職場での人間関係でストレスを感じていながらも、そのストレスをうまく解消できている人は少ないです。
ストレスが溜まると体調にも異変を生じやすくなります。過度なストレスが心身ともによくないと知っていながら、どうにかしようとすると余計にストレスを感じる人もいるのではないでしょうか。
この記事では、人間関係でストレスを抱えてしまう原因、そしてそのストレスを解消する方法を解説します。ぜひ最後まで読んで人間関係でのストレスから解放されましょう!
(アイキャッチ画像出典: https://www.photo-ac.com/main/detail/24195756)
職場の人間関係で悩む人は多い
「悩みの9割は人間関係によるもの」とも言われているのが現代社会です。悩みはストレスにつながることから、ストレスの9割が人間関係と言い換えてもいいでしょう。
仕事にストレスはつきものとは言われますが、人間関係はストレス要因の中で常に上位に位置する要因です。職場の人間関係にストレスを感じてしまうと、仕事のパフォーマンスが落ちます。
パフォーマンスが落ちることが低評価につながり、更なるストレスにつながるという悪循環に陥ってしまうかもしれません。
このような弊害を避けるためにも、人間関係のストレスはうまく解消していくことが重要です。次の項目ではストレスがどのようにして発生するのかを解説します。
ストレスの起こるメカニズム
ではそもそもなぜストレスを感じるのでしょうか。人間がストレスを感じるとき、一瞬の間に以下の流れが起きています。
- 物理的・心理的な刺激を受ける
- これまでの経験や考え方、状況から無意識にフィルターにかける
- 許容範囲であればストレスにはならず、許容範囲を超えていると精神面・身体面にストレス反応が起こる
ストレスを感じやすい人は、②のフィルターの目が細かい人と言えます。このフィルターはこれまでの経験に基づいて作られた考え方や受け取り方のことです。
ストレスは自分の外からもたらされると思いがちですが、ストレスが溜まるかどうかは自分自身のフィルターの目の大きさによります。
フィルターの目を大きくすること(=考え方や捉え方を変えること)で、ストレスの感じやすさは大きく変わります。
人間関係でストレスを抱えやすい人の3つの特徴
ストレスを抱えやすい人によくある3つの特徴を紹介します。自分がこの3つの特徴に当てはまるという方はストレスを溜め込みやすいと思われるので、十分に気をつけましょう。
- 感受性が豊か
- 神経が細やか
- NOと言えない
感受性が豊か
感受性が豊かな人は人間関係でストレスを感じやすいと言えます。他人の苦しみを自分のことのように捉えてしまったり、些細な言葉がずっと記憶に残ってしまったりしやすいです。
何か嫌なことがあって反論したいときも、反論される側の気持ちを意識しすぎるがあまり、言いたいことを我慢してストレスを抱えてしまう傾向があります。
神経が細やか
神経が細やかな人は、周りの目を気にしすぎることで、周囲から見えないプレッシャーにストレスを感じやすいです。
このタイプの人は気配り上手な人が多いので、周りに自分とは違う無神経な人がいるとイライラしてしまいストレスを溜めやすいと言えます。
NOが言えない
頼まれごとをされたときにNOと言えない人もストレスを抱えやすいです。体調が悪いのに残業を断れなかったり、既に多くの仕事を抱えているのに別の仕事を引き受けてしまったりします。
自分の意見を押し殺していることに加え、仕事を抱え込みやすいので、ストレスが溜まりやすいタイプです。
ストレス解消方法の分類
この先は具体的なストレス解消方法を紹介します。ストレス解消と言っても、大きく2つに分かれます。ストレス原因を解消する方法と、溜まってしまったストレスを解消(発散)する方法です。
この記事ではストレス原因解消法とストレス発散法を、さらに2つの視点で分類します。
それは「職場でできるか自宅でできるか」という視点と、「誰かの協力がいるか一人でできるか」という視点の2つです。
あなたはストレス原因を解消したいのか、ストレスを発散したいのかを考えてみてください。そしてそれぞれ職場でできることと自宅でできることを取り入れて、ストレスフリーな生活を送りましょう。
