです。
ウェービングテープの構造とは?仕組みを解説!
ウェービングテープは、「ウェービングベルト」「エラスベルト」など、さまざまな名前で呼ばれています。今回は、よく使われている”ウェービングテープ”という名前を使っていきますね。
ウェービングテープには、縦方向に伸びて、横方向には全く伸びないという特徴があります。実際に、ウェービングテープを引っ張っている動画を見ると、仕組みが理解しやすいですよ。
ソファのクッション材としての役割があり、座面だけでなく、背もたれ部分にも使われている素材です。
なかには、クッション性を高めるために、S字バネやコイルと組み合わせて作られているソファもあります。
ソファのゴムが切れたら、修理方法はどうすべき?
ソファのゴム”ウェービングテープ”が切れてしまったとき、修理方法として、どんな方法があるのでしょうか。
実は、ウェービングテープはネット通販でも手軽に購入できる素材です。交換に必要な道具さえ揃えれば、自分で新しいテープに張り替えることもできます。
そのため、今回は、ウェービングテープの修理方法として、DIYで修理する方法・プロへ修理を依頼する方法の2通りをご紹介します。
ですが、修理前に一点だけ確認しておきたいことがあります。それは、「ウェービングテープの固定方法」です。
古いソファは、ゴムの固定方法が特殊な場合もある
ウェービングテープは一般的に、ソファの骨組みへ、ホッチキスのような芯を使って留めてあります。
もしもあなたが、アンティークソファのように古いソファをお持ちの場合、ウェービングテープの固定に金属パーツが使われている可能性があるかもしれません。
金属パーツが使われているソファには、椅子に金具をはめるための溝があります。この溝に、ウェービングテープの金具を差し込んで、固定する仕組みです。
残念ながら現在は、金属パーツを入手することができません。そのため、ソファの骨組みへ直接ウェービングテープを打ち付けるしか方法がないそうです。
古いソファは、ウェービングテープの修理ができない場合があります。
ソファのゴム”ウェービングテープ”のDIY修理に必要な道具
ここからは、ソファのウェービングテープを自分で修理する方法をご紹介します。
今回参考にしたのは、椅子のウェービングテープを張替える方法について解説している『AZUMA』のサイトです。
(参考:https://www.azuma-kako.co.jp/diy/diy_step8.htm)
- ウェービングテープ
- カッター
- タッカー(ホビーホッチキス)
- ラジオペンチ
このなかで、ウェービングテープの張替えに欠かせない道具が、”タッカー”です。
タッカーは、文房具のホッチキスと同じ仕組みです。タッカーをソファに当ててハンドルを握ると、中にセットした針が押し出されます。
力がない女性でも簡単に使うことができるので、見た目以上に扱いやすい道具です。
ソファのゴム”ウェービングテープ”のDIY修理法
ここからは、ウェービングテープをDIYで修理する方法について、詳しくご紹介していきます。
- 切れてしまったウェービングテープを取り外し、新しいテープを張る場所に印をつけます。
- ウェービングテープは、縦か横のどちらか一方から、張り進めます。
- タッカーを使い、ウェービングテープを1本ずつソファの骨組みへ固定します。軽く引っ張って、ゴムが張った状態にしておきましょう。
- 一方向にウェービングテープを張り終わったら、次は逆方向のウェービングテープを張ります。縦と横のベルトは、カゴを編み込むように交差させます。
ウェービングテープの切断面からは、糸がほつれやすくなります。ほつれが気になる場合は、ライターであぶって、端を処理しましょう。
DIY修理を行うときの3つの注意点
ウェービングテープをDIYで張替える場合、注意点が3つあります。DIY修理の作業前には、必ず確認しておきましょう。
1.タッカーの留め方について
ウェービングテープをタッカーで固定するとき、タッカーの針で1箇所を固定するだけでは、強度が全く足りません。
ソファの修理を行っている『AZUMA』では、幅50㎜のウェービングテープの場合、強度を上げるために、2列に10か所ほどタッカーで固定しているそうです。
2.ウェービングテープの張り方について
ウェービングテープを貼るときには、タッカーの針を使います。タッカーの針は勢いよく出てくるので、なるべく安全な方法で作業を行いましょう。
おすすめは、片方の骨組みに足を置き、もう片方の木枠の角でウェービングテープを折り曲げる方法です。ウェービングテープを下に下げるようにして引っ張ると、力が入れやすくなりますよ。
3.ウェービングテープの切り方について
ウェービングテープの強度を上げるためには、カットする場所にも気をつけることが大切です。目安として、タッカーの針から5㎜程度離れた場所を切り落とすようにしましょう。
また、作業前にはカッターの刃を新しく変えておくことも忘れずに。切れ味が良くなると、カットの際に余計な力を必要としないため、大きなケガを防ぐことができます。
ソファのゴム修理をプロへ依頼した場合、修理費用は?
ここまで、ウェービングテープをDIYで修理する方法についてご紹介しました。あなたがもしも、プロへ修理を依頼した場合、費用はどれくらいになるのか、気になっていませんか?
今回は、ソファの販売・修理をおこなっている『NOYES』のサイトから、ウェービングテープを修理する参考費用をご紹介します。
『NOYES』によると、ソファのバネやウェービングテープの交換修理を行った場合、4万円~8万円程度必要とのことです。
(参考:https://www.ny-k.co.jp/sp/service/repair_price_index/)
ただし、修理に必要な費用はこれだけではなく、ソファを工場まで送るための送料も別途必要です。なるべく費用を抑えるには、自宅から近い修理店を選ぶことがおすすめですよ。
高級ブランド・思い入れのあるソファ修理はプロへお願いしよう
あなたのソファが、高級ブランドや、親から譲り受けた思い入れのあるソファであれば、ウェービングテープをDIYで修理するのはおすすめしません。
なぜなら、ソファのウェービングテープを固定するには、木のフレームを傷つける必要があるからです。DIY修理に失敗してしまえば、フレーム本体が傷んでしまうだけですよね。
実際に修理店から聞いた話によると、自己判断でソファ修理を行ってしまい、うまくいかずに悪化した状態で修理店へ持ち込むお客様も多いそうです。
もちろん、DIYで修理するほうが、費用を抑えることができます。ですが、「少しでも修理に自信がない」と感じたら、確実に修理ができるプロへ依頼することも必要ですよ。
まとめ
今回は、ソファ内部にあるゴムパーツ、”ウェービングテープ”の修理方法についてご紹介しました。
DIY修理をしたいときには、ウェービングテープの固定方法から確認してみましょう。もしも、金属パーツで固定されている古いソファなら、タッカーを使って、フレームに直接固定する必要があります。
また、DIYで修理を行う前には、今回ご紹介した「修理を行う時の3つの注意点」もあらかじめチェックしておいてくださいね。
もしも、「自分で修理するのは難しい!」と感じたら、無理をせず、ソファ修理のプロへ、ウェービングテープの張替えを依頼しましょう。