ソファを自分でDIY修理しようと思った時に、どんな道具を揃えたら良いかお困りではありませんか?
この記事では、ソファの工程ごとに必要な道具と、それぞれに工程でどのように道具を使ったら良いかを具体的に説明しています。
DIY修理前の服装でチェックしたいことや日頃のメンテナンス方法も紹介してありますので、ぜひ最後まで目を通してください。
DIY修理する前に服装からチェックしよう!
DIYには、電動ドリルや電動ノコギリなど注意して使わないといけない物もあります。楽しくDIYをしていくためにも、作業しやすく安全にできる服装がおすすめです。
- 目元
- 口元
- 手元
- 服装の種類
- 靴
目元を守るゴーグルがおすすめ
狭いスペースで作業すると、木材を切った粉塵やほこりが舞ってしまいます。電動やすりを使っている時に、目にゴミが入ってしまい手元が狂ってしまうと危険です。
可能であればゴーグルを着用して目元を守り、尚且つ換気扇も回して空気の流れをよくしましょう。
塗装の時には口元にマスクをしよう
塗装を施す際は、マスクをしてなるべく塗料の粉塵を吸い込まないようにしましょう。
例えば、ラッカー塗装の溶剤臭は、人によっては、体がクラクラするほど頭痛を誘発することもあります。
普通のマスクよりも防毒・防塵マスクなどの口元全体を覆うタイプを使用する方が体に粉塵を吸い込むリスクは少なくなります。
爪は短く。軍手やグローブをしよう
電動工具を使用する際は、爪は短く、付け爪は外し、しっかり工具を持って作業できるようにしましょう。
さらに、安全を考慮して、電動ドリルや電動ノコギリを使っていて、手元がずれても手に傷がつかないように、軍手やグローブをつけましょう。
袖と裾がヒラヒラする服はやめよう
電動工具を使う時は、スカートやエプロンは厳禁です。作業する時は、体が前屈みになることが多く、そうなるとヒラヒラした服装の端が工具に巻き込まれる可能性があって危険です。。
長袖の裾はきちんとまくって、ストレートやスキニーパンツなどの体との触れる面積が大きい服を着ましょう。もちろん、作業着(ツナギ)であればより良いです。
しっかり踏ん張れる靴を履こう
電動工具を使う際は、手元の動きを繊細にコントロールする必要があります。そのためには、地面と触れる足がしっかり体を支えてくれないといけません。
例えば、ハイヒールは高さのある靴では体がぐらついて、手元の器用な操作が難しくなってしまいます。スニーカーのように、体が安定しやすい靴を選びましょう。
ソファのDIY修理①解体で使う道具
ソファの中身の修復をするにしても、生地の張り替えをするにしても、まずソファを解体することから始まります。
ソファがどんな素材で作られているかによって、使う道具は当然異なってきますが、写真ようなファブリックでフレームタイプの一人がけソファを想定して説明していきますよ。
ソファを解体する時に使用する道具は主に以下のものが挙げられます。
- 金槌
- ノミ
- 釘抜
- ドライバー(組み立て式のソファの場合は使うことが多い)
ソファのDIY修理②解体の手順と道具の使い方
一人がけのフレームタイプのソファの解体をする際には、いくつかポイントがあります。解体の手順は以下の通りです。
- ソファから釘を抜いていく
- ソファの中身を剥がしていく
木材が傷つかないように慎重に釘を抜いていく
作業する時は、まずソファを逆さまに床に置きます。表地を止めている釘や鋲を取り除いていきます。
この時に、木目に沿わせながら、ノミ(材木などに穴を掘ったり、削るのに用いる道具)を当てて金槌で叩くと釘が緩んで浮いていきます。
このように、叩きながら釘を浮かせる方法でなくても、釘抜で抜いても大丈夫です。
ただし、勢いに任せて抜くとソファの骨組みとなる木材に傷つくことがあります。そこに気をつけていれば、ノミと釘抜、どちらの方法でも大丈夫ですよ。
ソファの中身を一枚一枚丁寧に剥がしていく
ソファによって中身を構成する素材は異なりますが、何種類(表面の布、綿、ウレタン、藁など)かの素材が重なってソファの座る部分ができています。
一枚一枚丁寧に剥がして、解体した素材をその順番通りに後から戻せるように、並べて寄せておきましょう。解体した作業の逆の動作が、修復や生地の張り替えの手順となっていきます。
間違ってもカッターとかで雑に切らないこと
「めんどくさい!」と思い、表布を止めている釘を丁寧にとらずカッターや裁断バサミで切ってしまうと、どんなサイズの生地だったのか、わからなくなってしまいます。
強引に解体するのでなく、一枚一枚丁寧に剥がしていきましょう。
ソファのDIY修理③修復に使う道具
ソファを解体したら今度は、椅子の中身の修復を行います。よく使われる道具は下記に示してあります。
- 力布(麻テープ)
- タッカー
- バネ糸
- セル糸
- 畳針
修理にする際は、これらの道具に加え、ソファの座面を構成する素材を用意する必要があります。
ソファの中身は、何層にも素材が重ねられている場合がほとんどです。白綿、木綿白布、黒綿、麻布、藁、ウレタンなど種類がありますので、解体した時にチェックしておきましょう。