職場でできる人間関係ストレス原因解消法
まずは職場でできる人間関係のストレス原因解消法を3つ紹介します。
- 相手を知る
- 信頼関係を築く
- 人に話す
相手を知る
まず、人間関係のストレスは「誤解」から生まれていることが少なくありません。
あなたが「いつも上司から嫌味を言われるので、私は期待されていない」と感じていても、上司は「期待しているからこそ、あえて厳しい言葉で奮起させようとしている」のかもしれません。
このような誤解によるストレスは相手のことを知り、性格を理解することで解消される可能性があります。
信頼関係を築く
まず、ストレスを感じにくい環境を作っていくことが重要です。そのためには、職場の人との信頼関係を築いていきましょう。
勘違いしてしまうことも多いのですが、良好な人間関係と仲良し関係とは別物です。全ての人と仲良しになることができれば理想ですが、現実的ではありません。
大切なのは一緒に協力しながら仕事ができる関係を作り上げることです。相手の話をしっかりと聞き、理解しようと努めましょう。相手も共感してもらえる人に対して、信頼感を持つようになります。
人に話す
人と話すことは、ストレス原因をストレスと感じる前に回避できる方法であり、既に抱えてしまったストレスの解消にもつながります。
人に話すことによって、状況や考えを客観的に整理して捉えることが可能です。また、話を聞いてもらえるだけで、人間の自己承認欲求を満たすことができます。
ただし、せっかく話を聞いてくれる人の好意を踏みにじらないことが重要です。自分のトラブルに巻き込むことがないように、信頼できる人と、前向きな解決に向けて話をしましょう。
職場で一人でできる人間関係ストレス原因解消法
続いて職場で一人でできるストレス原因解消法を4つご紹介します。
- アサーティブコミュニケーション
- 客観的な事実を把握する
- リフレーミング
- 自分も相手にストレスを与えない
アサーティブコミュニケーション
アサーティブ(assertive)とは「自己主張する」という英語です。お互いにWin-Win(ウィンウィン)の関係でいられるように、相手のことを尊重しながらも、自分の意思表示をする手法です。
既に仕事をたくさん抱えているときに、職場の先輩から急な仕事を頼まれたときを例に挙げます。
本当は断りたいのに引き受けてしまうと、より多くの仕事を抱えることになり、ストレス要因となります。逆に自己主張を押し付け、無理に断ると人間関係がこじれてストレス要因になりやすいです。
このような場合に有効なのがアサーティブコミュニケーションです。
先輩にはいつもお世話になっているので、お手伝いしたいのですが、実は今すぐに終わらせなければならない仕事を抱えています。明日であれば対応できますが、それでもよろしいでしょうか。
職場にはさまざまな人間関係があり、それぞれ状況や立場、考え方に違いがあるため、些細なことでピリピリした雰囲気になりやすいです。
アサーティブコミュニケーションをマスターできると、お互いにとってWin-Winな結果へ導くことができ、人間関係のストレスを防ぐことができます。
客観的な事実を把握する
客観的な事実と感情を分けて考えるのもストレス解消につながります。「仕事でミスをしてしまい、同僚から呆れられている」というシチュエーションを想像してみてください。
「仕事でミスをした」ことは客観的な事実ですが、「同僚から呆れられている」というのは客観的な事実ではなく、思い込みの可能性もありますよね。
このように客観的な事実と感情を分けて考えることで、あなたが悩んでいることが事実ベースなのか感情ベースなのかが明確にできます。事実は変えることができませんが、感情は変えることが可能です。
変えることができないことにこだわりすぎず、変えられるところを変えていくという気持ちの切り替えがストレス解消になります。
リフレーミング
心理学のテクニックの1つである「リフレーミング」は、自身の視点や物事の捉え方を変えることです。コップに半分水が入っているとき、あなたはどのように捉えますか?
