ソファの縫い目が破れてしまったとき、すぐに修理しようとせず、何かしらの方法で傷をごまかしてしまうのは良くありません。
布張りソファなら、なんとなく自分でも修理できそうですが、革張りソファとなると、どう対処すればよいのか、想像もつかないですよね。
この記事では、DIYで縫い目を修理する方法や、プロへ依頼する場合の注意点についてご紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。
(アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/photos/r48aEwind1Q)
ソファの座面は最も縫い目がほつれやすい場所!
ソファの縫い目が破れた・ほつれてしまった場合、もしかすると、ソファの座面部分でお困りではないでしょうか。
座面部分は、ソファのパーツで最も負荷がかかる場所です。使用頻度に関わらず、ソファの使い方や縫製の質によって、縫い目がほつれやすくなります。
ソファの張地には、大きく分けて布と革がありますが、革製ソファの場合、張地が裂けてしまい、修理がさらに難しくなることもあるようです。
ソファの縫い目修理は、プロでも難易度が高い!
「ソファの縫い目修理くらいなら、自分でも簡単にできるんじゃないかな」と考えていませんか?
実は、縫い目の修理は、日頃からソファ修理を行っている修理店の職人でさえ「応急処置として修理はできるが、根本的に直すことにはならない」と答えてしまうほど、非常に難しい修理となるんです。
(参考:http://yasudaya-kagu.com/archives/2713)
新しいソファを購入するとしても、その前になるべく費用をかけずにDIYで修理ができれば、愛着のわいたソファをできるだけ長く使うことができますよね。
そのため今回は、あくまでも一時的な対処方法となりますが、縫い目が破れたソファをDIYで補修・修理する方法についてご紹介します。
修理方法を知る前に…あなたのソファは本革?合皮?
あなたのソファは、革張りソファではありませんか?革張りソファは、大きくわけて「本革」と「合皮」に分けられますが、素材ごとに対処方法が異なるんです。
ソファの本革と合皮を判別するために、道具を使わない簡単な確認方法があるので、ご紹介します。
素材の見分け方:ソファの座面を指で軽く押してみよう!
あなたのソファが本革か合皮か、素材を見分けるには、座面を指で軽く押してみましょう。
合皮製ソファの場合、指の周りに大きなシワが寄ります。この後ご紹介する、ソファの修理方法を参考にしてください。
一方、本革製ソファの場合、指の周りにシワが寄らず、座面全体が沈みます。本革は素材自体が高価なため、失敗した時のことを考えると、プロへ修理を依頼するほうがおすすめです。
ソファの縫い目をDIYで「補修」する方法
「補修」という言葉には、原因を一時的に解決するという意味があります。ソファの縫い目を「補修」するには、合皮補修シートを使いましょう。
補修は修理とは違い、手間が最もかからない方法です。そのため、手先の器用さに自信がない方にもおすすめです。
- 補修箇所周辺の汚れをよく拭きとる
- 補修箇所よりも大きめに、補修シートをカットする
- はくり紙をはがし、シワができないように貼りつける
- 表面からおしつけて、補修シートをしっかりと接着させる
補修のコツは、シートの角を丸くカットすることです。角を目立たなくすることで、ソファの使用中にシートが剥がれにくくなります。
ソファの縫い目をDIYで「修理」する方法
修理という言葉には、原因を根本から解決するという意味があります。ソファの縫い目を購入時の状態に戻したいなら、新しい糸で縫い直して「修理」を行いましょう。
- ソファを分解する
- タッカーで留めてある部分を外す
- 縫い糸を外し、同じ穴に新しい糸を通していく
記事の前半でご紹介したように、ソファの縫い目修理は、プロでも「難しい」と感じてしまうほど深刻な状態です。
そのため、修理をしたといっても、修理後に、再度糸が切れてしまう可能性もあります。だからといって、糸が切れにくいものを選べばいい訳ではありません。糸が強すぎると、逆にソファの張地が切れてしまうからです。
そこでおすすめなのが、「シニュー」という素材の糸です。シニューは、ナイロン製の糸で、表面をワックス加工してあります。
強度・耐久性だけでなく、弾力性もあるため、革の破れも最小限にすることができますよ。そのため、シニュー糸は、プロもおすすめしている素材の一つです。
(参考:http://l-phoenix.sblo.jp/article/71520037.html)
DIYで縫い目を補修・修理する手間はどれくらい?