ソファのDIY修理④修復の手順と道具の使い方
解体したソファの底にはスプリングが取り付けられています。このスプリングの修復について、紹介していきます。修復の手順は以下の通りです。
- 力布を張る
- 力布にスプリングを取り付ける
- バネ糸でスプリングの高さを調整する
- セル糸でスプリングを固定する
力布でスプリングを裏からサポートする
作業する時は、まずソファを逆さまに床に置きます。一番底にあるのがスプリングですが、これを下から支えるテープ、力布をタッカー(椅子張り用のホッチキス)で固定しましょう。
力布は縦と横に張って、交差して布が重なっているところにスプリングを置いていきますよ。
バネ糸でスプリングの高さを調整する
スプリントは、そのままだと一つ一つのスプリントの高さが異なっていたり、重なってしまいます。
そのため、バネ糸(スプリング同士を繋ぐ糸)でスプリングに結び付けて、スプリング同士の間隔を調整しつつ、高さを調整します。
スプリントを固定する
バネ糸を張り終えたら、座面の裏側からスプリングを縫い付けて固定していきます。セル糸(ロウ引きした丈夫な糸)を畳針などに通してしっかり固定しましょう。
スプリングの修復が終わったら、ソファの素材に応じて、麻布をかけたりウレタンを敷き詰めたりして、そのソファそれぞれに応じた補修が必要になっていきます。
ソファのDIY修理⑤生地張りの道具
最後に生地張りの道具を紹介していきますよ。生地張りに使用する道具は下記に示してあります。
- 裁ちバサミ
- タッカーもしくは金槌
- 金槌を使うのであれば釘も
- ニッパー
- 針
もし新しい生地を新調するのであれば、解体した時の古い生地を置いて型紙代わりに使って、同じサイズに裁ちバサミでカットする必要があります。
ちなみに、布を選ぶ時にはデザインも大切ですが、材質にも気をかけると修理のしやすさに影響します。
例えば、デザインが良くても柔らかい布の場合、生地を張った座面の表面が、すぐに緩んでしまいます。そのため、目が細かくしっかり織られているタイプを選ぶのがおすすめです。
ソファのDIY修理⑥生地張りの手順と道具の使い方
ソファのDIY修理の最後の工程は、生地張りとなります。手順は以下の通りです。
- 座面に布を仮固定する
- 座面と布を縫い合わせる
選んでおいた布で座面を覆います。釘で仮留め(タッカーでもOK)をしながら、座面の上にシワが寄らないように気をつけていきましょう。
タッカーでの仮留めを外すときは、ニッパー(タッカーの芯を外す道具)で行うと簡単ですよ。フレームとぶつかる布の部分には、切れ目を入れて、中に押し込んでいくと良いです。
座面の生地の張り替えが終わったら、背もたれの方の張り替えもしないといけないです。
座面と背もたれがの布が出会う箇所では、布団針(厚手の生地を縫うことができる丈夫な針)などを曲げて、生地をすくうように縫い合わせていきます。
ソファのタイプによって生地の張り替えの難易度が異なる
ソファの種類は10種類以上あると言われますが、大きく分けると2つあります。フレームタイプとくるみこみタイプです。このタイプによって生地の張り替えやすさが異なってきます。
フレームタイプ
フレームタイプは、ウッドやメタルで作られた肘掛が出ているタイプです。フレームタイプは、エッジが目立つためシャープな印象があります。生地の面積が小さく比較的簡単に、生地の張り替えができます。
くるみこみタイプ
一方で、くるみこみタイプは、ソファ全体が布で覆われて優しい印象を受けますが、生地を張り替えるとなったら、その面積はかなり大きく布の量は大量になってしまいがちです。
日頃のメンテナンス方法
使い方によっては、高いソファも1年ほどでボロボロになってしまうこともあるので、日頃のメンテナンスは必須です。革と布の二つのタイプのメンテナンス方法をそれぞれ紹介します。
革のソファのメンテナンス
人の肌と同じように、放っておくと表面がカサカサしてしまうのが革のソファ。定期的にレザークリームをつけて磨きケアをしてあげましょう。その前に、表面の埃も綺麗に拭き取くのが良いですね。
布のソファのメンテナンス
日々のお手入れでは、柔らかいブラシや掃除機を使ってやさしく埃を取り除きましょう。さらに、ファブリックプロテクターを表面に塗布することをおすすめします。
ファブリックプロテクターは、水性の汚れだけでなく油の汚れも防ぐことができますし、UVカット効果を備えてあるので、日光や紫外線によって布が色褪せするのを防いでくれます。
まとめ
今回の記事では、ソファのDIY修理に必要な道具と、その道具を使った修理手順を紹介しました。
ソファを修理するには、まず解体する作業が必須となっています。解体では、ソファにはたくさんの素材が覆われてできていることが多く、ここを丁寧に剥がしていく作業が肝心です。
ここの作業を丁寧にしていくことで、修復や生地の張り替えがやりやすくなっていきます。安全に作業するための服装にも気をかけて、ぜひ、DIYでお気に入りのソファの修理に挑戦してみてくださいね。