ソファーを買ってから、お手入れをしたことがありますか?常に清潔さを保っているように見える革製ソファーですが、実は少しずつ汚れが蓄積しているんです。
汚れをそのままにしておけば革の劣化が早まったり、最悪の場合カビが生えてしまったりしてしまいます。
長く大切に使い続けるためにも、日々のお手入れは不可欠です。そこで今回は、革製ソファーのお手入れ方法を紹介していきます。
(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/nWidMEQsnAQ)
ソファーに使われている革の種類
お手入れをする前に、自分が使っているソファーの素材を確認しましょう。
一概に『革』と言っても種類があり、それぞれによってお手入れの仕方も違います。間違えた手入れを行ってしまうと、逆に革の劣化を速めてしまう原因にもなってしまうので注意しましょう。
革の種類は大きく二つに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
フェイクレザー(合皮)
布に樹脂等を散布することで革に似た風合いにしたものです。本革よりも手入れが楽で、値段も手ごろなものが多いのが特徴です。
手触りなどの質感は本革と似ていますが、本革と違って劣化により表面の樹脂が剥がれてきてしまいます。本革のように、使い込むことによる風味や色合いの変化はありません。
本革
動物の皮を加工して作った素材です。こまめな手入れが必要になりますが、長く使うほど風味や色合いが深くなっていく様子が楽しめます。
フェイクレザーよりも値段は高いですが、耐久性が高いのでしっかりとお手入れをしていけば20年使い続けることも可能です。一般的なソファーの寿命が10年と言われているのでかなり長持ちしますね。
合皮と本革を見分ける方法
いざ手入れをしようと思っても、ソファーの素材が分からないと困ってしまいますよね。フェイクレザーは風合いを本革と似せて作っているのでなかなか区別がつけられません。
こちらでは、本革と合皮を見分ける方法を紹介していきます。持っているソファーの特徴と照らし合わせながら確認してみましょう。
見た目で判断する
本革は本物の動物の皮を加工しているので、シワや風合いなどが均一ではありません。逆に言えば、シワが一切なく風合いが均一なものはフェイクレザーの可能性が高いです。
また本革は柔らかく、指で押すと素肌を押した時のようなシワができます。一方でフェイクレザーはそのままの形状で指だけが沈んでいきます。
表記で確認する
『本革』の表記は実際に本革を使っていないと使用することができません。『革』ではなくハッキリと『本革』と表記されているものは本革が使われていると判断できます。
逆にハッキリとした表記のない場合は販売者が意図的に記載していない可能性が高いです。本革を使っているソファーは本革製であることをうりにしていることが多いので表記されていることがほとんどです。
- 本革
- 天然皮革
- リアルレザー
値段から判断する
本革のソファーは値段が高いです。新品の場合、二人掛けの小ぶりなソファーでも5万円はします。
同じく新品であった場合、大型の物でそれよりも安い値段の革製のソファーは合皮を使っていると考えていいでしょう。
革製ソファーの主な汚れの原因
革製のソファーが汚れる主な原因として、以下の3つが挙げられます。
- ほこり
- 皮脂や汗
- 食べ物のカス、飲みこぼし
革製のソファーは特に水分と脂に弱いです。汚れが付着した場合はもちろん、汗をかきやすい夏場などはこまめな手入れをした方がいいでしょう。
次からは、ソファーのお手入れ方法について紹介していきます。長持ちさせるためにも、以下の方法を参考にしてこまめな手入れを心がけましょう。
日々行うべき革製ソファーのお手入れ方法
どんなに汚れないように気を付けても、目に見えにくいほこりや皮脂、汗などの汚れは付着してしまいます。こまめな手入れをすることでそれらの汚れが蓄積することを防ぐことができます。
手順はたった2つととても簡単なので、できれば毎日行いたいですね。忙しいときは、水拭きを省いて乾拭きだけすれば大丈夫です。
- 湿った柔らかい布で水拭き
- 乾いた柔らかい布で乾拭き
注意点として、革製品は水分に弱いので水気が残らないように気を付けること。また、拭くときはあまり力を入れすぎないようにしましょう。強くこすってしまうと、傷をつける原因になってしまいます。
本革の場合、磨くことで色合いに深みが出るというメリットがあります。細かく手入れをすることでより愛着もわきますね。
月ごとに行うべき革製ソファーのお手入れ方法
毎日の手入れでは取りきれない汚れを取り除いていきます。皮脂や汗が出やすい夏場には月2回、冬場では月1回の頻度でお手入れするのが理想です。
- 掃除機やブラシで細かいゴミを取る
- 湿った柔らかい布で水拭き
- 乾いた柔らかい布で乾拭き
掃除機で普段は掃除しない溝や縫い目に詰まった汚れを吸い取り、仕上げに表面を布で拭いていきます。
日々のお手入れ方法でも紹介したように、布で強く擦ってしまうと傷ができる原因になります。また、掃除機の扱いにも注意が必要です。吸込み口や部品に引っ掛けてしまうと、それもまた傷の原因となってしまいます。
掃除機を使う場合はブラシのアタッチメントを使用したり、押し付けて使わないようにするなど工夫するようにしましょう。
季節の変わり目のお手入れ方法:本革ソファーの場合
気温や湿度が大きく変わる季節の変わり目には、より本格的なお手入れをしていきます。期間の目安としては、2~3か月に一度の頻度で行うといいでしょう。
- 掃除機やブラシで細かいゴミを取る
- 湿った柔らかい布で水拭き
- 乾いた柔らかい布で乾拭き
- クリーナーを染み込ませた布で汚れを拭き取る
