「テーブルの塗装修理をしたいけどどうすればいいのかわからない」と困っていませんか?
木製のテーブルは長く使っていると、色落ちや塗装の剥げが気になりますよね。
そこで今回は、個人でできる塗装修理の方法から、業者にお願いするメリット・デメリット、日ごろのメンテナンスまで、徹底的に解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
テーブルに使われる4つの塗装
塗装修理をする前に、あなたのテーブルがどのような塗装がされているのか把握しなければなりません。
テーブルの仕上げ塗装には様々な種類があります。今回はその中でも代表的な4つを紹介します。
ウレタン塗装
ウレタン塗装は名前の通り、ウレタン系樹脂を主成分とした塗料です。テーブルの仕上げ塗装の中では、最も頻繁に使われる塗装として知られています。
- ツヤがあり高級感のある仕上がり
- 伸縮性に優れ、変形やひび割れが起こりにくい
- 柔らかい塗料で、扱いやすい
- 手入れの必要がほとんどない
- 熱に弱く、熱いものを置くと白く変色する
セラウッド塗装
セラウッド塗装の塗膜は、浸透を防ぐ能力に優れているので、汚れがつきにくいのが特徴です。
- 水分に強く、水ぶきが可能
- 日々のメンテナンスがいらない
- 熱に強い
- 紫外線の影響を受けにくく、変色しにくい
- 傷ついたときの再塗装が難しい
オイルフィニッシュ
オイルフィニッシュは、植物油を木の表面に塗り込む塗装です。DIY初心者でも簡単に扱うことができます。
- ナチュラルな仕上がりで、木目を生かすことができる。
- 木の経年変化も楽しめる
- 傷がつきやすく、オイルの塗り足し等のメンテナンスが必要
- メンテナンスは簡単
ラッカー塗装
ラッカー塗装は、木目を最大限に引き出すため、高級家具の仕上げとしてよく使われる塗料です。
- ナチュラルな仕上がりで、木目を最大限に生かすことができる。
- 塗膜が薄く、水や熱に弱く、メンテナンスが必要
- メンテナンスはDIYで可能
今回はこれらの中でも、テーブル塗装に最もよく使われているウレタン塗装と、DIY初心者でも塗装が簡単なオイルフィニッシュについて紹介していきます。
オイルフィニッシュのテーブル塗装修理はDIY初心者でもできる
オイルフィニッシュのテーブルであれば、DIY初心者でも簡単に塗装修理をすることができます。
先ほど説明した塗装の中で、ウレタン塗装とセラウッド塗装が施されたテーブルは自宅で剥がすことが難しく、専用の機械がないと塗装修理ができません。
オイルフィニッシュであれば、市販の油を塗装するだけでできるので、DIY初心者の方や、女性でも簡単に塗装することができます。専用の機械や高価な工具も必要ありません。
オイルフィニッシュでテーブルの塗装修理をする前に
オイルフィニッシュで塗装修理をする前に、まずは準備をしていきましょう。
オイルフィニッシュに必要なもの
オイルフィニッシュをするにあたって必要な道具は以下の通りです。
- 乾性油(えごま油・亜麻仁油・紫蘇油などでも可能)
- サンドペーパー(目安は400番)
- 数枚の布またはウエス(着なくなったシャツの切れ端など)
- ゴム手袋(手が汚れたくない人)
塗装前の準備
机に水分が残っていると、油と反発してしまい塗装がつきません。布やウエスで乾拭きし、天板が乾いている状態にしましょう。
また、汚れやシミ・傷がある場合は、サンドペーパーで木目にそって研磨しましょう。研磨クズを乾いた布で取り除けば、準備完了です。
オイルフィニッシュでテーブルの塗装修理をする手順
準備が整ったら、オイルフィニッシュで塗装していきます。以下の手順で塗装をしていきましょう。
- オイルをテーブルの上に垂らして、布で伸ばす。
- 木目に沿ってオイルをまんべんなく塗りこむ。
- 10分ほど放置し、布のキレイな部分で先ほど塗ったオイルをふき取る
- キレイな布でテーブルのオイルを再度ふき取り、乾燥させる。(1晩乾かしたら完了)
数日かけて3~5回重ね塗りをすると、さらに仕上がりが良くなります。重ね塗りをする際には、前の塗料が完全に乾いてから、上記の手順を行ってください。
オイルは半年~1年で落ちてしまうので、定期的にメンテナンスでオイルを塗ることをおすすめします。
テーブルに多いウレタン塗装は修理できない?
