ハーマンミラー社の傑作とも言われる「イームズシェルチェア」。洗練されたデザインと実用性を備えていることから、現代においても多くの方に愛されています。
知名度が高いシェルチェアですが、製品の魅力やバリエーションなど気になることも多いのではないでしょうか?
この記事では、イームズシェルチェアの特徴を分かりやすく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://unsplash.com/photos/BdVQU-NDtA8)
ハーマンミラー社の傑作『イームズシェルチェア』の魅力とは?
ミッドセンチュリーの代表作として知られる『イームズシェルチェア』(以下、シェルチェア)。
ハーマンミラー社を代表する製品の1つで、高い人気を集めるのには主に3つの理由が挙げられます。
- デザイン力の高さ
- 豊富なバリエーション
- 快適性に配慮した構造
特に「デザイン力の高さ」は折り紙つき。世界中の多くのデザイナーに影響を与え、現代においても椅子のアイコン的存在としても名を馳せています。
次の章からは、上記のポイントも踏まえながらシェルチェアの魅力を紹介していきます。
イームズシェルチェアは長年愛されるハーマンミラー社の代表作
そもそも「シェルチェアってどんな椅子なの?」という方のために、まずは製品について簡単に紹介します。
シェルチェアは、デザイナーのチャールズ&レイ・イームズ夫妻が、当時新素材であった「プラスチック」を利用して制作したのが始まり。
1948年、「ニューヨーク近代美術館」で開催された『ローコスト家具デザイン国際コンペ』のためにデザインされたものが、現在のフォルムの原型になったとも言われています。
素材の特性を最大限に活かし、新しい形を探求して誕生したのがシェルチェア。アメリカンファニチャーのスタイルを変えた名作で、1950年に発売された以降も絶大な人気を集めています。
基本となるイームズシェルチェアのシェルの種類
ここからは、シェルチェアの特徴について詳しく解説していきます。
まずは椅子の大部分を占める「シェル(背面・座面一体のパーツ)」について。
多彩な種類があるシェルチェアですが、シェルの部分はアームレストの有無によって大きく2つに分けられます。
サイドチェア
「サイドチェア」は、アームレストが付いていないデザインのこと。
アームレストが付いていない分、身体を傾けると少しだけ背面がしなり、固過ぎない独特な座り心地があるのが特徴です。
アームチェア
「アームチェア」は、名前の通りアームレストが付いているデザインのこと。
肘を置くことができるので、ゆったりと楽に座れるのが大きな特徴です。
尚、サイドチェアのようなしなりはないので、1度座り心地を比べてみるのがおすすめです。
快適な座り心地も備える洗練されたデザイン
シェルチェアは、飽きのこない斬新なデザインで知られていますが、快適性を備えているのも魅力の1つ。
一見固そうに見えるシェルも柔軟性があり、しっかりと腰を掛けられるようにシートポケットは深く設計。
また、シート手前のフロントエッジは緩やかなカーブを描き、長時間快適に座れるような工夫が施されています。
尚、現行モデルはアメリカ人以外の体型にも配慮されているので、日本人でもフィットしやすいデザインとなっています。
イームズシェルチェアのバリエーションはハーマンミラー社随一
シェルチェアの強みとも言えるのが、豊富なカラーバリエーション。
現在(2020年1月時点)は、「ブラック」「レッド」「アクア」など約10色のカラーが用意されています。
また、「プラスチック」「ファイバーグラス」「ウッド(サイドチェアのみ)」など素材によっても印象が大きく変わります。
- プラスチック:光沢感が少ないマットな質感
- ファイバーグラス:光沢感と繊維素材が見えるオリジナルに近い風合い
- ウッド:ウッド素材による他にはないシックなデザイン