- 本革用保護クリームを塗り込み、乾くのを待つ
- 乾いた柔らかい布で乾拭き
より本格的なお手入れには、革製品用のクリーナーと本革用の保護クリームが必要になります。クリーナーで水拭きや乾拭きでは落とせない汚れを落とし、保護クリームによってその綺麗な状態を維持することができます。
クリーナーと保護クリームはインテリアショップやネットで簡単に購入することができるので、本革のソファーを使う方は是非買っておきましょう。
ネットでは、クリーナーと保護クリームを使わずに中性洗剤やアルコールなどでも代用できると書かれているものもありますが、革を痛めてしまうのでやめましょう。
試す場合は、あくまでも自己責任です。長く大事に使っていきたいのであれば、ちゃんとクリーナーと保護クリームを使うことをおススメします。
季節の変わり目お手入れ方法:合皮ソファーの場合
合皮ソファーのお手入れは、本革ソファーのお手入れよりもずっと簡単です。お手入れの目安は本革ソファーと同じく、2~3ヶ月に一度くらいの頻度にしましょう。
- 掃除機やブラシで細かいゴミを取る
- 湿った柔らかい布で水拭き
- 乾いた柔らかい布で乾拭き
- 水で薄めた中性洗剤を含ませた布で水拭き
- 乾いた柔らかい布で乾拭き
合皮ソファーのお手入れには、中性洗剤を使用します。30~40℃程度のぬるま湯で薄めた中性洗剤を柔らかい布に含ませ、表面を撫でるようにして拭き取りましょう。
最後に乾拭きをする時、洗剤がソファーに残らないよう丁寧に拭き取るように気を付けてください。残った洗剤の油分は合皮を劣化させる原因になります。
酷い汚れがある場合のお手入れ方法
ボールペンのインク汚れやカビなどの酷い汚れがあった場合、上記で紹介したお手入れ方法では落とせないことがあります。ではそういった場合は、どんなお手入れをすればいいのでしょうか。
本革ソファーの場合
汚れ落とし専用クリーナーが販売されているので、それを活用しましょう。今回は使いやすいおススメのクリーナーを2つ紹介していきます。
こちらはスティックタイプのクリーナーです。汚れた後すぐに使うことで効果が上がります。
こちらは消しゴムタイプのクリーナーです。研磨剤を使用していないので、革を痛めず汚れを落とすことが出来ます。もちろん、強く擦りすぎるのは厳禁です。
合皮ソファーの場合
合皮ソファーの酷い汚れを落とすには、2種類の方法があります。汚れの度合いによって、どちらの方法を使うのか判断していきましょう。
- アルコールを含ませた柔らかい布で拭き取る
- キッチンペーパーに薄めた中性洗剤を含ませパックする
アルコールは水性の汚れにも油性の汚れにも対応しているので、汚れた場合はまずアルコールで拭き取ってみて、落ちなかった場合はパックするようにするといいでしょう。
パックする時間は半日くらいがいいです。それ以上置くと余計な水分がソファーに染み込んでしまったりと悪影響もあるので、やりすぎないように気を付けてください。
アルコールを使った後もパックをした後も、必ず乾いた柔らかい布で乾拭きして余計な水分を拭き取るのを忘れないようにしましょう。
革のソファーを長く使うために大切なこと
『革』を劣化させる原因は、実は汚れだけではありません。いくら手入れをしていても、他の原因が当てはまる場合、ソファーの劣化が早まってしまう可能性があります。
ソファーを長く使い続けるためにも、以下の4つのことに注意していきましょう。
ソファーの同じ部分に座り続けない
ソファーを使っていると、ついつい同じ部分にばかり座ってしまいがちですよね。しかし同じ場所にばかり体重をかけることで、その部分のクッションのへたりが早くなってしまいます。
クッション部分が取り外し可能なようであれば、場所を入れ替えて使ったり、座る場所を日ごとに変えるなどの工夫をしていきましょう。
座るときはゆっくり座る
疲れているときなどは特に、勢いよく座ったりしてしまいますよね。勢いがつく分、ソファーの表面が引っ張られてしまうので表面がひび割れてしまったりと、劣化の原因になってしまいます。
ソファーに座るときは、なるべくゆっくり座るように気を付けましょう。
紫外線に当てないようにする
革は紫外線にとても弱く、当たり続けると変色したりと劣化が早くなってしまいます。窓の近くなど、日差しの差し込むところにソファーを置くのは控えるようにしましょう。
エアコンの風に当てないようにする
革は大きな温度の変化に弱い性質があります。エアコンの風が直接当たる部分はクーラーの冷たさ、暖房の温かさを直接受けることになってしまうので革ソファーを置く場所として適切ではありません。
より長持ちさせるためにも、ソファーを置く場所にも気を付けていきたいですね。
革の手入れで気を付けること
『革』はとても傷が付きやすい素材です。拭き取りの時はなるべく柔らかい布を使い、優しく拭くようにしましょう。
強く擦っても汚れは落ちません。逆に傷を付け、革を痛めてしまいます。長持ちさせる為にも、丁寧に扱うことが大切です。
また、クリーナーや保護クリーム、中性洗剤を使うときはまず目立たない部分で試してから全体に使うようにしましょう。
いくら素材にあったお手入れ方法であっても、革の状態や相性などによって色落ちをしてしまう可能性があります。試した結果、異変を感じる様であれば使い続けるのは止めましょう。
まとめ
今回は革製ソファーのお手入れの方法を紹介してきました。いかがだったでしょうか。
毎日使うものだからこそ、こまめなお手入れが大切になってきます。しかし、毎日お手入れをしていてもそれが間違った方法であったなら逆に劣化を速めてしまう原因になってしまいます。
ソファーを長く使い続けるためにも、日々のお手入れを無駄にしないためにも、正しい方法でお手入れをしていきましょう。