ここまではオイルフィニッシュについて解説してきましたが、オイルフィニッシュで仕上げられたテーブルには無垢材のものが多く、該当するテーブルが多くはありません。
なので、ここからは最もよく使われているウレタン塗装のテーブルの塗装修理について紹介していきます。
ウレタン塗装のテーブルを塗装修理する場合、塗装を剥がすのに”サンダー”という工具が必要になります。紙やすりでもできますが、かなり時間と手間がかかります。
ですが、ウレタン塗装の場合はオイルフィニッシュと違いメンテナンスがほぼいらないので、塗り直すなどの手間はありません。
ウレタン塗装でテーブルの塗装修理をする前に
ウレタン塗装で塗装修理をする前に、必要なものを紹介していきます。ウレタン塗装をするにあたって必要な道具は以下の通りです。
- ハケ
- コテバケ
- 紙やすり(50番、240番、400番が目安)
- 数枚の布またはウエス(着なくなったシャツの切れ端など)
- サンダー
- 塗料
- マスキングテープ(塗りたくない部分があれば貼る)
コテバケを使う際には、コテバケが入る受け皿が必要になります。使わなくなったトレーや皿でも代用できますが、それらがない方は受け皿セットで買うと良いでしょう。
ウレタン塗装はテーブル以外の家具にもよく使われているので、これらの道具をそろえておけばほかの家具の塗装にも使うことができますよ。
ウレタン塗装でテーブルの塗装修理をする手順
準備が整ったら、以下の手順を参考にウレタン塗料で塗装していきましょう。
塗装の手順
- テーブルの塗装をサンダーで剥がす
- ハケで木目に沿って薄く塗料を塗って、乾かす
- 目の細かい紙ヤスリで軽く表面を削る(400番)
- コテバケで塗料を塗って、乾かす
- 目の細かい紙ヤスリで軽く表面を削る(400番)
- 塗料を塗って乾かす
作業をする際は、サンダーの削りカスがかなり出るので、外で作業することをおすすめします。
はじめは粗い目のやすりで削り、だんだんと目の細かいやすりで仕上げていきます。
やすりで削った際のカスは、乾いた布やウエスできちんとふき取ってから塗り始めてください。
塗料を塗る際は、薄くのばして塗るのがコツです。厚く塗ってしまうと表面が凸凹してしまいます。
塗装を剥がさないやり方
サンダーがない場合や、サンダーで削るのが面倒な場合は、紙やすりで表面を軽く削る程度でも塗装修理は可能です。
240番のやすりで表面を研磨し、塗膜が剥がれている個所や、汚れがある箇所は粗めの紙やすりで剥がしましょう。上記の手順2からは同じ方法で塗装をしていきます。
ただ、テーブルの汚れがひどすぎる場合や、塗装の剥げが目立つ場合はキレイな仕上がりにならないので、その場合は塗装を削る必要があります。
業者にテーブルの塗装修理をお願いするとどうなる?
ここまで塗装修理の方法を紹介してきましたが、修理のプロにお願いするとどうなるのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。
ここからは、修理業者にお願いした際のメリット・デメリットや相場を紹介します。
修理業者にお願いするメリット・デメリット
ここでは、修理業者にテーブルの再塗装をお願いするメリットとデメリットを紹介していきます。
- 手間がない
- 個人ではできない種類の塗装ができる
- 塗りムラがない
- 損傷個所とそれ以外の箇所との見分けがつかない(個人でやるとこれが一番難しい)
- 修理日数が長いことも
- 修理の間、机を使えない(貸し出しをしている業者もある)
- コストがかかる
修理業者によっては、現場修理や、テーブルの貸し出しを行ってるので、これらのデメリットが当てはまらない業者もあります。
テーブル塗装の相場
上塗りの種類やテーブルのサイズによって価格も変わります。大塚家具のサイトを参考にすると、天板90×70を塗装する場合は「約5万円~」、天板180×90を塗装する場合は、「約11万円~」となっています。
費用を抑えたい場合は部分塗装をお願いするのも1つの手です。「大塚家具」では、部分塗装は「5400円~」となっています。
メンテナンスでテーブルを長持ちさせよう
愛着のあるテーブルは少しでも長くキレイに使いたいですよね。日ごろのメンテナンスをしっかりと行っておけば、良い状態をキープすることができますよ。
オイルフィニッシュの場合
上塗りがオイルフィニッシュの場合は、定期的なメンテナンスが必要になります。
年に1~2回、市販の乾性油を布やウエスで染み込ませるだけなので、難しいことは1つもありません。
メンテナンスが行き届いたオイルフィニッシュのテーブルは非常に長持ちします。何代にもわたって使えると言われるほどです。
ウレタン塗装の場合
ウレタン塗装の場合は表面に塗膜が張ってあるので、普段のメンテナンスは拭き掃除で十分です。
汚れが酷いときは、中性洗剤を40度程のお湯で希薄し、タオルで拭いて汚れを落とします。その後、塗れタオルで拭き上げ、最後に乾拭きするといいでしょう。
ウレタン塗装は頑丈ではありますが、熱や化学物質に弱いので注意しましょう。
まとめ
今回は、個人でできる塗装修理の方法から、業者との比較、日ごろのメンテナンスまで紹介してきました。最後まで読んでいただきありがとうございます。
塗装修理を自分で行う場合も、業者にお願いする場合も、修理しながら家具を長く大切に使っていくことは、素敵なことです。
ぜひ今回の記事を参考にして、愛着のあるテーブルを塗装修理し、より長く、より美しく、テーブルとの日々を過ごしてくださいね。