毎日使う椅子が革製という方は、座面が日々劣化していくのが悩みではありませんか?
状態がひどいと、早めに椅子の張替えを依頼したいですが、しばらく手元から椅子がなくなるのは、困ったものですよね。
修理店へ張替えを依頼するのも費用がかかるので、なるべく最終手段にしたいところです。
そこで今回は、自宅でできる椅子のDIY張替えについてご紹介します。張替えでよくあるトラブルについてもご紹介しているので、「自分で張替えに挑戦したい!」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E5%AE%B6%E5%85%B7-%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB-%E6%A4%85%E5%AD%90-%E5%B1%8B%E5%86%85%E6%A4%8D%E7%89%A9-1840463/)
本革の椅子は、DIYで張替えができない!
革張り椅子のなかでも本革の場合、革自体が高級品となります。デリケートな本革をDIYで張り替えると、失敗したときのリスクが大きくなるので、本革の椅子を自分で張り替えるのは難しいと言っていいでしょう。
「手持ちの椅子を本革に変えたい!」という方や、「本革の椅子を持っている」という場合は、自分では手をつけず、椅子の張替えに慣れた職人へ依頼するほうが安心ですよ。
DIYで張替えられる椅子は、合皮の椅子です。自宅にある椅子の素材は確認できましたか?合皮の椅子をお持ちの方は早速、次の工程に進みましょう!
革を張る準備をしよう!椅子のDIY張替えに必要なもの
椅子のDIY張替えに必要な材料と、それぞれの用途をご紹介します。馴染みのない道具については、代替品もご紹介しています。
- プラスドライバー
- マイナスドライバー(ペンチもあると便利)
- ハサミ
- タッカー
椅子の本体から座面を外す道具:プラスドライバー
プラスドライバーを使って、椅子の本体から座面を取り外します。なかには、六角レンチを使う必要がある椅子もあるので、張替え予定の椅子を事前に確認してくださいね。
タッカーの芯を外す道具:マイナスドライバー
金属の針を外すには、専用の道具がないと難しいですよ。マイナスドライバーなら自宅にある方も多いと思います。もし、先が細いペンチがあれば、マイナスドライバーと併用して使うと作業効率もアップするでしょう!
新しく張替える革をカットする道具:ハサミ
合皮のカットにはハサミを使います。裁ちばさみがあると一番いいですが、普段使っているハサミでも問題ありません。ただし、その場合は切れ味が悪くなるので、使えなくなってもいいようなハサミを選んでくださいね。
革のカット専用ハサミも販売されているので、張り替えを今後頻繁に行う予定の方は、購入してみるのもいいですね。
革を座面に張り付ける道具:タッカー
タッカーという、大きなホッチキスに似た道具を使って、革を張替えていきます。タッカーは1000円以下のものから、6000円するものまで価格帯が幅広いですが、料金が安いもので問題ありません。
タッカーを張替えのためだけに買うのは…という方は、釘を使って革を固定する方法や、文房具のホッチキスを使う方法もありますよ。
合皮はホームセンターorネットで!購入する時のポイントは?
合皮はホームセンターで生地を実際に確認しながら購入するのが一番ですが、お店によっては取り扱っていない場合もあります。
そんなときは、合皮をネットで購入することになりますが、ここでは、購入前に抑えておきたいポイントをご紹介します。
まず、サイズは10cm単位で購入するということ。最小単位も決まっており、ショップによりますが、多いのは50cmからや、1mからの販売という単位です。
また、購入する長さは、事前に椅子から座面を剥がして、必要なサイズを確認すると安心です。購入して届いた合皮のサイズが小さくて使えない…と、ならないようにしましょう!
ウレタンは好みの種類を選ぼう!組み合わせもOK
椅子のクッション材として、ウレタンが使われている事がほとんどです。ウレタンには素材と厚みとで様々な種類がありますが、ここでは大きく2つに分けてご紹介します。
ウレタン
ふわふわしたスポンジのような素材です。弾力があり、柔らかいので、肌に触れる部分に使われていることが多い素材です。
しかし、ヘタりやすいのがデメリット。ウレタンだけでも問題ありませんが、クッションのボリュームが維持できません。次にご紹介するチップウレタンと併用することをおすすめします。
チップウレタン
ウレタンの端材を集め、圧縮して作られた素材です。硬いので、ウレタンよりもヘタりにくい素材です。
チップウレタンだけでは凹凸があり座り心地が悪いので、クッションの芯として使い、柔らかいウレタンと併用するといいでしょう。
革と道具が揃ったら!DIY張替えで椅子を張替える方法
椅子の張替え手順は、大きくわけて7工程あります。少し工程が多く感じますが、動画を見ながらなら大丈夫。一度、革の張替え方法を確認してみましょう!
- 椅子本体から座面を外す。さらにタッカーの針を外しながら、古い革を外す。
- 座面の板を使って、新しいウレタンをカットする。
- 張替え用の生地もカットする。
- 生地、ウレタン、座面の板の順に重ねる。
- タッカーで四隅をとめる。残りの革もシワができないよう、タッカーでとめる。
- 不要な革を短くカットし、裏地を貼る。
- 座面を本体に取り付けて、完成!