DIYで革の縫い目を補修したり、修理するには、どれくらいの手間がかかるのでしょうか。
今空いているソファの縫い目の穴以外に、余計に穴が空いてしまうと、張地の強度が弱くなる原因となります。
そのため、少し手間ではありますが、ソファの縫製を行うときには、余分な穴を空けないためにも、ミシンではなく手縫いで作業をしましょう。
実際に、破れた縫い目を手縫いで修理した方によると、座面の一部だけで、修理に5時間もかかってしまったそうです。(参考:https://minkara.carview.co.jp/userid/1119162/blog/33514166/)
一方、合皮補修シートで縫い目を補修する場合は、シールを貼るだけなので、手間はほとんどかかりません。
プロへ修理を依頼した場合の手間や費用は?
プロへ修理を依頼する場合、DIYよりも手間はかかりませんが、修理費用の負担が大きくなってしまいます。
今回は、縫い目修理をプロへ依頼した場合の参考費用が見つかりませんでしたので、ソファの張替え・消耗品交換を行った場合の費用を、参考にご紹介します。
ソファの張り替え | 3人掛け(幅1800〜2000㎜) | 8〜16万円程度 |
2人掛け(幅1400〜1800㎜) | 7~13万円程度 | |
1人掛け(幅1000㎜くらい) | 6~10万円程度 | |
バネやウエービングベルトといった消耗品の交換 | 4~8万円程度 |
プロへ修理を依頼する場合は、修理店までソファを送るための「送料」が別途必要です。
修理や補修のクオリティを重視したいなら、プロへ依頼したほうが確実でしょう。愛着のあるソファや、高級メーカーのソファなら、DIYよりもプロへ依頼するほうがおすすめです。
「え、予想より高い…」という方にはサブスクがおすすめ!
前述した修理費用を見て、想像以上に費用がかかることに驚いた方もいるのではないでしょうか。
そんな方には家具のサブスクリプションサービスがおすすめです。
近年、音楽や映画、漫画、アニメなどサブスクリプション(月額定額制)で利用できるサービスが増えてきました。あなたもいくつか利用しているのではないでしょうか。
以下の記事で家具のサブスクリプションサービスをまとめています。修理と一緒にサブスクリプションサービスを考えてみてはいかがでしょうか。
ソファの使用年数によっては、購入店へクレームを入れるべき
ソファの使用年数によっては、縫い目のほつれ・破れは「耐久性が悪い」というクレームになることもあります。
『安田屋家具店』のサイトによると、実際に、縫い目の破れたソファの修理依頼があったそうですが、使用年数が浅いため、メーカーへ連絡するように勧めたとのことです。
購入してから5年経過したソファでしたので、5年を目安に、メーカーへの問い合わせも考えたほうがいいかもしれませんね。
(参考:http://yasudaya-kagu.com/archives/2713)
最近は、修理店への縫い目の修理依頼が多く、縫い目のほつれ・破れは、国産ソファよりも安価な輸入家具に多いそうですよ。
修理店は、ソファの縫い目を修理した経験があるか見極めよう
先ほど、修理の参考費用を見て、驚いた方がほとんどだと思います。修理店選びでは「修理費用をなるべく抑えたい!」と思っている方がほとんどではないでしょうか。
修理店によっては、縫い目修理の経験がなく、ネットで調べた情報でソファの修理を行う業者もいるようです。そのような業者へ大切なソファの修理を任せてしまうのは、絶対に避けたいですよね。
修理店のホームページには、過去の修理事例を、画像と共に掲載している店舗もあります。なるべく、縫い目の修理事例がある店舗を選ぶほうがおすすめです。
修理店へ電話で直接問い合わせるよりも、過去の事例がホームページ上に残っているほうが、目で見て確認できるぶん、安心して依頼先を選べると思いませんか?
まとめ
今回は、ソファの縫い目がほつれた場合の対処方法をご紹介しました。
ソファの縫い目修理はプロでも難易度が高いと言われています。そのため、DIY修理も可能ではありますが、あまりおすすめはできません。
革張りソファをお持ちの場合は、本革か合皮かどうか、ソファの素材から確認してみましょう。
本革のソファは素材自体が高価なため、自分では手をつけず、プロへ修理を依頼するようにしましょう。