「部屋の臭いが気になる」と異変に気付いたら、それはカーペットの臭いが原因かもしれません。生活する上でよく触れるものであるため、どうしても臭いの原因が蓄積してしまいます。
しかし、臭いの原因がカーペットと気付いても「どのように手入れをすればいいのか分からない」という方も多く、中々手入れに踏み切れない方も多いようです。
今回は、カーペットの臭いの原因・自宅でできる消臭方法を3つ紹介していきます。臭いがなくなるだけでとても居心地の良い空間となるので、カーペットの臭いが気になる方はぜひ参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/ラグ-カーペット-織物-手作り-1088557/)
カーペットの臭いの原因
カーペットの消臭方法を紹介する前に、まずは臭いを発生させる主な原因について紹介します。臭いの原因が分かっていれば、より適切な洗剤・洗い方を選ぶことができます。
- 汗や皮脂
- たばこ
- 飲食物
- ペットの粗相
- 嘔吐物
「汗・皮脂」「たばこ」「飲食物」による臭いは、どうしても生活する上で蓄積していきます。このような生活臭の原因成分は「水溶性」であることが多いため、水に溶けやすい傾向があります。
また、「ペットの粗相」「嘔吐物」など刺激のある臭いは、アンモニア臭を和らげる「クエン酸」が効果的です。このように臭いの原因を認識しておくと適切な対処方法を見出すことができます。
臭いの原因について紹介したところで、次の章からは自宅でできるカーペットの消臭方法を紹介していきます。
自宅でできるカーペットの消臭方法
自宅でできるカーペットの消臭方法は、大きく分けると3つの方法があります。それぞれ臭いの消し方が大きく異なるので、自分に見合った方法を選択してみてください。
- 即効性重視→消臭剤
- 臭いの元から除去→洗濯
- 洗濯が困難な場合→重曹
今すぐ臭いを和らげたいなら「消臭剤」、臭いの元から根本的に解決したいなら「洗濯」、洗濯するのは難しいが少しでも臭いを取り除きたいなら「重曹」を選んでみましょう。
次の章からは、上記の3つの消臭方法について詳しく解説していきます。
①今すぐカーペットの臭いを消すなら「消臭剤」
まず紹介する「消臭剤」を使った消臭方法は、「今すぐ臭いをどうにかしたい」と即効性を求める方におすすめです。
ドラッグストアに行けば「衣類・布製品用消臭剤」というスプレーが販売しているので、誰でも簡単に臭いを和らげられます。
また、「除菌スプレー」と記載されているものであれば、悪臭の元になる菌の活動を抑えてくれる効果もあります。全体的に満遍なく吹き掛け、天気の良い日には陰干しして乾燥させておくのも良いでしょう。
尚、即効性のある消臭剤ですが、臭いの原因を完全に除去する訳ではないので応急処置程度に考えておきましょう。
②カーペットの臭いの元を取り除くなら「洗濯」
続いて紹介する「洗濯」での消臭方法は、「臭いの元から取り除きたい」としっかりと臭いを消したい方におすすめです。カーペットを洗濯する基本的な流れは以下のようになります。
- 掃除機・布団叩きなどで丁寧に付着物を取り除く
- シミ・汚れが酷い部分には洗剤を染み込ませておく
- 洗濯機可の表示があれば洗濯ネットへ入れて「洗濯機」・表示がなければ「浴槽」に洗剤を入れて踏み洗いをする
- しっかりとすすぎをして洗剤を洗い流し、日干しまたは陰干しで乾かす
各商品には洗濯表示が付いているので、まずは洗濯機が使用可能なのか・適切な水の温度はどれくらいなのか確認しましょう。
尚、臭いや汚れを除去する面では効果の高い洗濯ですが、ムートンやウールなど素材によってはパサパサになったり縮んだりすることも考えられます。
そのため、洗濯するときはそれぞれのカーペットに合った洗い方が必要です。自分の使っているカーペットがどのような素材なのかを確認し、その素材に見合った洗剤・洗濯方法を選択しましょう。
カーペットによっては痛めてしまう場合もあるので、心配な方は後ほど紹介する「クリーニング」も検討してみると良いでしょう。
③カーペットを洗えない場合は「重曹」
最後に紹介する「重曹」を使った消臭方法は、「洗濯するのは難しいけどできるだけ臭いを消したい」という方におすすめで、最もポピュラーなテクニックでもあります。
重曹には表面に付いた臭いを分解する効果があり、水溶性の汚れを落とす効果も期待できます。また、環境や体にも優しいので日頃のお手入れには最適のアイテムです。
