「椅子の色を塗り替える」と聞くと、道具を揃えるのが大変そうだったり、どんな塗料を選べばいいのか全く分からなかったり…。
家具の色の塗り替えは一見難しそうに思えますが、実は、DIYで好きな色へと簡単にリメイクすることができるんです!
この記事では、「椅子の色が変われば、もっとおしゃれなインテリアになるのに…」と悩んでいるあなたのために、椅子の色をDIYで塗り替える方法・必要な道具・道具の選び方について詳しくご紹介しています。
椅子だけでなく、テーブルやシェルフ(棚)など、他の家具の塗り替えにも応用できる方法です。ぜひ参考にしてみてくださいね。
椅子の色はDIYで塗り替えができる!
長年家具を使っていると、デザインに飽きてしまったり、今のインテリアには合わなくなってしまったりして、家具の色がちょっとした悩みの種になることがあります。
なかでも、毎日使うような椅子の場合、塗装が剝げやすかったり、座るたびに気になって仕方なかったりして、もやもやしながら過ごしてしまうことにも…。
そんな時には、椅子の色をDIYで塗り替えてみましょう。家具の雰囲気が一気に変わりますよ。
DIY塗り替えは、新しく椅子を買い替えたり、専門業者へ塗り替えを依頼するよりも、費用を抑えられます。もちろん、DIY初心者さんでも大丈夫。ゆっくり時間がとれる休日にぜひ挑戦してみましょう!
色を塗り替えできる椅子・できない椅子がある
DIYでの塗り替え方法を知る前に、まずは塗り替えができる椅子・できない椅子について知っておきましょう。
(参考資料「ターナーミルクペイント(ターナー色彩株式会社)」:https://turner.co.jp/paint/milkpaint/)
塗り替えができる椅子
- 木製の椅子
- 金属製の椅子
後ほど詳しくご紹介しますが、「プライマー」という塗料を使えば、椅子の塗り替えができる素材もあります。
塗り替えができない椅子
- 椅子全体が革張りの椅子
- プラスチック製の椅子
座面が革張りの椅子であっても椅子の脚やパーツが木製であれば、椅子を分解したり、マスキングテープを貼ることでDIY塗り替えができます。
塗り替えができる椅子・できない椅子について理解したところで、ここからは、椅子のDIY塗り替え方法について、詳しく解説していきます!
「スプレー」を使った塗り替えは、初心者には難しい!
塗り替え方法は大きく分けて「スプレーで塗装する方法」と「ペンキで塗装する方法」の2通りがあります。
スプレー塗装の場合、”スプレーガン”という道具を使うと仕上がりがきれいになるのですが、道具の見た目からしても、DIY初心者さんが挑戦するには、なかなかハードルが高く感じてしまいます。
また、普段からDIYをしているような人でないと、椅子の塗り替えをするためだけに、スプレー塗装の道具を購入する気にはなれませんよね。
そのため、今回はDIY初心者でも手頃に挑戦できる、「ペンキでの塗り替え方法」について、詳しくご紹介していきます。
椅子のリメイクにおすすめは、「ペンキ」を使った色の塗り替え!
ペンキを使った椅子の塗り替えには刷毛(はけ)を使います。刷毛は、絵筆を使うような感覚で扱えるため、刷毛(はけ)を使ったことがない人でも、塗り替えのイメージがしやすいですよね。
大きな家具になれば、スポンジにペンキを染みこませて使う”スポンジローラー”もありますが、椅子の塗り替え程度であれば、刷毛(はけ)で十分な大きさでしょう。
必要な道具も、スプレーガンの塗装と比べて難しいものはありませんので、ペンキを使った塗り替えは、DIY初心者の女性にもとってもおすすめなんですよ。
椅子の色をDIY塗り替えしよう!使うペンキの選び方は?
ペンキといっても、お店に行けばたくさんの種類があって、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
家具の塗り替えにおすすめのペンキについても、あらかじめ知っておきましょう。
ペンキには「水性塗料」と「油性塗料」がある
市販のペンキは大きくわけて2種類に分けられます。乾燥する時に水分か蒸発する「水性塗料」と、有機溶剤が揮発する「油性塗料」です。それぞれの特徴は以下の通りになります。
- 水性塗料・・・ニオイが少ないので、室内の家具を塗り替えるのにおすすめ
- 油性塗料・・・耐久性が高いので、屋外の家具を塗り替えるのにおすすめ
室内の椅子なら「水性塗料」がおすすめです。屋外の家具なら、「油性塗料」がおすすめです。メーカーによっては、屋外用の水性塗料もあります。
水性塗料でおすすめは「ターナーミルクペイント」
よく使う家具は直接肌に触れる頻度も多くなります。だからこそ、安心できる素材の塗料を使いたいですよね。
小さなお子さんがいる家庭の椅子を塗り替えるときや、ベビーチェアの塗り替えとなると、『ターナー色彩株式会社』のミルクペイントという水性塗料がおすすめです。
”ミルクペイント”という名前の通り、『森永乳業』のミルク原料を使った、天然由来の塗料で、安心して使うことができます。
表面を乾かすとマットな質感となり、水性塗料ではありますが、乾燥後は耐水性のある椅子になりますよ。
屋外用の椅子には、『ミルクペイント for ガーデン』(水性塗料)がおすすめです。
ペンキを使って椅子の色をDIY塗り替えした参考例
