木製タンスのお手入れは長く使っていくうえで欠かせないものです。インテリアとして木製タンスはとても人気があります。
けれど、どんなに素晴らしい木製のタンスでも使用していると傷や汚れが目立ってしまうものです。
木製タンスはお手入れの仕方によっては、寿命が短いもので数か月、長いもので一生ものとなります。
この記事では正しい木製タンスのお手入れ方法や木製品の特徴、またプラスチックタンスのニオイやすさについて紹介していきます。
木製のタンスが傷ついてしまう原因
普段通りに使っているはずなのに木製のタンスが傷つくのはなぜでしょうか?大切なタンスが傷ついてしまうと心が痛んでしまいますよね。
どうしても環境によって左右されてしまう部分もありますが、ここでは木製のタンスが傷ついてしまう原因を紹介していきます。
扱い方
まず挙げられるのは、日常の扱い方です。急に仕事や予定が入ってしまうと早く行かなくてはならないという焦りからついつい乱暴に扱ってしまいます。
また、自分は大切に扱っているからという方は、もしかすると他の方が乱暴に扱っていたなんてこともあります。いずれにせよ扱い方が大事であることは覚えておいてください。
ペット
続いて挙げられるのはペットです。猫などの動物には本能に爪をとぐという行為が刻まれています。
ペットにとって本能に刻まれた行動を自ら変えることはとても難しいものです。
ペットのしぐさには心がなごみますが、木製のタンスを守るためにはきちんとしつけをしなければならないことを理解してください。
木製のタンスが傷つかないように、手入れ以前にまず予防!
これから少しでも木製のタンスが傷つくことを防ぎたい方は、これから紹介していく2つの予防法に取り組んでみましょう。小さなことから見直すことが大切です。
なお、既についてしまった傷に困っている方向けのお手入れの仕方は後ほど紹介します。
生活の見直し
まず挙げられるのが生活の見直しです。普段歯磨きや食事をした後でタンスから衣類を出している方であれば、今後は歯磨きをしている時や食事前にタンスから衣服を出しましょう。
すると、出かける直前で慌ててタンスを開け閉めすることがなくなります。慌てていると、力強くタンスの引き出しを開け閉めしがちでは無いですか?
その衝撃がタンスへのダメージとなり、日々積み重なっていきます。
置き場所を変える
続いて挙げられるのが「置き場所を変える」です。例えば、子供がいるご家庭で子供部屋にタンスがある様子を想像してみてください。別の場所にタンスがある場合と比べて、子供によるタンスへの傷は増えるでしょう。
これはペットの部屋の場合にも、同様のことが起こり得ます。今一度タンスの置き場所を見直してみてください。
木製タンスの間違ったお手入れ方法
木製タンスを使っていると目立ってくるのが傷やホコリですね。気がついてすぐにお手入れすることは大切なことです。けれども、間違ったお手入れは木製タンスを痛めてしまいます。
普段のお手入れ方法が間違っていないかどうか、以下で紹介している内容を今一度確認してみてください。
水拭き
水拭きは木製タンスを痛めてしまいます。木は水や湿気に弱い性質を持っています。
確かに水拭きをすると木材の傷やホコリが目立たなくなったように見えますが、時間が経つとシミができたり、塗装が剥がれたりします。
中性洗剤
「指紋には中性洗剤!」といった考えでお手入れされる方がいるのですが、中性洗剤でのお手入れもよくありません。木製製品のコーティングが中性洗剤と化学反応して剥がれてしまうからです。
木製タンスの正しいお手入れ方法
上記の間違ったお手入れ方法を理解したうえで、正しいお手入れ方法を実践していきましょう。
カラ拭き
やはりホコリをとるうえでカラ拭きによるお手入れは欠かせません。クロスなど、なるべく柔らかい布で拭くことが大切です。ホコリに気づいたら定期的に拭きましょう。
理想は毎日ですが少なくとも週1回の頻度で行うのがいいでしょう。
オイルを使う
木製品の艶を維持するにはオイルを使ったお手入れが効果的です。専門店で販売してあるオイルをムラなく塗り込んでいきましょう。
オイルをなじませることによって、ホコリが付きにくくなり、軽度の傷も目立ちにくくなります。
艶を維持するだけでなく乾燥からも守ってくれます。オイルによっても効果が変わるので、用途によって使い分けましょう。
湿気を防ぐため風通しをよくする
湿気への対策を怠ってしまうと、木製タンスにカビが生えやすくなってしまいます。そのため、風通しを良くし、定期的に空気の入れ換えをして湿気対策を心がけていきましょう。
専門家に依頼
重度な傷や汚れに関しましては専門家にお手入れをしてもらうべきでしょう。無理に自分でやって、大切な木製のタンスを痛めてしまうことは避けましょう。
家族でお手入れしよう!
