フリッツハンセンといえば、セブンチェアなどが有名な家具メーカーです。しかし、丈夫な家具であっても、長年使っていれば修理の必要な箇所が出てくるもの。
今回の記事では、北欧を代表する高級家具メーカー、フリッツハンセンの家具修理について、まとめましたのでぜひ最後までみてみてください。
フリッツハンセン家具の特徴は?
「フリッツハンセン」は、1872年創業のデンマーク老舗の高級家具メーカーです。
フリッツハンセンの特徴の一つは、セブンチェアやアントチェアに代表される成形合板の技術の高さにあります。どんな座り方でも、背板がしなって、ちょうど良い角度に調整してくれます。
しかし、そんな家具でも長く使っていれば不具合が生じてがたつきが生じたり、軋む音がなったりするものです。
次の見出しからは、フリッツハンセンの家具を修理したい時に具体的にどうしていけば良いのかを紹介していきますね。
フリッツハンセン日本支社では修理を受け付けていない!?
日本には、フリッツハンセン家具を取り扱うお店がたくさんありますが、修理を受け付けているところは実はほとんどないんです。
残念ながら、東京都南青山にあるフリッツ・ハンセン日本支社に問い合わせても、そこでは修理はしていません。
一部、フリッツハンセンの家具を取り扱っていて、かつ、家具も修理してくれるところもあります。その家具修理店に関しては、別の見出しで紹介しますね。
フリッツハンセン公認のリペアパートナーに修理依頼しよう!
フリッツハンセンが公認した、オフィシャルリペアパートナーとなった家具修理店が、日本に一つだけあります。
それは、神奈川県にある「キルト工芸」です。「キルト工芸」は、フリッツハンセンが認めた唯一の公式の家具修理店ということになります。
フリッツハンセンの家具で困った時は、「キルト工芸」に依頼することが確実と言えます。納期は2〜3週間になります。
フリッツハンセン日本支社に問い合わせても、ここを紹介されますので、ぜひ家具修理依頼の選択肢の一つに入れることをおすすめします。
- 本社:神奈川県川崎市川崎区大川町8-5
- 電話番号:044-333-1798
- 公式サイト:https://kilt.co.jp/
フリッツハンセンの修理実績のある家具修理店の紹介
フリッツハンセンの公認家具修理店でなくても、フリッツハンセンの家具を修理した実績のあるお店はたくさんあります。その中でも、修理実績が多くHPで公開されている修理店を紹介します。
ぽあしあ木工
「ぽあしあ木工」は、セブンチェアとアントチェアを多く修理した実績があります。
この二つのチェアは、座面と脚の接合部分が剥がれる不具合が多いようで、基本料金は8,000円(税別)で修理してくれるようです。
- 所在地:大阪府大阪市生野区勝山北5-15-17
- 電話番号:06-6777-4033
- 公式サイト:https://poaceae.jp/series7/
Deco Boco
「Deco Boco」も、フリッツハンセン家具を販売しているお店です。北欧ヴィンテージものに対して木部の傷落としや接合部分の修理、動作確認まで全面的にメンテナンス・アフターケアをくれます。
こちらのページに、「Deco Boco」が今までに施工した、数多くのフリッツハンセン家具の修理実績が乗っていますので、ぜひみてみてください。
- 所在地:神奈川県横浜市中区元浜町4-39元浜町三橋ビル1F
- 電話番号:088-880-9877
- 公式サイト:https://www.deco-boco.com/
家具修理店を選ぶ時のポイント

”フリッツハンセン家具を修理してくれるお店”というと少ないですが、椅子、ソファ、テーブルなどの修理を専門に取り扱っているお店に依頼することもできます。
良い家具修理店を選ぶ時のポイントは、その会社のホームページを見ることです。そして、HP上で修理実績を公開している会社を選ぶことをおすすめします。
大体、修理事例を画像と一緒に解説してあることが多いです。しっかり、自社の実績をアピールしていることで、読者がその会社の技術力や知識がどれくらいなのかを知るきっかけになります。