DIYで椅子の革を張替える時によくある「トラブル」とは?
張替えのときによく起きるトラブルや、困ったことについてご紹介します。事前に確認しておけば安心ですし、張替え作業もスムーズにできますね。
一人だと張り替え作業がやりにくい
一人で作業をする時は木工用ボンドをつけて、座面と革を固定しましょう!一人でも張替えやすくなります。ただし、ボンドはつけすぎないようにしてくださいね。
タッカーの針を外すのが大変
椅子1脚ならまだしも、複数の椅子の張替えとなると、タッカーの針を外すのが大変ですよね。作業をスムーズに行うには、「ステープルリムーバー」という針を外すための道具を使いましょう。
細かい作業が苦手な方には、タッカーの針を全て取らない方法もありますよ。角にある針だけを取り外して、残りの部分は革をカットすれば、座面の革を簡単に取り外すことができます。
張り替え時にシワができた
新しい革を張替えるとき、タッカーを使っていると、だんだんとシワが大きくなってしまうことがあります。そんなときは、針を一度抜いて、シワを伸ばしてから、改めて針を打ち直しましょう。
少し手間に思えますが、なるべくシワをなくすことで、仕上がりも良くなります。気付いたら、早めに対処しておきましょう。
タッカーがうまく打てず、針が浮いてしまう
タッカーに使い慣れないうちは、うまく針が刺さらないことがあります。針が浮いてしまった場合は、かなづちで上から叩いて打ち込むか、芯を抜いて再度打ち直すといいでしょう。
うまく打てない状態が改善しない場合、使っている芯を確認しましょう。おすすめの針の長さは8mm程度。しっかりしたメーカーの針が強度があり、失敗しづらいですよ。
革や材料がついた、「DIY椅子張替えキット」もある!
張替えに必要な工具や新しい革を、1から準備するのは大変ですよね。自分で張替えをやってみたいけど、なかなか気が進まないなぁ。という方は、「DIY椅子張替えキット」を使ってみませんか?
張替えに必要なウレタンや、新しい革、工具もついたセットで、主にネットで販売しています。届いたらすぐに作業ができるので、「忙しくて材料をそろえる暇がない!」という方には嬉しいですね。
もちろん、工具なしのセットが選べることもあるので、材料選びだけプロにお任せしたい!という方にもおすすめですよ。
座面を郵送で送れば、張替えてくれるサービスも。
ここまでDIYでの張替え方法についてご紹介しましたが、「DIY張替えが難しそうだなぁ…」と感じたり、「張替えを途中で断念してしまいそう」という方はいませんか?
椅子の座面を取り外して、張替え業者へ座面を郵送で送れば、張替えた座面が届くサービスもありますよ。事前に電話やメールで打ち合わせができるので、仕上がりも安心です。
座面の取り外しはプラスドライバーで簡単にできます。張替えの手間がほとんど無いのが嬉しいですね。
1脚丸ごとを郵送するよりも送料が安く済むので、DIY張替えに自信がない方は、座面を郵送で送る張替えサービスを利用してみましょう!
革の椅子は自分に適したDIY方法で張替えよう!
今回は、張替え方法を3つご紹介しました。椅子の張替えといっても、たくさんの方法があるんですね。
- 一から材料をそろえてDIY張替え。
- DIY張替えキットを使う。
- 座面のみ取り外して、郵送でプロへ張替え依頼。
一から揃えるほうが費用が抑えられますし、郵送で依頼したほうが手間が省けます。
「金額」や「手間」を全体的にチェックして、自分に合った方法で、無理せずに張替えましょう。
椅子の張り替え作業をするときの料金は?
細かく分類すると、椅子の張り替えをする手段は3つありますが、気になるのは料金ですよね。以下の表にまとめたので、参考にしてください。
(生地や材料、キットはこの記事で紹介したものを基準にした料金です。プロの張り替えは会社によって料金が異なるので、2社紹介します。
方法 | 料金 |
一から材料を揃えてDIY | 6,427円 |
DIY張り替えキット | 9,900円 |
業者A | 6,600円〜(椅子の種類により異なる) |
業者B | 3,800円〜 |
DIYをする際は、道具をどれくらい持っているのかによって値段も変わってきます。すでに道具がある場合、材料によっては1,337円くらいに抑えられるでしょう。
また、業者にお願いする場合、椅子の種類によって料金も大きく変わってきます。お願いをする前にまずは見積もりをするのがおすすめです。
まとめ
革張りの椅子は、長年使っていくと座面が破れてきますよね。きちんと手入れをしていても、いずれは寿命がきてしまいます。皆さんが毎日座っている革張りの椅子は、破れたままではないですか?
修理店へ張替えに出すと、その間椅子がなくて不便になる…。という方は、合皮の椅子であれば、自宅ですぐに作業ができる「革のDIY張替え」を行うのがおすすめですよ。
新しく椅子を張替えれば、気分もリフレッシュします!張替えには様々な方法がありますので、自宅に傷がひどい革張りの椅子があれば、自分に合った方法で新しく革を張替えてみてはいかがでしょうか。