家族がいる方に限ってしまうのですが、家族全員で正しいお手入れ方法と間違ったお手入れ方法を理解し実践することが大切です。
ですが、あなた1人でお手入れできる時間は限界があると思います。最初は難しくても家族みんなでお手入れしましょう。そのうちお手入れすることが習慣が身に付きます。
また、家族と協力して物事に取り組むということになるため、お手入れを通じて家族の絆も深まります。タンスがきれいになるだけでなくみんなの心もきれいになるのです。
そして、あなたのお子さんにとってもお手入れから大切なことを学んでもらうことができるでしょう。
木製であることのデメリット
木製品にはデメリットがあります。デメリットを知ることは木製品を使っていく上で大切なことです。以下でデメリットを確認してみましょう。
カビが生える
湿気が多い環境では木製品はカビが生えてしまいます。カビが生えてしまうことによって素晴らしいデザインが台無しになってしまうのは避けたいものです。
重い
薄さや大きさなどにもよりますが、プラスチック製品と比べると重いです。そのため、移動させるときに苦労します。特に力が弱いお年寄りや女性、子供などは移動させるときは注意が必要です。
重いものほど倒れてきたときに脅威となりますので、置き場所もよく考えなくてはなりません。
変形する
木には変形するという性質があります。木製のタンスですと季節によっては引き出しの滑りが悪いということも起こります。
木製品であることのメリット
ここからは木製品のメリットを紹介していきます。木製品を使うことのメリットとしては大きく3つあります。
あたたかみ
木製品はあたたかみを感じさせてくれます。そのためインテリアとして木製品は好まれるのです。「ぬくもりを感じたい」そんな方に木製品はおすすめです。
湿気を吸収する
木製品は湿気を吸収するため、木製品のない部屋と比べて過ごしやすい湿度に調節してくれます。けれど、湿気を吸収しすぎると腐ったり、カビが生えたりしてしまいます。こまめに換気は行いましょう。
木目は世界に1つ
木目を利用したデザインの木製品がありますが、木目は同じ種類の木であっても異なってきます。世界に1つの製品とも言えます。他の人と違う模様がいいという方にはおすすめでしょう。
針葉樹で作られたタンスは肌触りが良い
ヒノキやスギといった針葉樹で作られた木製品は肌触りが良いという特徴があります。小さなお子さんがいるご家庭ですと製品の肌触りを気にされるのではないでしょうか。
もちろん、時間が経つほど購入した当初に比べ肌触りは失われていきますが、正しいお手入れによって経年劣化を遅らせることは可能です。
肌触りが失われていくことに製品への年季や愛着を感じることもできるのではないでしょうか。
また、針葉樹で作られた製品は香りも良く、リラックス効果も与えてくれます。肌触りだけでなく香りも大切にしたい方にもおすすめできます。
広葉樹で作られたタンスは傷に強い
ブナ、ケヤキ、チークといった広葉樹で作られたタンスは傷に強いという特徴があります。針葉樹に比べ、広葉樹は木目がぎっしりつまっているため強度があるのです。
強度がある一方で、密度が高いためどうしても重くなってしまいます。そのため、少し動かしたいなというときに簡単に動かすことができないため注意が必要です。
針葉樹と比べると広葉樹は重くて動かしにくいのですが、振動に対する耐性も十分にあります。そのため、地震が起きたときに倒れにくいのです。
傷つきにくいタンスがいいという方はぜひ広葉樹で作られたものを探してみてください。
手入れが面倒という方におすすめのタンス
タンスの手入れが面倒という方におすすめのタンスがあります。それはタンスカバーつきのタンスです。以下でそのデメリットとメリットを挙げていきます。確認してみましょう。
デメリット
タンスカバーつきタンスのデメリットはカバーが破けてしまうと収納しているものが汚れやすくなることです。基本的にカバーつきで販売されていることが多いため、買い替えなくてはならない場合が多いでしょう。
メリット
タンスカバーつきタンスのメリットはカバーが収納しているものをホコリなどから守ってくれることです。
また、他には小さなお子さんがいる家庭では、お子さんがタンスにぶつかっても木製タンスなどに比べ、ケガをしにくいことも挙げられます。
木製タンスお手入れ方法のまとめ
今回は木製のタンスのお手入れ方法について紹介してきました。
お手入れ自体は簡単なことであっても、こまめにやるということは難しいものですよね。ですが、できることからやっていくことが大切ということを覚えておきましょう。
重度の傷や汚れに関しては専門の方にお手入れをしていただくしかないのですが、軽度の傷や汚れに関してはみなさんでも簡単にできます。
木製のタンスを一生モノとするためにも、普段のお手入れの仕方が間違っていないか確認し、ぜひ正しいお手入れ方法を実践してみてください。