革製ソファーは破れがひどいと、自分では何も対処できないですよね。そんな時、「修理を依頼しようかな?」と考え始めるかと思います。
一時的に上から布をかけても、破れは広がってしまいますし、そのまま放置するのはソファーにとってよくありません。
破れたときにはしっかりと修理をして、お部屋のメインでもある革のソファーを大切に使っていきたいですね。
(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/MdBK8UM6SQQ)
革製ソファーの破れには「補修」と「修理」で対処
革のソファーが破れたとき、みなさんはどう対処しますか?対処方法は「補修」と「修理」とで大きく2つに分けられます。
「補修」とは、応急処置です。破れた部分に手を加えて、延命を図ることをいいます。例えば、革のソファーが破れたとき、合皮補修シートを使って穴をふさぎ、破れがこれ以上広がらないようにすることです。
「修理」とは、根本解決です。破れた部分を新たに作り直し、問題なく使えるようにすることです。こちらも例を挙げると、革が破れたソファーは革の「張り替え」を行って、破れた箇所を完全になくすということです。
破れた革製ソファーは「張り替え」で修理!
破れた革のソファーの場合、「張り替え」で修理をするのが一番です。もちろん、補修をした方が安く済みますが、補修をしてばかりだと、そのうち革の強度は無くなってきます。
補修をしても最終的には張り替えの必要がありますので、早めに修理方法について検討しておきましょう。
ものによりますが、今のソファーから新しく購入するとなると、費用が高くついてしまうことも。「張り替えと購入はどちらがお得か?」と考えるよりも、「今のソファーに愛着があるかどうか?」で選ぶといいでしょう。
ご自宅のソファーのデザイン・大きさと同じものを探すとなると、かなり大変です。もし「形が気に入っている」とか、「思い出がある」など、ソファーに愛着があれば、革を張り替えてこのまま使い続けてみませんか?
破れた革の状態で、ソファーの修理方法が異なる
どんな状況でソファーの革が破れたのかによって、対処方法は異なってきます。
例えば、「ソファーの上にハサミを落としてしまったとき」。この場合、周りの革は傷んでいない状態が多いです。事故的な破れ方の場合、「補修」をして傷を一時的に修復する方法でも対処できます。
逆に、「長年使っていて、ソファーの座面が破れてしまったとき」。この場合、革が乾燥していたり、革の厚さが薄くなっていたりして、強度が無くなった状態が多いです。
このようなときは「修理」をして、ソファーの革を張り替えるといいでしょう。
革が破れた部分だけ、ソファーを張り替えて修理する方法も
革の張り替えはソファー全体を張り替えるの?と思いがちですが、一部だけの張り替えも、依頼先の店舗によっては可能です。
一部といっても、縫製してある部分を1パーツとして考えて、破れた部分のパーツだけを張り替える方法です。
全体の張り替えだと、その分金額も高くついてしまいます。ですが、修理先の店舗によっては、「周りの革と色が合わせられないから」といってソファー全体の張り替えを提案されることもあるようです。
そういったときは、私たちから部分張り替えを提案することで、加工費から割引になる場合があります!ちょっとだけ勇気が要りますが、ソファーの全体張り替えを提案されたときは、一度交渉してみるといいですね。
「部分張り替え」のメリット・デメリット
部分張り替えで修理を検討している方は、メリット・デメリットをしっかりと理解した上で、修理店へ依頼をしましょう!