必要なペンキの種類が分かったところで、実際にペンキを使って椅子の塗り替えを行った人の写真を見てみましょう。
ペンキの色によって、家具やインテリアのイメージが変わってきます。DIY塗り替えの前には、塗り替え後の椅子のイメージを膨らませてみてくださいね。
ベビーチェアの塗り替え例
こちらは、木製のベビーチェアを水色の塗料で塗り替えている例です。子供たちと一緒にDIYで塗り替えるのも楽しそうですね。
https://twitter.com/D9hiv5pRrwem8oE/status/718783949514756097
スツールの塗り替え例
こちらは、木製のスツールを茶色と水色の塗料で塗り替えている例です。複数のペンキを使うことで、色に深みが出て味わいのある家具になりますよ。
https://twitter.com/yokoshima_oheso/status/459851339258810368
ダイニングチェア・ベビーチェアの塗り替え例
こちらは、木製のダイニングチェア・ベビーチェアを白い塗料で塗り替えている例です。椅子の色が茶色から白に変わるだけで、全く違う家具のように見えますね。
DIYで椅子の色を塗り替える方法
ペンキを使った塗り替え方法はとっても簡単です。マスクと手袋を着用してから、DIY塗り替えに挑戦してみましょう。
周りにペンキが飛び跳ねることもあるので、汚れてもいい服を着て、屋外で作業するほうがおすすめですよ。
- ハケ
- ペンキ
- 紙やすり(サンドペーパー)
- マスキングテープ
- 布・・・塗料を塗りすぎたとき拭き取るのに便利
- ヘラ・・・古い塗料を落とすのに便利
- 座面が外れるタイプは、事前にパーツを分解する。
- 木目に沿ってやすりをかけ、表面の塗装を落とす。削りカスも拭き取っておく。
- ペンキが付いてほしくない部分があれば、あらかじめマスキングテープを貼る。
- 刷毛を使って、やすりをかけた椅子にペンキを塗る。
- 必要に応じてペンキを重ね塗りする。
仕上げに透明のニスを塗れば、摩擦による色落ちを防ぐことができます。
不器用さん必見!塗り替えにおすすめのコツ:3点
初めてDIY塗り替えに挑戦する場合は、ペンキの選び方以外にも、不安な点がきっとあるはずです。あなたが心配している点があれば、DIY塗り替え前に確認してみてくださいね。
①やすりはどんなものを使えばいいの?
紙やすりは、やすりの粗さごとに「荒目」「中目」「細目」に分けられます。数字が大きくなるほど、表面をなめらかに削ることができます。用途ごとに上手く使い分けることがポイントです。
- 荒目【#40~100】・・・表面の凹凸が目立つときに。
- 中目【#120~240】・・・荒目の紙やすりをかけた後、表面を平らに整えるときに。
- 細目【#280~800】・・・仕上げ用のやすり。ペンキを重ね塗りする前にも使える。
②やすり作業に自信がないときは?
下準備のやすりがけ作業は、椅子の面積が多いほど大変になります。作業が面倒に感じたら、古い塗装は剥がさず、代わりに「プライマー」を塗るのがおすすめです。
やすりがけは、椅子の表面にペンキが乗りやすくなるように行う工程ですが、プライマーとは、塗料が乗りにくい素材とペンキとの密着性を上げるためのものです。
プライマーを塗れば、表面がツルツルした家具でも、ペンキが定着しやすくなります。
③ペンキがきれいに塗れるか不安…。コツはある?
大きめサイズの刷毛を使えば、広範囲にムラなくペンキを塗ることができます。細かい部分や椅子の装飾部分があれば、布にペンキを染みこませて、擦り込むように色をのせるといいでしょう。
また、ペンキを塗るときには、豚毛のようなガサガサした毛先の刷毛ではなく、化学繊維のなめらかな刷毛を選ぶことがおすすめです。
ハケにも水性用・油性用があります。
「メディウム」を使えば、DIY塗り替えの幅が広がる!
ここまで、好みの色のペンキを”ベタ塗り”して塗り替えをする方法をご紹介しましたが、椅子に味わいを出したいときには、「メディウム」という塗料を使ってみませんか?
メディウムは、ペンキと混ぜて使います。家具の表面に表情を出すことができる塗料です。メディウムにはたくさんの種類があるため、今回はその中から一部をご紹介します。
古びた家具風にしたいなら「アンティークメディウム」
「アンティークメディウム」は、濃い茶色の塗料です。椅子の塗り替えをした後に、使い古したような質感が出せます。とろみがあるので、茶色のペンキを使うよりも扱いやすいことがポイントです。
DIY感をもっと出したいなら「プラスターメディウム」
厚いペンキを荒く塗ったような質感にしたいなら、「プラスターメディウム」を使いましょう。表面がデコボコした漆喰(しっくい)風の仕上がりになるので、個性的な椅子になること間違いありません。
まとめ
海外では、先祖代々受け継がれているアンティーク家具の色を大胆に塗り替えて使う、素敵な文化がある国もあります。
塗り替えを行うことで、お店で購入した椅子が、世界に1つだけの特別な椅子になりますよ。全体の塗り替えをしなくても、カントリー調の家具のように、一部イラストを描くだけでも印象が変わります。
DIY塗り替えにあまり自信がない方は、まずはスパイスラックや小物入れなど、小さなものから挑戦してみると、失敗も少なくなることでしょう。
長く使えば使うほど愛着がわいてくる家具は、塗り替えをしながら大切にしてあげたいですね。