また、同じ施工でも家具修理店によって、料金がまちまちなので、これもよくチェックしましょう。
フリッツハンセンのチェアDIY修理してみよう
この見出しでは、DIYで対処できる、チェアの座面のへこみを想定した修理を紹介します。チェアのへこみは、放っておくと、汚れの温床となってしまうので、できるだけすぐに直してあげることが得策です。
チェアのへこみは、”木は膨張する”特性を利用すれば修理ができるんです。
この修理にはアイロンを使用しますが、より水分を木にしみ込ませるメリットを踏まえ、普通のアイロンではなくスチームアイロンを使うことをおすすめします。
ラッカー塗装されたチェアでは、スチームアイロンを使うと塗装が溶けてしまいます。そのためアイロンをかける前に、塗装を剥がす作業が必要です。
塗装の種類は、チェアの裏面や商品説明書を見ることで確認できます。
チェアのへこみ修理。DIYのやり方
チェアのへこみ修理には、以下の道具を揃えておく必要があります。なお、セブンチェアのナチュナルウッドは、9種類あるため、ウッドの種類に色合いにあったオイルを選んでおきましょう。
- まち針
- スチームアイロン
- 布
- 紙やすり(#400程度)
- スチールウール
- オイル(※チェアが素材によって異なる)
最初に、木材が水分を含みやすいように、まち針でへこんだ部分をプツプツと穴を開けていきます。
次に、水を含ませた布をへこんだ部分に当てて、その上からスチームアイロンを当てます。木材の膨張具合をみながら、まち針で穴をまた開けて、アイロンを当てる作業を何度か繰り返していきます。
へこんだ部分が平になったら、きめ細かい紙やすりで軽く研磨しておきましょう。最後に、オイルをスチールウールにつけて擦り、元々へこんでいた部分の周辺と違和感がないように仕上げて完成です。
日頃のメンテナンス方法について
日常のケアとちょっとした日頃のメンテナンスで、フリッツハンセンの家具の美しさをキープさせておくのも得策です。
木の家具全般のメンテナンス
塗装の美しさをキープするために、ぜひワックスがけを半年に1回はかけることをおすすめします。
ワックスは、手持ちの家具(アンティーク家具なのか、ラッカーやウレタン等の現代塗装なのか)に適したものを選びましょう。
色は、主に、ダーク、ミディアム、ライトの3種類に分かれていることが多いので、家具の色合いに合わせて選ぶことが大切です。
アンティーク家具の塗装に関しては、紫外線、熱、水にとても弱い特徴があります。
直射日光やエアコンの風、加湿器など湿気のある空間におくことは避けておいた方が良いです。
革製品のメンテナンス
人の肌と同じように、革製品も放っておくとカサカサに乾燥してしまいます。ぜひ、定期的(2ヶ月に1回)にレザークリームをつけて研磨し、ケアをしましょう。
保証延長サービスに登録しよう!
家具の小さな不具合は、そのまま使っていたら、その不具合は次第に大きくなって修理の規模が広がってしまう可能性があります。
もし、購入してまもない時期に、家具の不具合をちょっとでも感じたら、ぜひフリッツハンセンの保証サービスを活用することがおすすめです。
商品購入後、フリッツハンセンのホームページからユーザー登録をすることで、最長で20年まで保証期間を延長してくれるサービスがあります。
保証サービスが適用になるかどうかは、公式HPのカスタマーページより、メールや電話で伝えたりすることで確認できます。ただし、必ずしも保証サービスが適用になるとは限らないので、注意が必要です。
フリッツハンセン修理のまとめ
今回は、フリッツハンセンの家具修理について紹介しました。フリッツハンセンの家具を取り扱うお店は多くても、修理を請け負うお店は少ないです。さらに、公認のお店は、「キルト工芸」だけだとわかりましたね。
DIYで修理できる不具合もありますが、長く大切に使っていくためにも専門の家具修理店に依頼することがおすすめです。
その際は、各修理店のHPにある修理実績と解説を必ず確認して、「ここなら安心して頼める」と思えるところに修理を依頼してくださいね。