メリット
部分張り替えの一番のメリットは、費用を抑えられること。次に、新しい気分になりつつも、お気に入りのソファーを使い続けることができることです。
また、修理を依頼することで、革の破れが解消するだけでなく、同時にソファーの耐久性をチェックすることができます。ソファーの健康診断のようなイメージですね。
デメリット
部分張り替えのデメリットはやはり、張り替えなかった周りの革と、色の差ができることです。
同じ色の革を用意できたとしても、使い込んだ革のソファーだと、経年変化でツヤがでていたりして、どうしても新しく張り替えた革とは馴染まないことがほとんどです。
修理店によっては、新しく張り替えた革に着色することで、周りの革と色を合わせることができる技術もあるようです。気になる場合は、店舗に直接確認してみてくださいね。
革の破れ以外はソファーを補修して、修理費用を抑える方法も
修理を依頼しよう!となると、やはり気になるのが修理にかかる費用ですよね。一部の張り替えといっても、破れた箇所を全て部分的に張り替えるとなると、こちらも多くの費用がかかってしまいます。
さらに費用を抑える方法として、多少の傷でまだ革がきれいな部分は、修理せずに補修をするという手があります。皆さんのソファーにも、補修をすればまだ使っていける状態の革があるかもしれません。
特に破れやすい部分は「座面」と肘を乗せる「肘置き」です。このパーツのみ新しい革に張り替えて、その他の部分は表面的に補修をすれば、ずっとお得になるでしょう。
ソファーの場合、破れた革の修理だけで済まないことも
張り替えが必要なソファーは、購入から何年も経過したものが多いはずです。毎日使っていても、見た目では分からない部分が、ソファーの中身です。
一見、破れただけだと思っていても、実際に修理に出してみると、「ウレタンの入れ替え」や、「木枠の修理」も追加費用として発生する場合もあります。
ソファーのクッションとして使われている「ウレタン」という素材は、加水分解といって、空気中の水分によって徐々に強度が低下します。10年も経過すると、全く使えない状態になってしまいます。
ウレタンだけでなく、ソファーの柱でもある「木枠」が折れていたり、座面を支える「ベルト状のパーツ」が切れていることも。つまり、実際にソファーを見てもらうまでは、はっきりとした修理内容は分からないんです。
革製ソファーの張り替え料金の目安
ソファー全体の張り替えの場合、金額の目安は20万円前後です。基本的な張り替え金額の計算は「職人の作業代+生地代+配送料」となります。
張り替えの料金は、張り替える革の面積や、ソファーの形、複雑なつくりかどうかによって異なってきます。
修理店で張り替えできるものや、工場に持ち込まないと対応できないものがあるため、先ほどご紹介した「修理内容の追加」の他にも、修理店から工場までの「輸送費」が追加費用として発生することもあります。
店舗によって張り替え金額は様々です。特に、複数の店舗で料金の比較をする際は、輸送費の確認や追加費用があるかなど。全体的な費用だけでなく、その内訳にも目を通して検討するといいでしょう。
革製ソファーが破れたら、まずは修理店へ相談してみよう
革製ソファーは傷みがひどくなってから修理に出すのでは、ちょっと遅めです。革が破れたら、早めに修理店へ相談してみましょう。早く依頼することで、その分費用が抑えられることがほとんどです。
修理店へ相談するとき、お問い合わせフォームによくあるのが、「ソファーの写真を送ってください」という項目です。
皆さんのなかには写真を撮るのが苦手だったり、とにかく早く見積もってほしいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、「実際に修理店がおすすめする写真の撮り方」をご紹介します。当てはまる!という方は、これからご紹介する方法を参考にしてくださいね。
まずは、お気軽にご連絡ください。
その場合、お写真をメールかラインで送っていただきますと、お見積り金額もスムーズに算出できます。
このようなお写真がありますと、非常に助かります。
1、正面から全体が写る写真(座面下まで写る写真)2、斜めからの写真(こちらも脚まで写る写真)3、背面からの写真4、座面・背もたれの裏側の写真(取り外しできる場合)5、座面・背もたれを取り外した、土台だけの写真(取り外しできる場合)
(出典:http://www.kawaken-nagoya.net/wp/2018/07/13/%E9%9D%A9%E3%82%BD%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E7%A0%B4%E3%82%8C%E4%BF%AE%E7%90%86%E3%81%A7%E3%80%81%E5%85%A8%E9%83%A8%E5%BC%B5%E3%82%8A%E6%9B%BF%E3%81%88%E3%82%8B%EF%BC%9F%E5%82%B7%E3%82%93%E3%81%A7/)
まとめ
革製ソファーが破れた場合、一時的な補修を行うのは問題ありませんが、やはり早めの修理が必要です。ソファーの健康診断もかねて、修理店へ張り替えの依頼をしてみましょう。
その際、張り替え金額が思ったよりも高額になり、本革をあきらめて合皮(ビニールレザー)や布地で張り替える方も多いようです。見積もりの際は、追加費用と輸送料についても確認しておくことが重要なポイントです。
また、ソファーを購入した後に多いのが、お手入れをサボってしまうこと。日頃からソファーのメンテナンスが大切だと分かっていながらも、購入後しばらく経つと面倒になって…という方はいませんか?
革を新しく張り替えるなら、気持ちも新たにしてみましょう!修理を依頼するときに、ソファーの簡単なメンテナンス方法について聞いてみるのもおすすめですよ。