この重曹を使った消臭方法には、以下のような3つのやり方があります。次の章では、それぞれの方法について解説していきます。
- 重曹水を吹き掛ける
- 重曹水で絞ったタオルで吹く
- 重曹の粉末を撒く
重曹を使ったカーペットの臭いの消し方
この章では重曹を使った消臭方法を紹介していきますが、それぞれのテクニックを行う前に必ずカーペットの掃除をしておきましょう。
なるべく清潔な状態にしておく方が消臭効果も高まり、作業もスムーズに進みます。
重曹水を吹き掛ける
1つ目は、カーペットに重曹を吹き掛ける方法です。重曹水の作り方は、100mlのぬるま湯に小さじ1の重曹を混ぜ合わせ、スプレーボトルに入れれば完成です。
この重曹水をカーペットに吹きかけるだけで、気になる臭いを和らげることができます。スプレーをした後は、水で絞ったタオルで重曹水を拭き取るようにしましょう。
尚、この重曹水は「フローリング」や「キッチン」などの汚れ取りにも使える万能アイテムです。
重曹水で絞ったタオルで吹く
2つ目は、重曹水で絞ったタオルで拭き取る方法です。タオルで直接拭き取ることで臭いが軽減し、カーペットにまとわり付いたと汚れも取り除くことができます。
カーペットを拭いた後は、水で絞ったタオルで重曹水を拭き取るようにしましょう。
重曹の粉末を撒く
3つ目は、重曹の粉末をカーペットに撒く方法です。薄く満遍なくカーペット全体に振り撒き、数時間置いてから掃除機で吸い取りましょう。
この方法を使う方も多く、1〜3時間程放置する方もいれば寝る前に振り掛けて翌朝吸い取る方もいるようです。
手の汚れ・皮膚へのダメージを防ぐためにも「ゴム手袋」などを着用して作業を行いましょう。
重曹を使う際の注意点
万能アイテムの重曹ですが、デリケートな素材(シルク・ウールなど)に重曹を使うと色落ちする場合もあります。
いきなり全体的に使うのではなく、まずは目立たない部分で試してみる方が安心です。心配な方は購入店に直接問い合わせてみるのも良いでしょう。
また、重曹水の重曹の割合が多かったり、カーペットの毛足が長いタイプだったりすると重曹が白く残ってしまうこともあるのでしっかりと拭き取るようにしましょう。
臭い・汚れをしっかり取るなら「クリーニング」がおすすめ
多少の臭いであれば自宅でも解決できますが、ペットの粗相などによりどうしても取れない臭いもありますよね。
また、カーペットの大きさや素材によっては自宅での洗濯も難しいものです。しっかりと臭いや汚れを取り除きたい方は、クリーニングに出すのがおすすめです。
クリーニングへ出せば臭いの元から取り除くことができ、カーペットの素材を痛めずに綺麗にすることができます。また、防虫加工オプションがあるお店もあり、ダニなどの繁殖を軽減することができます。
料金はお店によって異なりますが、「カーペットの種類の単価(ポリエステル・シルクなど)」×「面積」+「オプション・送料」で計算するお店が多いようです。
清潔なカーペットを保つには日頃のケアが大切
1つ目の章でも述べたように、カーペットの臭いには様々な原因があります。日常で触れることが多いアイテムなので、日頃からケアをすることがとても大切です。
使用頻度が高い場合は毎日(できれば2〜3日に1回)掃除機を掛けたり、月に1回拭き掃除をしたりするようにしましょう。天日干しが可能であれば、雑菌たちが好む多湿な状況も改善することができます。
カーペットの臭いが消えるだけで部屋の居心地が良くなるので、なるべく清潔な状態を保ちたいところです。
より良い空間で生活するためにも、臭いが出たときだけでなく日頃からケアすることを心掛けましょう。
カーペットの臭いを消す方法まとめ
今回はカーペットの臭いの原因・消臭方法を紹介しました。改めて紹介した内容を簡単にまとめてみます。
- 即効性の求めるなら「消臭剤」で応急処置
- 臭いの元を除去するなら「洗濯」が効果的
- 手軽に臭いを消すなら「重曹」がおすすめ
- 徹底的に臭い・汚れを消すなら「クリーニング」に出す
前章でも紹介したようにカーペットを清潔に保つには日頃のケアがとても大切です。こまめにケアをしておけば臭いも和らぎ、徹底的に手入れをするときも作業がスムーズに進みます。
尚、長期間利用しているカーペットとなると中々臭いが消えないこともあります。そのような場合はクリーニングに出すことも検討してみると良いでしょう。
各家庭によって臭いの原因も異なるので、自分に合っている消臭方法を選択してみてください。