水が半分「も」入っていると考えるか、半分「しか」入っていないと考えるかという捉え方の違いが精神面に大きく影響を与えます。
自分では短所と思っている部分が、見方を変えると長所に変わることは多くあります。リフレーミングはシンプルな手法ですが、汎用性が高く、視野が大きく広がるスキルです。
自分も相手にストレスを与えない
「返報性の原理」という言葉があります。相手から受けた好意や敵意などに対し、「お返しをしたい」と感じる人間の自然な心理です。
いつも優しく面倒を見てくれる人には自分も何かお返しをしたくなりますよね。逆になぜかいつも嫌味を言ってくる人に対しては、自分もその人に対してネガティブな感情を持ってしまいがちです。
自分が相手にストレスを与えないように心がけることで、相手も自然に自分に対してストレスを与えないようになります。
自宅でできる人間関係ストレス解消法
この項目では自宅でできる人間関係で発生したストレスを解消する方法を2つご紹介します。
- 家族や友人と団らんしながら食事をする
- 親しい人と話して笑う
家族や友人と団らんしながら食事をする
「食べる」という行為は単に栄養を摂るためだけのものではありません。緊張を和らげ、精神を安定させるリラックス効果もあります。
誰とどんな環境で食事をするかはストレスにも大きく関係します。ストレスが溜まっているという人の中には、毎日一人で動画を見ながら食事をしているという人も多いのではないでしょうか。
たまには家族や友人と団らんしながらゆっくり食事をしてみましょう。ストレスがスーッと軽減される感覚が味わえるはずです。
親しい人と話して笑う
家族や友人などの親しい人と話して笑うことで気分が軽くなった経験がある人は多いのではないでしょうか。
職場の人と話をすることでもストレス解消効果はありますが、気心の知れた人と話をすることはよりストレス解消に効果的です。仕事とは関係ない話題で笑うこともストレスを吹き飛ばしてくれます。
自宅で一人でできる人間関係ストレス解消法
この項目では、自宅で簡単に取り入れられるストレス解消法を2つ紹介します。
- こまめにストレッチをする
- 落ち着く空間を作る
こまめにストレッチをする
職場ではいつも同じ姿勢でいることが多く、人間関係でのストレスも筋肉の緊張につながるため、ストレッチはとても有効なストレス解消方法の1つです。
ストレッチには副交感神経の働きを促進し、自律神経のバランスを整える効果があります。1日の終わりにストレッチをすることで、心身ともにリラックスした状態で心地よく眠ることができます。
落ち着く空間を作る
自宅に落ち着ける空間を作るのも効果的なストレス解消につながる方法です。いい匂いのする芳香剤を置いたり、花を飾ったりすることは心を落ち着かせ、ストレスを解消してくれます。
人間関係ストレス解消に役立つ最新サービス
先程の項目で、花を飾ることがストレス解消に役立つと紹介しました。ただ「わざわざ花を買ってきて飾るのは面倒くさい…」と感じる人もいると思います。そこでおすすめなのが、花のサブスクサービスです。
花のサブスクサービスとは、定額料金で定期的にお花を購入できるサービスであり、生活の中に気軽に美しいお花を取り入れられるのが魅力です。
また、ポスト投函や配送で自宅に届くので、自分でお店に行って選ぶ必要がありません。忙しいけどお家にお花を飾りたい方にはうれしいサービスですね。
以下の記事では、「花のサブスクおすすめランキング6選」を紹介していますので、ぜひ併せて読んでみてください。
きれいな花を眺めているととても穏やかな気分になり、人間関係のストレスが吹き飛びますよ。
人間関係のストレスはなくせない。でも解消はできる。
この記事では人間関係でストレスを感じてしまう要因やストレスを抱えやすい人の特徴、ストレスを解消する方法を紹介しました。
人間誰しも何かしらのストレスを抱えて生きています。ストレス自体を完全に無くしてしまうことはできませんし、適度なストレスはむしろ仕事のパフォーマンスアップにもつながります。
従って、ストレスをなくそうと考えるのではなく、いかにストレスをうまく解消しながら付き合っていくかという考え方で向き合ってみましょう。
この記事を読んでくださったあなたが、うまくストレスを解消し、心身ともに健康で過ごせることを願っています。