多彩なバリエーションを取り揃えているので、好みのデザインを見つけやすいのも魅力的なポイントです。
ハーマンミラー社の製品は環境に配慮した素材を使用
ハーマンミラー社の製品は、デザインや機能性だけではなく、環境に配慮していることでも知られています
プラスチック素材のシェルには、100%リサイクル可能な「ポリエプロピレン」を使用。
また、ファイバーグラス樹脂を使ったシェルは、「VOC(揮発性有機化合物)」や「HAP(有害性大気汚染物質)」を排出せずに製造することができます。
大量生産・消費の現代において「環境保全」は重要な問題の1つ。購入するユーザー側にとっても、注目すべきポイントと言えるでしょう。
イームズシェルチェアはベースの種類が豊富
シェルチェアは、様々なニーズに対応するために多彩な「ベース」を取り揃えています。
簡単に特徴を紹介するので、シェルチェアを選ぶときの参考にしてみてください。
ワイヤーベース
「ワイヤーベース」は、通称“エッフェルベース”とも呼ばれる最もスタンダードなタイプ。
シンプルなシェルとワイヤーの組み合わせがバランス良く、見た目にも美しいモデルです。
4レッグベース
「4レッグベース」は、非常にシンプルなデザインで座ったときに内側に足を入れられるタイプ。
かつて脚と脚を繋ぐX字状のロッドが入っていたため、その名残で「DSX(アームチェアはDAX)」とも呼ばれています。
ドゥエルレッグベース
「ドゥエルレッグベース」は、複数の素材を美しく組み合わせた木製の脚部が特徴のタイプ。
イームズのデザイン手法が一層際立つモデルで、木材家具との相性も抜群です。
スタッキングベース
「スタッキングベース」は、積み重ねて収納(スタッキング)ができるタイプ。
また、横にあるフックによって連結できるのも特徴です。尚、サイドチェアのみの仕様で、ウッドシェルチェアには対応していません。
ロッキングベース
「ロッキングベース」は、“ロッカーベース”とも呼ばれるロッキングチェア用のモデル。他のモデルよりも座高が低くく、座り心地も快適です。
いつまでも揺れていたくなるようなモデルですが、現行モデルではアームチェアのみの仕様となります。
飽きのこないデザインがインテリアとの相性も抜群!
シェルチェアは、シンプルなデザインかつ豊富なバリエーションを備えた万能チェア。
その使い勝手の良さから、自宅のインテリアをはじめ、オフィス・飲食店・公共施設など様々な所で使用されています。
つまり、どんなインテリアにも合わせられるのが最大の魅力と言えるでしょう。
ポップなカラーは部屋のアクセントに、ウッド素材はよりシックな空間にと、オリジナリティーを出しやすいのは非常に魅力的。デザイン性を追求するなら見逃せない逸品です。
長期利用も安心!ハーマンミラー社では5年間の保証を用意
魅力溢れるシェルチェアですが、長期的な利用となると保証期間も気になるのではないでしょうか?
ハーマンミラー社は保証期間が長いことでも知られ、シェルチェアの保証は5年間となっています。
製品の設置や使用方法が正しく行われ、その際に不具合が発生した場合は、保証書の内容に基づいて修理・交換が行われます。
イレギュラーな動作による故障は保証の対象にならないので、購入する際は保証内容についても確認しておきましょう。
ハーマンミラー社の名作『イームズシェルチェア』のまとめ
今回は、チャールズ&レイ・イームズ夫妻が残した傑作『イームズシェルチェア」について紹介しました。改めて紹介した内容を簡単にまとめてみます。
- バリエーションが豊富でデザインもアレンジしやすい
- 洗練されたデザインによって実用性・耐久性も備えている
- 5年間の保証があるので長期利用にもおすすめ
イームズシェルチェアの強みは、何と言ってもデザイン力の高さ。どんな環境にも合わせやすく、インテリアのアクセントとしても活躍してくれます。
「おしゃれで使いやすい椅子が欲しい」という方は、ぜひイームズシェルチェアを検討してみてはいかがでしょうか?
